2020年08月31日

8月の一冊

今月は以下の14冊を読みました。

・「週刊誌風雲録」高橋呉郎
・「ズボラ人間の料理術」奥薗壽子
・「山を走る女」津島佑子
・「鴨川食堂 おかわり」柏井壽
・「女たちよ!」伊丹十三
・「最終便に間に合えば」林真理子
・「うたかたの日々」ボリス・ヴィアン
・「そばと私」季刊「新そば」編
・「旬の魚を食べ歩く」斎藤潤
・「乙女のままじゃいられない!」石田累
・「宝塚読本」中本千晶
・「いのちの食卓」辰巳芳子
・「星やどりの声」朝井リョウ
・「完全保存版 まんが道大解剖」サンエイムック

「週刊誌風雲録」、いまや政治でも芸能界でも週刊誌というのは新聞よりインパクトありますね。
そんな週刊誌の変遷が書かれています。
「ズボラ人間の料理術」、今まで難しいと思っていた料理が簡単にできるのならありがたいですよね。
従来の常識に縛られることなく簡単に早く美味しく料理を作る実践的なコツを紹介しておられます。
「山を走る女」、現在と違いシングルマザーなんてイメージのいい呼び方のなかった時代。
未婚の母の葛藤が描かれています。
「鴨川食堂 おかわり」、シリーズ第2弾。
前作よりは収まりがよくなったように思えました。
「女たちよ!」、エッセイというジャンルを日本に根付かせた著者。
リアルタイムで読めばさぞかし新鮮だっただろうなぁと思います。
「最終便に間に合えば」、女性が本音を晒した男との心理的やりとり。
これなんですよねぇ、林真理子の凄みは。
「うたかたの日々」、シュールすぎて私には無理でした。
これはSFなのか恋愛小説なのか。
「そばと私」、そばという一家言ある人が多い食べ物についてのエッセイ集。
うどんと私、ラーメンと私、ではどうも締まりません。(笑)
「旬の魚を食べ歩く」、あちこちに出向き、漁師を取材し、民宿で地元ならではの魚料理を堪能する。
やっぱ魚はこれですよねぇ。
「乙女のままじゃいられない!」、エタニティシリーズなので、もちろん少女漫画的な展開ではあります。
でもけっこうワクワクと読ませられましたね。
「宝塚読本」、タカラヅカという独特な歌劇団に魅了された著者が魅力を語ります。
いや、決してヅカファンは特殊じゃないですよ。(笑)
「いのちの食卓」、グルメ情報氾濫の飽食であり崩食である昨今。
バブルの時代に誰もバブルだと気づかなかったように、ほんと皆が意識して今のこの状態に危機感を持たなければ大変なことになるという警告が含まれています。
「星やどりの声」、家族の絆を描いた家族小説であり青春小説。
無難によかった。
「完全保存版 まんが道大解剖」、マンガ家マンガの名作「まんが道」のガイドブックです。
それだけでなく、日本マンガ史の資料としても貴重な一冊だと思います。

ということで今月の一冊なわけですが。
「乙女のままじゃいられない!」がけっこうよかったんですよねぇ。
何日かかけて読んだのですが、翌日に続きを読むのが楽しみで。
「旬の魚を食べ歩く」、これも紹介されている地元の人たち、料理、どちらも味わい深かったなぁ。
「完全保存版 まんが道大解剖」、う~ん、私とは時代が違うのですが、トキワ荘でマンガに青春を懸けた人たちの物語。
マンガに関わった端くれとしまして、やはりこれは・・・・。
自身の青いながらもがむしゃらだった頃を懐かしく、でも新鮮に思い出します。
なので、今月の一冊はこれで。

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2020年07月31日

7月の一冊

今月の読書は14冊でした。
その中で小説を8冊読めたのは嬉しい。

・「紙婚式」山本文緒
・「「あまカラ」抄1」高田宏 編
・「爆心」青来有一
・「ビターシュガー 虹色天気雨2」大島真寿美
・「剣客商売番外編 ないしょ ないしょ」池波正太郎
・「セラピスト」最相葉月
・「圏外同士」冨士本由紀
・「〈美少女〉の現代史 「萌え」とキャラクター」ササキバラ・ゴウ
・「世界のインスタント食品」森枝卓士
・「輝ける闇」開高健
・「アイビー・ハウス」原田ひ香
・「フレンチの王道 シェ・イノの流儀」井上旭 聞き手神山典士
・「厭世フレーバー」三羽省吾
・「力道山がいた」村松友視

