2014年12月24日

「カソウスキの行方」津村記久子

Cimg2521

後輩から課長のセクハラに関する悩みを聞いた28歳で独身、彼氏なしのイリエ。

正義感を出して課長に訴え出たところその後輩に「それはあなたの勘違いだ」とその場で否定され、恥をかいたどころか本社から倉庫に飛ばされてしまいます。

実は課長と後輩は不倫の関係で、それを言えないけど言いたいという後輩の女心を読めなかったイリエの負けという結果になりました。

倉庫では2つ年下の藤村という男の下で雑用をしています。

イリエはしおりという友人の家に居候しているのですが、しおりが結婚することになり新しい住居を見つけなければならなくなります。

幸せそうなしおりの報告とやる気のない毎日の中で、イリエは恋愛に乗り気ではないにも関わらず好きな相手でも見つけてみるかと思い立ちます。

消去法で候補になったのが同僚で同い年の森川。

イリエは森川を好きになったと仮想してみます。

仮想で好きになるからカソウスキ。

その行方は・・・・。

特に興味のなかった森川や細かい上司の藤村たちのよさにじわじわと気付いていく過程が味わいあります。

どこかあっけらかんと開き直ったような主人公の生活もなんだかリアル。

リアルというか飾っていないOLの姿がいいんですね。

オフィス街に勤めるパンストハイヒールでキャリア志向の女とかいう設定でないのがいい。

ちょっとダメ女が入っているあたりに親近感を覚えます。(笑)

絲山秋子に似た雰囲気も感じました。

表題作の他2編収録。

どちらもよかったです。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 03:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 『つ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック