2013年05月24日

「ラ・パティスリー」上田早夕里

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夏織は神戸の洋菓子店のパティシエです。

といっても新入りなので、いつもいちばん早くに出勤して店のシャッターを開け、開店の準備をするのも仕事のうち。

ある日シャッターを開けて店に入ってみると、すでに厨房に人がいます。

長身の見知らぬ男性は市川恭也と名乗り、自分はこの店のオーナーだというのです。

実は恭也はなんらかの事情で記憶喪失になっており、勘違いを起こしているようなのです。

とりあえずは事情がわかるまで、オーナーの計らいでしばらくこの店で働くことになります。

一緒に仕事をしながら、夏織はしだいに恭也に惹かれていくのですが・・・・。

マンガでは料理人や菓子職人を扱った作品は多くあり、すでにひとつのジャンルにさえなっています。

しかし小説ではなぜかマンガほどそういうのが成立していないですね。

活字の世界では難しいのでしょうか。

さて、この作品は洋菓子の世界を扱いつつ、主人公の成長の物語であり、ほのかな恋心があり、親子の絆のようなものも描かれています。

ただなんとなく読み終わって全体的にフラットな印象なんですね。

夏織と恭也の関係がもひとつ浅いですし、恭也の記憶の問題についても解決しないままです。

パティシエという職業の世界については素人の私にはよくわかりませんけども、そこそこ描けているのかなぁと。

ただ夏織と恭也にもっとパティシエの仕事を絡ませたほうが、こういうジャンルの小説として読み応えあったのではと思います。

まあ広く浅く無難にまとめておられるという印象ですかね。

シリーズの第一作という受け止め方もできますし、もし続編が出れば読んでみたいです。

ラベル:グルメ本 小説
posted by たろちゃん at 17:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 『う』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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