2020年02月09日

「縁を結うひと」深沢潮

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在日朝鮮・韓国人の縁談を仕切る金江のおばさん。
お見合いおばさんとして有名です。
在日同士の見合いを斡旋することによって御礼の収入を得、衣装を作ったり見合いや結婚式をするホテルからマージンを得て生活しています。
髪を紫に染め、きらきらと宝石の付いた眼鏡をかけて見た目は派手。
押しも強気なおばさんです。
の割には生活は質素。
稼いだお金はどのように・・・・?
連作短編集です。
最初の「金江のおばさん」がR-18文学賞でのデビュー作。
その他5編が収録されています。
どれも在日朝鮮人・韓国人を扱っておられるのですが、いやぁ、これはよく書けたなぁと。
作者はご両親在日韓国人で、ご本人は結婚を機に日本国籍を取得されたとのこと。
そのせいでしょうか、この作品では在日のいろんな人たちを描いておられるのですが、その立場による苦悩、そして家庭における伝統的な風習など、実にリアル。
それぞれの立場の人物が登場しますが、ほんと上手く書いておられますね。
在日韓国人の家庭に嫁いだ日本人女性の苦悩を描いた「日本人(イルボンサラム)」など、この描写はさすがといっていいんでしょうか。
風習、心理、どちらもしっかりと描いておられ、まさしくこれが在日の生活であり日本人との現実的なギャップだなと思いました。
いろんな立場の在日の人たちを取り上げ、作品集として実にふくよか。
いい一冊です。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『ふ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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