2019年12月23日

「手塚番 神様の伴走者」佐藤敏章

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手塚治虫といえばマンガの神様。
見た目も上品で優しそうなおじさんといった雰囲気です。
しかしそれは第一印象だけ。(笑)
担当の編集者からしたらとんでもないオッサンなのでした。
平気で嘘はつく、締め切り間際に逃げる、ときには原稿を落とす(締め切りに間に合わないこと)、などなど。
そんな手塚の担当編集者を手塚番と呼びます。
この本は手塚番となったばかりに地獄を見た(?)13人の編集者、プラス外伝として3人の編集者へのインタビュー集です・・・・。
マンガ界の裏話に興味のある人なら皆ご存じでしょうが、先述したように手塚治虫という人はとにかく編集者泣かせのマンガ家だったそうです。
九州に脱走したなんてエピソードもあります。
とにかく目を離すといなくなったり原稿を後回しにされたりするので手塚番はひたすら付きっ切り。
泊まり込み18泊なんてエピソードも紹介されています。
しかしさすがにマンガに関しては天才。
その仕事量たるや凄まじいものがありました。
もちろんすべてひとりでこなせるわけはなくアシスタントを何人も使っていたわけですが、出張先から電話でアシスタントに何ページの何コマ目はどこそこの引き出しにあるどの資料を使って、みたいな指示もしたようですね。
すべて頭の中に入ってるんですよ、原稿はもちろん作品に関係するすべてのことが。
記憶力はものすごく優れていたようですね。
まあとにかくエピソードといいますか、伝説には事欠かない偉人です。
個人的には少年チャンピオンの名物編集長だった壁村耐三氏へのインタビューが読みたかった。
この本の中でも何度か名前が出てきます。
伝説の編集者ですから。
この企画を立てた時点では亡くなっておられたようで。
手塚にハサミを投げつけたとか、リンゴを齧りながら手塚の仕事場にぶらりと現れてそのリンゴを投げつけたとか。
なにしろヤクザに腹を刺されてその傷をセロテープで貼り付けて出社したとか、この人もまたとんでもないエピソードの持ち主ですから。
私も一度だけお会いしましたが、「おぅ、〇〇。描けよ」と声を掛けていただきました。
ものになりませんでしたが。(笑)
手塚治虫にしろ編集者にしろ、こんな人たち今後は出てこないでしょう。
今から思えば、昭和って濃い時代だったんですねぇ・・・・。
ラベル:マンガ本
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『さ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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