俳優、児玉清。
お亡くなりになったのはまだ記憶に新しいところです。
大の本好きとしても知られた人でした。
そんな児玉氏が初めて出されたのがこの本です。
タイトルからわかるように、氏がいかに本がお好きだったかを存分に窺い知ることができます。
海外のエンターテイメント小説がお好きで、日本で翻訳が出るのを待ち切れず、わざわざ海外で原書を購入するというマニアぶり。
まさに涎垂れ流さんばかりに飛び付き、舌舐めずりせんばかりに抱きしめ、それがいかに面白かったかを紹介しておられます。
それがまた文章に愛情が溢れ出ているのです。
私はもう何十年も翻訳小説は読んでいません。
理由としましては、カタカナの登場人物に感情移入できない。
なので名前や登場人物の相関が頭に入らない。
土地や風俗なども馴染めない。
翻訳独特の文体が好きになれない。
日本の小説だけでも読みたいのが多すぎて、翻訳物まで読む余裕がない。
などです。
相関が頭に入らないのは私だけではないでしょう。
翻訳物にはたいがい巻頭に登場人物の一覧表がありますし。
文体については訳者に寄るところも大きいんでしょうね。
しかしまあこの本を読みまして、翻訳物も実に面白そうだなぁと。
久しぶりに読んでみるかと、さっそくここで紹介されている本を一冊を購入しました。
ベストセラーの有名な作者です。
さて、投げ出さずに読了できますかどうか。(笑)
話が逸れてしまいましたが、これはぜひ読書好きな人に読んでいただきたい一冊ですね。
ラベル:書評・作家