著者は有楽町「アピシウス」の元料理長。
「アピシウス」といえば日本フランス料理界を代表するほどの店でしたよね。
(今はどうなのか知りません)
その後引退されてからやや間を置き、「パ・マル」というスープやパイの店を開かれたと記憶しております。
どこかで読んだのですが、「アピシウス」のシェフを引退されたあとサラリーマン的な仕事をされ(それでも飲食関係だったと思うのですが)、そのときにサラリーマンの昼食というのはなんと侘しいものかと思い知り、それでは自分がまともな食事を提供しようというようなきっかけでまた復活されたというような話だったと思います。
(あやふやな記憶なので間違っていたらすみません)
そんな名シェフ(2009年に逝去)の著書ですが、よくある料理人本とはちょっと違います。
普通料理人の本といえばたいがい自伝なんですよね。
出生から始まって、どんな子供だったか家庭環境だったか。
料理との出会い、料理界に入ったきっかけ。
国内外でどんな修行をしてきたか。
決まってこのパターンです。
あるいはレシピ紹介。
この本ではそのような生い立ちや修行時代の苦労話はほとんどなく、タイトルから察せられるようにシェフがいかにしてメニューを発想するかというような話がメインです。
意外とこのような料理人本はなく、面白い切り口だと思いました。
ラベル:グルメ本