2014年10月09日

「図書準備室」田中慎弥

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祖父の三回忌で伯母にそろそろ働いてはどうかと言われる主人公。

30歳を過ぎて一度も働いたことがなく、母の金で酒を飲んでいます。

伯母の忠告に待ってましたとばかりに怒涛のごとくしゃべり始める主人公。

中学時代に図書準備室で教師に過去を告白させた話に遡ります・・・・。

内容のほとんどが主人公の独白です。

取り憑かれたようにしゃべり続け現状の自分に対して理由付けするわけですが、実はまったくなんの関係もない。

しゃべり終えたときには伯母も母も目の前に居ません。(笑)

併録されている「冷たい水の羊」はデビュー作。

ひたすらいじめられている中学生の内面を描いています。

どちらの作品もなんといいますか、すごく屈折したエネルギーを感じますね。

ぐつぐつと煮えたぎったマグマのような。

しかしその視線は冷めています。

普通の人があえて見ないようにしている部分をさらけ出して見せるような作風です。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 03:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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