2010年03月26日

「ららのいた夏」川上健一

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走ることが大好きな高校生の坂本ららと同じ高校の野球部の小杉純也。

出会いは運動会でのマラソン大会です。

去年の優勝者の純也がぶっちぎりだと思っていたら、後ろから軽快な足音が。

ららでした。

必死の純也と余裕のららは同時にゴールし、ららは学校中の注目を浴びます。

そして第二章から俄然話が面白くなります。

湘南海岸女子ロードレース。

記録のないららはゼッケン2128番。

何も知らずにスタート前に一番前に行き、日本のトップランナーである丸尾里香子に話しかけ白い目で見られます。

いちばん後ろに行けといわれ、「すぐに追いつきますから、いっしょに走りましょうね!」と無邪気にいってのけるらら。

さてレースが始まってみますと。

最後尾からぐんぐん飛ばしてついに先頭集団に追いつくらら。

ゼッケン一ケタの招待選手に混じり2128番が現れたものだから、報道陣は蜂の巣をつついたような大騒ぎです。

ついには丸尾里香子さえ引き離し、ぶっちぎりのトップに。

しかし天真爛漫なららは途中で応援している純也と立ち話したり、なにをやらかすかわかりません。

このまま優勝なるか・・。

第三章の駅伝出場、第四章では純也と一緒に初のフルマラソンに参加します。

横須賀市民マラソン。

ららに勝ったらご褒美をもらえる約束をした純也は、必死になってららに喰らい付いていきます。

ものすごいペースで走り続ける二人。

まるで100メートル走のようなペースで競技場に飛び込んできた二人に、観客は大歓声。

高校記録を達成します。

そして第五章ではついに東京女子国際マラソン。

プロ野球選手となった純也は球場のロッカールームのテレビにかじりついて声援を送ります。

世界のトップランナー相手にららはどのような走りを見せるのか・・。

読む前はベタな青春小説だと思っていましたが、いやあ、読まされましたね。

ベタには違いありませんが、それが実に爽やかで潔い。

ストレートど真ん中なストーリーがららのはち切れんばかりの魅力を存分に引き出しています。

ただ単に走ることが大好きな天真爛漫ならら。

そして純也との清々しい恋愛。

嬉しい収穫となった1冊でした。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 14:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 『か』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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