2018年03月24日

「アニバーサリー」窪美澄

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晶子は75歳になった今でも40年続けてきたマタニティスイミングの指導員をしています。
平原真菜はその生徒でしたが、友人に連れられて無理に参加している様子でした。
栄養士の資格を持つ晶子がスイミングのあとでおこなう昼食会でも、晶子の差し出すおかずにはいっさい手をつけません。
友人が出産して卒業したあとは、真菜も二度と来ることはありませんでした。
東日本大震災の日。
電車がストップしてしまいどうしようかと思った晶子は、ここから近くに住むもうすぐ臨月を迎えるはずの真菜の家を訪ねることにします。
震災後の混乱、原発事故。
そんな中でなぜか心を閉ざしている真菜と人からお節介といわれる晶子の交流が始まります・・・・。
2人の過去を紹介しつつ、晶子、真菜の母親で料理研究家の真希、そして真菜の、世代の違う3人の女性の生きざまや物の考え方が描かれています。
働くこと、夫婦のあり方、子供を持つこと育てること、食べるということ。
時代は変わってもそれらは当然当たり前のこととして誰の前にも存在するわけですが、しかし世代によりその様相は違ったものとなります。
やはり生活のスタイルや物の考え方というのはどんどん変わっていくわけで。
でも心の中心にというか人間の中にというか、時代を超えても変わらずに持ち続けていたい温かさのようなものを切望したい気持ちになりました。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『く』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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