大阪にある飛田新地。
いわゆる遊郭ですね。
実際に界隈を歩いてみますと、「今の時代にこんな街があるのか」と。
夜は妖しげにライトアップされ、なんとも妖艶で風情のある雰囲気を醸しています。
この本の著者は、そんな飛田で10年間店を経営してきました。
そんな“中の立場”の人が内情について書いた本というのは珍しいと思います。
当時31歳だった著者は勤めていた会社をリストラされ、深夜のファミレスでアルバイトをしていました。
そんなとき学生時代の先輩に声を掛けられ、飛田で親方をやると儲かるぞと誘われたのです。
素人がいきなりそんな簡単に飛田で親方なんてできるものなのか。
そんなに簡単に儲かるものなのか。
迷った挙句、著者は店を始めることにします・・・・。
店を始めるにはどんな手続きが必要なのか。
どのようにして女の子を集めるのか。
女の子の取り分や親方の儲けは。
などなど、なかなか知ることのできない話を興味深く読むことができました。
そして当然のことながら経営の四苦八苦ですね。
現在は店の名義を知人に譲り、自身はスカウトマンをしておられるとのこと。
その理由はやはり「くたびれたから」だそうです。
ただでさえ女性を使うのは大変です。
しかも仕事の内容が内容だけに。
続編の「飛田の子」ではそんな女の子たちにスポットを当てておられるようです。
すでに購入済みですので、また楽しみに読ませていただきましょう。
ラベル:ノンフィクション