2020年04月27日

「満願」米澤穂信

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短編6編収録。
法律を勉強している貧乏な大学生。
主人と奥さん二人きりの家に下宿することになります。
奥さんは実にいい人で、親身になって世話してくれます。
そんな奥さんが殺人を犯してしまいました。
学校を出て弁護士となった主人公は、もちろん奥さんを弁護します。
しかし奥さんは控訴を取り下げます。
懲役8年。
彼女はなぜ控訴を取り下げたのか・・・・。(表題作)
短編集ですが、どの作品も非常に密度があります。
しっかりと人間の業といいますか、その人の内に秘めたものといいますか、人の心の奥底のようなものを描いておられますね。
で、読んでいて先が見えない。
作者はこの話をどこに持っていこうとしているのか。
これがどのような展開になるのか。
読み進めていきまして、あ、そういうことだったのか、と。
上手いと思いました。
まさに粒ぞろいの短編集です。
山本周五郎賞を受賞し、「このミステリーがすごい!」、「ミステリが読みたい!」、「週刊文春ミステリーベスト10」のすべてで1位になり、史上初の3冠達成とのこと。
他に阻止するレベルの作品はなかったのかよとも思いますが(笑)、しかしまあ読む値打ちのある一冊ではありますね。
ミステリーといいましても犯人は誰だトリックがどうだといった内容ではなく心理サスペンス的な要素がありますので、私にもじゅうぶん楽しめました。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『よ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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