2016年08月29日

「パリのレストラン」ローラン・ベネギ

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パリの小さなレストラン『ル・プチ・マルグリィ』。

夫婦で30年近く営業してきましたが今夜で閉店です。

真冬の雪が降る中、店に息子夫婦とその友人たちが集まり、お別れの晩餐会が開かれます。

オーナーシェフのイポリットが料理を作り、妻のジョセフィーヌがサービスをし、賑やかに食事が進んでいきます・・・・。

450ページほどの長編ですが、描かれているのは一夜でしかも舞台はほとんどレストランの中。

集まった人たちのさまざまな人間模様の物語です。

雪の降る寒い夜という設定がいいですね。

登場人物を含めてレストランの暖かみが強調されます。

しかしまだまだ元気なオーナー夫妻がなぜ店を閉めなければならないのか。

食事の進行と共に客たちの人間模様が描かれつつ、最後にはイポリットが店を閉める理由が明らかにされます。

この小説、ちょっとしたトリッキーな構成になっているんですね。

話は進行形ですが、登場人物のひとりであるオーナー夫妻の息子で作家のバルナベが書いた小説であるということにもなっています。

入れ子構造ですね。

箱の中にまた同じ箱があるというやつ。

ちなみにこの『ル・プチ・マルグリィ』というレストランは実在し、作者の両親が経営していたそうです。

現在も経営者は変わりましたが営業しているとのこと。

作者の体験を基にした小説なんですね。

posted by たろちゃん at 03:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ろ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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