寿司というのはいまや世界各国に普及しているようです。
ヘルシー志向が理由のようですが。
著者はニューヨークで初めての寿司屋を開業されたそうです。
そんな著者がニューヨークに限らずさまざまな都市を訪問し、各国の寿司事情をレポートしておられます。
やはりどこでも基本的に寿司は高級品のようですね。
ですが専門店だけでなくスーパーでも手ごろな価格で置いているところもあり、人気があるとのこと。
そうなってくると日本とあまり事情は変わらなくなってきます。
さすがにまだ日本ほど日常的ではないようですが。
意外と正統派のネタが通っているようです。
もちろん各地独特の寿司があるのはしょうがありませんし、むしろそれこそが寿司の発展であり進化でもありましょう。
ただ日本人からしてとんでもないのを寿司と名乗られているとちょっとなと思ったりしますが。
でもルールはありませんしね。
美味しいければよしですし、むしろ昔の流儀に頑なにこだわっていると逆に世界から置いてけぼりを食うかもしれません。
職人も日本では無口で頑固な職人気質がよしとされる傾向がありますが、外国では通用しません。
食事の場はエンターテイメントですので、客とコミュニケーションし楽しませる職人でないとだめなようです。
なので頂点として熟練の昔ながらの職人が握る本格的な寿司は銀座の高級店あたりに文化遺産として続いていただき、世界的には裾野としていろんなタイプの寿司屋がどんどん進化していけばいいんじゃないでしょうか。
日本人だって外国の料理を取り込んで独自の料理としてアレンジしてきたんですから。
ただし生魚に対しては扱いをシビアに考えてもらいませんとね。
ラベル:グルメ本