著者は現役の棋士です。
現在は九段でB級2組。
失礼ながらトップレベルの棋士というわけではありません。
ですがエッセイはそこそこ面白い。
将棋の世界の裏側や棋士の本音というのはなかなか一般人が知ることのないものですが、それを軽妙に綴っておられます。
まあ将棋に興味のない人にとってはさほど食指の動く内容ではないかもしれませんが。
解説で酒井順子氏が『プロ棋士より将棋の上手いエッセイストは絶対にいないと思いますが、プロエッセイストよりエッセイが上手い棋士はここにいる』と書いておられます。
なるほど。
そして著者は将棋というネタ元を持っておられるわけで。
しかしエッセイストとして棋士の泣き笑いを描くのもけっこうですが、先崎さん、本職のほうでもぜひもうひとふんばりを。(笑)
ラベル:エッセイ