2019年07月08日

「弱法師」中山可穂

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中編3編収録の作品集です。
どれも能をモチーフにしているとのこと。
脳に腫瘍のある子供とその母親を愛し、エリートの道を捨ててまで二人に尽くした医師。(弱法師)
愛する女性編集者のためにひたすら命を削って小説を書き続けた青年作家。(卒塔婆小町)
父と母と叔母の不思議な関係に戸惑いつつも心を熱くする高校生の少女。(浮舟)
中山可穂といえば女性同士の激しい恋愛を書き続けてきた作家さんですが、この作品集はちょっとベクトルが違います。
といっても、どれも熱く激しい恋愛であることには変わりないのですが。
叶わぬ思い、愛する人の死、それらのテーマが濃密に描かれています。
電車の中で読んでいて思わず涙をこぼしてしまったほど。
寡作な作家さんですが、そりゃこのテンションの作品をほいほいと書けるものではないでしょう。
それぞれの作品がまさに渾身の一作といえます。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『な』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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