主人公の陽一は銀座の高級クラブの新米ボーイです。
その店にひと月で1500万円以上稼ぐ摩耶ママが移籍してきます。
摩耶ママの運転手を勤め始めたことがきっかけで話が転がっていき、詐欺行為に負担することで安月給15万円の生活からその10倍もの月収を得るようになるのですが、そうそういい生活が続くわけもなく・・・・。
読む前はあまり期待もしていませんでしたし、他にもいろいろと読む本があるので後回しにしようかとも思っていたのですが、読み始めてみましたらなんのなんの、これがなかなか面白い。
400ページ以上の厚いめの本ですが、一気に読んでしまいました。
銀座の高級クラブのシステムなど興味深く、最後のギャンブルでの駆け引きまで中だるみもなく読ませる筆力はすばらしい。
やたらなんでもかんでも「殺人事件」でストーリーが作られる作品も多い中、そういうのはいっさい出てきませんしね。
思わぬ収穫でした。
ラベル:小説