2009年10月18日

「東京タワー」江國香織

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大学生の透と耕二。

どちらも年上の人妻とつきあっています。

透は純愛です。

詩史のことしか考えられない。

付き合いの主導権を握るのは詩史。

つねに彼女からの電話を待ち、逢ってもバーで飲んで話すだけだったりします。

せっかく二人きりの時間を過ごしたいにもかかわらず。

耕二のほうは喜美子の体から離れられません。

逢うたびに激しい時間を過ごします。

同じ大学生の由利という恋人がいながら。

こちらは耕二が主導権を握っているようですが、しかし結局は喜美子に翻弄され、自分の手に負えない女だと気づきます。

対照的な二組を抑揚のないしっとりとした文体で描いています。

二人の視点がけっこう小刻みに切り替わり、うっかり読んでいるともう一人の視点に切り替わっていたりして。

そして回想シーンなんかも急に挟まったりして、ちょっと混乱するところもあります。

まあこれは読む側の集中力の問題かもしれませんが。(笑)

大きなドラマがあるわけでもなくラストもさりげないですが、とても雰囲気のある小説だと思います。

タイトルの「東京タワー」ですが、ちょっとこれは内容から遠い気がしますね。(笑)

ラストをうらぶれた夜景ではなく東京タワーにすればタイトルも生きて締りが付いたように思いますが、それではちょっとシーンにそぐわないか・・・・。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 19:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 『え』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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