2020年02月21日

「湘南シェアハウス」広谷鏡子

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小説家の夏都は50歳。
立て続けに両親を亡くします。
その結果、母が祖母から譲り受けていた江ノ島の古いアパートを相続することになります。
夏都にも祖母との思い出のある敷地に建てたアパートです。
飲みながらその話を聞いた夏都の担当編集者であり親友でもある紀世子が、酔った勢いでそのアパートをリフォームしてシェアハウスにしてはと提案します。
最初は酒の席のノリ的な話だったのですが、だんだんと話が現実化していきます。
徐々に入居するメンバーも決まってきます。
紀世子はもちろん、夏都が通っていたストレッチ教室の講師である北尾アリサ、夏都の大ファンである75歳の田所史子、元ルポライターで現在は女子大の准教授の栗田真代。
年齢もそれまで過ごしてきた環境も違う妙齢の女性5人の生活が始まります・・・・。
作者は以前に「花狂い」という作品で、初老の主婦の恋愛や自立、アイデンティティを描いておられました。
本作ではそれをもっと多人数で展開しておられます。
それぞれいろんな事情を持った5人の女性。
ぶつかり合うこともあるのですが、解り合えるのはやはり男性よりも女性同士なんだよというメッセージがあります。
つまらない男と一緒にいるより、基本的な考えを同じくする女性同士のほうがよほどいいと。
ちなみに史子が読んで感動したという夏都の小説のモデルが「花狂い」なんですよね。
メタフィクション的な構成です。
なのでこの作品は「花狂い」の発展形ともいえます。
しかしこういうのを読ませられますと、女性というのは男性よりもずっとシビアで現実的だなとあらためて思います。
いざ冷酷なのは女性です。
男性の甘さ暢気さをひしひしと思います。(笑)
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『ひ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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