「紙婚式」、短編集なのですが、どれにも怖さが潜んでいます。
ホラーという意味じゃなくて、この作家が書く日常は怖いです。
「「あまカラ」抄1」、大阪発の伝説の食雑誌から抜粋した食エッセイ集。
執筆者の豪華さといったらまた。
「爆心」、世界唯一の被爆国としてそれをどのように小説にするのか。
直接被爆を知らない世代はこのような小説にしました。
「ビターシュガー 虹色天気雨2」、テレビドラマにしたらいいんでしょうね。
そっち向けの小説だなと思いました。
「剣客商売番外編 ないしょ ないしょ」、剣客商売の番外編であり、最終編です。
剣客商売としては秋山小兵衛の影が薄いですが、物語としてはそこそこ楽しめました。
「セラピスト」、精神医学、心理学、私はあまり信用していないのですが。(笑)
しかしこの著者の取材は徹底していますねぇ。
「圏外同士」、シビアな内容なんですけどコミカル。
社会からドロップアウト(?)しそうになりつつも、しがみつく若い女と初老の男。
「〈美少女〉の現代史 「萌え」とキャラクター」、リアルで恋愛できない男性が増えています。
マンガやアニメからそれを分析できそうですね。
「世界のインスタント食品」、日本を始めとして世界各国にあるインスタント料理。
さて、海外にはどのようなインスタント食品があるのか?
「輝ける闇」、ベトナム戦争を自分の眼と身体で体験した開高健。
彼は何を見、どのように小説に昇華したのか。
「アイビー・ハウス」、2組の夫婦が2世帯住宅で同居生活。
その結果どのようになったのか、というお話。
「フレンチの王道 シェ・イノの流儀」、ベテランシェフのフランス修行時代の話はまあよくあること。
しかしトロワグロに影響を受け、ひたすらソースにこだわるクラシックを追及する姿勢には感銘を受けました。
「厭世フレーバー」、家族小説であり、日本の歴史も透かして見えるような構成です。
ただちょっと印象が弱かったか。
「力道山がいた」、昭和のヒーロー力道山を取り上げた一冊。
ただ著者の思い入れが強すぎて、青臭い匂いがプンプン。

いやあ、この中から今月の一冊ですか。
厳しいなぁ。(笑)
では「輝ける闇」開高健で。
やはりこの現実(?)、描写には圧倒されます。

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2020年06月30日

6月の一冊

今月の読書は以下の14冊でした。

・「さようなら、ギャングたち」高橋源一郎
・「どんくさいおかんがキレるみたいな。 方言が標準語になるまで」松本修
・「わが愛しの芸人たち」吉川潮
・「世界ぶらり安うま紀行 もっとも安い食べ物が、もっともうまい」西川治
・「耽美なわしら2」森奈津子
・「カレーライス進化論」水野仁輔
・「センセイの書斎 イラストルポ「本」のある仕事場」内澤旬子
・「それから」夏目漱石
・「老後の食卓 ずっと健康でいるための食の常識」文藝春秋 編
・「君が好きだから」井上美珠
・「猟師になりたい!」北尾トロ
・「赤瀬川原平の名画読本 鑑賞のポイントはどこか」赤瀬川原平
・「女子は、一日にしてならず」黒野伸一
・「割ばしの旅」おおば比呂司

「さようなら、ギャングたち」、正直言ってなんやらようわかりませんでした。
わからないなりに面白ければいいのですが、それもなかったし。
「どんくさいおかんがキレるみたいな。 方言が標準語になるまで」、言葉の研究に熱心な著者の二作目です。
ローカルな言葉がどのように広がっていったのか、興味深く読みました。
「わが愛しの芸人たち」、今の若い人たちにとって芸人といえば若手漫才師ということになるのでしょうが。
この本ではもちろん落語家やベテラン芸人などを取り上げておられます。
「世界ぶらり安うま紀行 もっとも安い食べ物が、もっともうまい」、そう、安くてうまくて昔から地元で愛されている料理。
高い店に行って肩凝るよりもこういう料理でじゅうぶんじゃないですか。
「耽美なわしら2」、オタク色の強い同人誌的な作品です。
まあそれなりに面白いですけど。
「カレーライス進化論」、いまや国民食になったカレーライス。
そんな日本独特に進化を遂げた料理の考察です。
「センセイの書斎 イラストルポ「本」のある仕事場」、作家や学者たちの書斎とはどのようなものか。
精緻なイラストを添えたルポタージュです。
「それから」、友人の妻への思いに気づいてしまった主人公。
今ではどうということのないシチュエーションですが、当時は姦通ということでなかなか大きなテーマでした。
「老後の食卓 ずっと健康でいるための食の常識」、長生きしてきた人たちの食生活についてのエッセイ集です。
人それぞれですので実用性はないかと。(笑)
「君が好きだから」、美人でもなくぽっちゃりでスタイルもよくない主人公にカッコイイ男性がベタ惚れで。
こんなに愛されていいのかしらって、勝手にせいっ。(笑)
「猟師になりたい!」、なんにでも挑戦する著者ですが、今回は猟師です。
ところで裁判の傍聴はもうやめられたのでしょうか。
「赤瀬川原平の名画読本 鑑賞のポイントはどこか」、私は絵は好きですが、知識はまるでありません。
なのでこういうガイドブックはとてもありがたいですね。
「女子は、一日にしてならず」、面白くは読んだのですが、なにを押し出したかったのかなと。
ダイエット? デブな女の恋愛?
「割ばしの旅」、全国を食べ歩いた著者の食エッセイ。
イラストにほのぼの感があります。

