2011年03月27日

「吉原手引草」松井今朝子

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吉原の葛城は十年に一度といわれた花魁です。

そんな葛城が全盛を誇っていたときに突如姿を消しました。

いったい彼女に何があったのか・・・・。

話のメインとなるのはもちろん葛城なのですが、彼女に直接スポットを当てるのではなく、ある人物がいろんな人たちから彼女についての話を訊いて回るという構成になっています。

「引手茶屋 桔梗屋内儀 お延の弁」、「舞鶴屋見世番 虎吉の弁」というふうに、十七ある章すべてが周りの人たちが語る葛城の姿です。

そのように徐々に外堀を埋めていくようにして、葛城がどういう花魁であったのか、いったいどのようなことをしでかしたのかを浮かび上がらせていきます。

なので文章はすべて口語体。

もちろんその時代、そしてそれぞれの生業による独特の言葉遣いなので、最初はこの調子で最後まで付き合うことになるのかとちょっと気が滅入ったりもしましたが(笑)、口調の使い分けの芸も細かく逆に魅力となっていきました。

聡明でありながらどこか憂いのある葛城。

そんな葛城の起こした事件とはなんなのか、なぜそのようなことをしたのか、じれったく最後の最後まで明かされません。

そんな話運びにぐいぐいと引き込まれました。

そして吉原の内情についても興味深く読むことができました。

ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 16:57| Comment(1) | TrackBack(0) | 『ま』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつもブログを見るのを楽しみにしています^-^ 更新されるのが楽しみです(^^♪
Posted by 高田馬場の美容院 at 2011年03月27日 23:29
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