2012年04月26日

「粗茶を一服 損料屋喜八郎始末控え」山本一力

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損料屋喜八郎シリーズ第三弾。

江戸の札差の中でもいちばんの身代を誇る伊勢屋。

そんな伊勢屋を何者かが騙って陥れようとしています。

伊勢屋といえば主人公の喜八郎と米屋政八のライバルなわけですが、さてそんな企みがあることを知った喜八郎はどう出るのか。

そして自分を陥れようとした相手に対して伊勢屋はどう出たか・・・・。

このシリーズはいつも連作短編集の形を取っており柱になる話とその他の話に分けることができるのですが、今回のメインはこの伊勢屋の件。

主人公喜八郎のライバルとして設定されている伊勢屋四郎左衛門ですが、強欲な商売人です。

ですが、だだの嫌味なだけの商売人ではないのですね。

商売に関しては冷酷ではありますが、それだけの人物ではない。

喜八郎はライバルといえども伊勢屋には一目置いていますし、伊勢屋もまた年下の喜八郎の器を認めているんですね。

このあたりの微妙な関係が実にいい。

その他、「十三夜のにゅうめん」では喜八郎と秀弥のひとときも描かれていますし、喜八郎の毅然とした正義感も凛々しい。

続編が楽しみなシリーズです。

ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 20:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 『や』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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