漫画家、喜国雅彦の初エッセイ。
といいましても日常の出来事をただ書き連ねているような内容ではなく、古本蒐集に東奔西走する怒涛の日々が紹介されています。
ジャンルはミステリー。
というか、いわゆる探偵小説というやつですね。
江戸川乱歩をはじめとして、国内の戦前の作家を中心に蒐集しておられるようです。
そのマニアぶりがすさまじく面白い。
作家の二階堂黎人氏や京極夏彦氏などとも交流があり、その人たちのマニアぶりもただごとではありません。
乱歩邸取材の夢に浮かれたような話から始まり、サンフランシスコの古本屋まで出向き、わざわざ京都に住む我孫子武丸氏の家の本棚を整理しに行きます。
本に合う本棚を作り、それを収める部屋も作り、箱がない本は自分で箱を作り、豆本まで作成。
ポケミス(ハヤカワ・ポケットミステリ)を1日で何冊ゲットできるかというような一銭にもならないような企画をし、1日中走り回り、夜中の0時終了時点で999冊ゲット。
って、いったいなにやってんだか・・・・。(笑)
巻末には座談会も収録。
本に興味のある人、特に古本好きミステリー好きにはたまらない抱腹絶倒の一冊でしょう。
いやあ、面白かった。