2020年11月18日

「だいこん」山本一力

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つばきは三人娘の長女です。
父親の安治は腕のいい大工ですが博打好き。
それが原因で莫大な借金を拵え、利子の支払いだけで精いっぱいの貧しい暮らしです。
母のみのぶは家計を支えるために蕎麦屋で働きます。
そんなみのぶを見て自分も将来このような仕事がしたいと思うつばき。
ある日江戸の大半を焼き尽くす大火事があり、つばきはみのぶと一緒に炊き出しの手伝いをします。
そのときに教えられた飯炊きでとんでもない才能を開花させます。
こんなに美味い飯が炊けるのならとつばきは火の見番小屋の賄いを任され、飯にうるさい荒くれ男どもをも黙らせました。
月日が流れ、やがて「だいこん」という一膳飯屋を浅草に開業することになります。
みのぶや二人の妹にも手伝ってもらい、飯の美味さや安さで店は大繁盛。
ですがいろんな困難も待ち構えています・・・・。
主人公つばきの成長の物語ですね。
負けん気が強く毅然としたつばきのキャラがいい。
ただそれ以外の登場人物の描かれ方がちょっと中途半端な気がしました。
父親の安治はつばきが店を始めてからはあまり出てきません。
最初に散々出てきただけに今は何をしてるんだろうと。(笑)
ま、要所要所で出てきてつばきに助言したりはするのですが。
この話は最初に現在が語られ、その後過去に戻って徐々に語られていくという構成なのですが、最初に芳三郎という貸元とつばきのあいだでやり取りがあったと語られています。
しかしその後そのような場面は出てきません。
最初に名前を出してほったらかしです。
やはりこれは重要なエピソードなのできっちりと書いておくべきでしょう。
辰吉とのことも未消化のまま終わってますしね。
ただこの作品、このあとも続編が出ています。
シリーズ化することも含んでの構成かもしれませんが。
また楽しみに読ませていただきましょう。
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『や』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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