2017年06月21日

「虐殺器官」伊藤計劃

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時代は近未来。
クラヴィス・シェパードは暗殺専門のアメリカの特殊部隊に所属する大尉です。
戦闘のためのハイテク機器を装備し、平静を保つための戦闘適応感情調整を行い、殺戮のための機械として現場に赴きます。
9・11以降、先進諸国では徹底した管理体制が敷かれテロを封じ込めているものの、後進諸国では内戦や大量虐殺が多発。
その陰に浮かび上がってきたジョン・ポールという謎のアメリカ人。
彼の行く先々では必ず大量の虐殺が起きているのです。
クラヴィスたちは次のターゲットとしてジョンを追います・・・・。
タイトルからしておどろおどろしいハードな内容かと思いましたが、そうでもなかったですね。
それはおそらく主人公が『ぼく』として一人称で語るせいでもあるでしょう。
読んでいて当たりがやわらかい。
そして完璧な殺戮マシーンなどではなく、つねに内面の弱さや葛藤を吐露しているんですね。
このあたりの設定が人間的ともいえますし女々しいともいえ、決してヒーロー的な強さを身に付けた主人公ではないところがこの作品の特徴でもあるでしょう。
私的にはそのあたりちょっとウンザリし、主人公の自己中心的な部分が嫌になりましたけどね。
ルツィアにのめり込んでウィリアムズを裏切ったり。
こんな男は許せません。(笑)
さてタイトルの「虐殺器官」ですが、なぜ「機関」ではなく「器官」なのか。
ここにも作者の問題提起があります。
SFファンの中ではかなり評価の高い作品のようですが、私はさほど・・・・。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 『い』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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