2018年07月08日

「はるいろ恋愛工房」藤谷郁

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尾崎梨乃の週に1度の楽しみは、会社帰りに立ち寄る和風雑貨の店で気に入った小物をひとつ選ぶこと。
そしてその店に毎週金曜日に現れるスーツ姿の男性を見ること。
遠くから見つめるだけだったその男性が梨乃がうっかり皿を割ってしまったことをかばってくれ、急速に親しくなります。
その男性こと奈良哲美の趣味は陶芸です。
哲美に陶芸教室に入ることを勧められこれは大チャンスとばかりに入る決心をする梨乃ですが、哲美は茶碗や皿にしか興味がない陶芸バカのようで・・・・。
不器用な梨乃が哲美の指導で少しずつ陶芸に目覚めていく過程が微笑ましい。
そして作者はちゃんと陶芸の知識がおありのようで、そのあたりがきちっと作品の骨になっているんですね。
なので上辺だけ陶芸を扱ったチャラい恋愛小説にはなっていません。
エタニティ文庫の赤といえば一定以上の性描写があるということになっていますが、そのようなシーンが出てくるのも作品の半分くらいになってようやくです。
しっかりと物語を書いておられるのですね。
ライバルが登場したり哲美に過去があったり、そのあたりは当然押さえておられます。
思いのほか読み応えがあり、満足の読後感でした。
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『ふ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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