2015年04月15日

「和食の知られざる世界」辻芳樹

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現在は海外でも和食が人気のようです。

その理由にヘルシーというのがまず挙げられますが、しかし最近はラーメンなんかも人気のようですね。

ただラーメンはともかくとしまして、和食がはたしてちゃんとした形で海外に広まっているのかという問題があります。

日本人からすれば「こんなのは和食じゃない」というような料理が平気で和食としてまかり通っていたりする。

著者はそこに懸念を持っておられるんですね。

じゃあどこからどこまでが和食なんだという話になります。

ただ日本人自体、外国の料理を取り入れて自分の国の料理とするのが得意な民族です。

一般的なカレーライスやとんかつなんて完全に日本流にアレンジされた料理ですよね。

外国人からすれば和食でしょう。

そして本格的な和食店にも外国料理の技術や素材が取り込まれています。

線引きは難しい。

本書では海外における和食事情や日本国内の和食店の現状を取り上げ、これから和食はどういう方向に進んでいくのかということを検証しておられます。

そして辻調グループの代表としてなにができるのか。

そのひとつのベクトルとしてデイヴィッド・ブーレイというニューヨークのトップシェフと手を組んで、「Brushstroke(ブラッシュストローク)」という和食店を2011年にニューヨークにオープンさせました。

今後、和食はどのように進化していくのでしょう。

伝統的な和食が海外からの脚色された和食に席巻されてしまう可能性もあります。

寿司でいえばカリフォルニアロール的な。

回転寿司ではすでに昔ながらの寿司の面影なんてないですからね。

寿司飯の上に焼肉やハンバーグが乗っていたりします。

日常的に本格的な和食(高級という意味ではありません)を知らない世代が料理人になっていくわけですから、数十年後には一部の料理でずいぶんと違ったものになっているかもしれません。

なので著者が代表をしておられる料理学校で、きっちりと昔ながらの和食を教育して伝統を維持していただきたいと願います。

ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 03:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 『つ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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