前作は180年前の江戸から侍がタイムスリップしてくるという内容でした。
今回はその逆です。
木島安兵衛が江戸に帰って8年後。
遊佐友也は14歳になっています。
深夜に水溜りに引き込まれたどり着いた先は、どうやら江戸時代のようです。
この時代に帰って安兵衛が興した「時翔庵」という菓子屋は、友也が生活している平成時代まで続いています。
ということは「時翔庵」に行けば安兵衛に会える。
なんとか店を探し出して訪れたものの、店は廃業しており安兵衛は消息不明。
それどころか友也は周りから怪しい人物と見られ、皆から追われることになります。
そんな友也を助けたのが麟太郎という少年とせんという少女。
友也は周りの目をごまかすため、女装させられます。
それが売れっ子歌舞伎役者の市川海老蔵の目に留まり、歌舞伎役者の女形として舞台に立つことに。
この時代にはいないスタイルとイケメンの友也はあっというまに人気者になるのですが、人気が出たことをいいことに失言し、牢に入れられてしまいます。
そこで安兵衛と再会するのです。
なぜ安兵衛が牢に入れられているのか。
友也と安兵衛は牢から出ることができるのか。
安兵衛は「時翔庵」を再起することができるのか・・・・。
2匹目のドジョウ狙いかと読み始めました。
こういうのって調子に乗って続編を出すごとに面白くなくなっていったりするのですが。
たしかに2匹目狙いには違いないでしょうが、いや、なかなか読めましたね。
飽きさせないストーリー展開。
ラストでは麟太郎少年や時計屋などがのちの誰それであったというあたり、友也が与えた影響も絡ませて巧いなぁと思いました。
そして次作への伏線と読める箇所もあります。
3匹目いきますか。(笑)
さすがにそれはと思いつつ、出れば読むでしょうね。
ラベル:小説