2020年05月19日

「1985年のクラッシュ・ギャルズ」柳澤健

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1985年。
日本武道館や大阪城ホールを満員にした女子プロレスラーのコンビ、クラッシュ・ギャルズ。
まさに人気は頂点でした。
プロレスといえば男性が好むスポーツというイメージがありますが、彼女たちに熱狂したファンたちはほとんどが少女たち。
クラッシュ・ギャルズの何が少女たちを熱狂させたのか。
一時代を築いた彼女たちの真実に迫ったノンフィクションです・・・・。
私の周りにもいましたね、クラッシュ・ギャルズファン。
芸能雑誌にも登場し、アイドル並の人気がありました。
その前はビューティ・ペアでしたっけ。
もひとつ前にはマッハ文朱なんていましたが。
さて、クラッシュ・ギャルズは長与千種とライオネス飛鳥というペアなのですが、どちらも重い事情を抱えた家庭で育っています。
ある日テレビで観た女子プロレスに大きな影響を受け、自分の進む道はこれしかないと女子プロレスラーを目指したというのは共通していますね。
ですが、入門当時はライオネス飛鳥はオーディションでトップ合格したエリートでしたが、正規のオーディションを経ていない長与千種は同期のダンプ松本らと同じく雑草組。
その二人がコンビを組むことになるのですが、実力では上回る飛鳥よりもルックスやスター性を持った千種のほうが人気を取ります。
この本を読みますと長与千種というのはプロレスのエンターテイメント性にかけては天才的な才能の持ち主だったようで。
なのでファンも7:3とか8:2とかで圧倒的に千種が多かったとか。
徹底的にプロレスをエンターテイメントと考えてリングで歌うことも辞さない千種。
なんでそんなことをしなければならないのかと思い悩む飛鳥。
すれ違いが始まります。
著者はこの本の中ではっきりと「プロレスはショーである」と書いておられます。
筋書きがあるんだと。
どっちが勝つか前もって決まっているんだと。
千種のすごいところはきっちりその役割を飲み込んで、エンターテイナーとしての演出能力がずば抜けていたところなんですね。
逆に飛鳥は実力はあるものの、ある意味不器用で華がない。
ここにすれ違いのひとつの原因がありました。
その後二人は紆余曲折のプロレス人生を歩みます。
そしてこの本はクラッシュ・ギャルズの軌跡を描きつつ、女子プロレスの歴史も描いています。
女子プロレスがいちばん輝いていた時代を綴った一冊といえるでしょうか。
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『や』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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