さて、今月の一冊を選ぶわけですが。
う~ん、これといった本はなく、正直どれも当てはまらずなんですけど。
あえてどれかとなりますと、「赤瀬川原平の名画読本 鑑賞のポイントはどこか」でしょうか。
絵を見る勉強になりました。
ということで今月の一冊はこれで。

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2020年05月31日

5月の一冊

今月の読書は以下の15冊でした。

・「張形と江戸をんな」田中優子
・「パラダイス山元の飛行機の乗り方」パラダイス山元
・「主婦病」森美樹
・「かながわ定食紀行」今柊二
・「本で床は抜けるのか」西牟田靖
・「紀伊物語」中上健次
・「ランウェイ・ビート」原田マハ
・「煮たり焼いたり炒めたり 真夜中のキッチンで」宮脇孝雄
・「ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~」三上延
・「1985年のクラッシュ・ギャルズ」柳澤健
・「霧町ロマンティカ」唯川恵
・「早春 その他」藤沢周平
・「ニッポン全国酒紀行 酔っぱライター飲み倒れの旅」江口まゆみ
・「末裔」絲山秋子
・「酒のかたみに」監修 髙山惠太郎

「張形と江戸をんな」、江戸時代の性に対する女性のオープンさは意外です。
現代みたいに男女関係がチャラいというんじゃなく、ちゃんと自身の性欲に向き合っていたといいますか。
「パラダイス山元の飛行機の乗り方」、とにかく飛行機に乗るのが大好きな著者。
東京から名古屋に行くのにフランクフルトを経由したり、到着した空港から外に出ず乗ってきた飛行機でまた帰るなんて当たり前。(笑)
「主婦病」、タイトルにふと考えさせられました。
なるほど、これもまた“病”なのかと。
「かながわ定食紀行」、大阪在住の私にはなんら実用性のない神奈川県の定食屋紹介の本。
でもわかりますし伝わるんですよねぇ、定食屋好きな者としては。
「本で床は抜けるのか」、本を読まない人にとってはまったく異次元な話でしょうね。
しかし本好きにとっては深刻な話なのです。
「紀伊物語」、舞台はどっぷりと“路地”です。
その路地の終焉が描かれています。
「ランウェイ・ビート」、青春の熱さはいい。
しかし作者が無理をした痛々しさがなんとも悲惨。(笑)
「煮たり焼いたり炒めたり 真夜中のキッチンで」、外国のレシピ本から料理を紹介しておられます。
料理好きな翻訳者ならではかと。
「ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~」、いよいよ最終巻となりました。
巻を重ねるごとにちょっと最初のコンセプトからズレて小難しくなってしまったように思います。
「1985年のクラッシュ・ギャルズ」、私はプロレスにはまったく興味ないんですけど。
でもこういう裏のドラマというのはやはりいいですね。
「霧町ロマンティカ」、中年男性のリタイア後を描いた小説。
作者にとってさりげなく新しいジャンルに踏み込んでおられます。
「早春 その他」、作者にとっては珍しい現代小説。
貴重ですね。
「ニッポン全国酒紀行 酔っぱライター飲み倒れの旅」、ただ飲むだけでなく、しっかりと酒を造る人たちを取材し紹介しておられます。
ぜひともライフワークとして酒を造るいろんな人たちを取材していただきたいです。
「末裔」、いま自分が生きているこの世界は先祖からの歴史あっての現実なのか?
そんな認識を喚起させるような小説でした。
「酒のかたみに」、文学の歴史に名を遺した作家たちの酒。
昔の作家と酒ってなんでこんなにドラマチックなんでしょう。(笑)

で、今月の一冊を選ぶわけですが。
そうですねぇ、唯川恵さんの「霧町ロマンティカ」が思いのほか沁みたんですよね。
そんな大きな話ではないんですけども。
久しぶりに唯川作品を読んだせいもあるかもしれません。
今月はこれを選びます。

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2020年04月29日

4月の一冊

今月は14冊読みました。

・「食堂つばめ4 冷めない味噌汁」矢崎存美
・「人もいない春」西村賢太
・「忙しい日でも、おなかは空く。」平松洋子
・「負け逃げ」こざわたまこ
・「はたらくわたし」岸本葉子
・「世界のへんな肉」白石あづさ
・「柳生薔薇剣」荒山徹
・「英国一家、フランスを食べる」マイケル・ブース
・「ロマンス小説の七日間」三浦しをん
・「バカにつける薬」呉智英
・「シャーロック・ホームズ傑作選」コナン・ドイル
・「食は広州に在り」邱永漢
・「隣人を愛せよ!」古野一花
・「満願」米澤穂信

「食堂つばめ4 冷めない味噌汁」、あの世とこの世の境にある街を舞台にし、いろんな食べ物や登場人物のエピソードが出てきます。
でもちょっとマンネリですね。
「人もいない春」、やはり主人公はおなじみの北町貫太。
そしてあいかわらずのわがままっぷり、クズっぷりです。
「忙しい日でも、おなかは空く。」、タイトルからもわかるように食エッセイです。
でも食べ物だけでなくいろんな道具についても書かれているのが著者らしい。
「負け逃げ」、連作短編集。
ド田舎に住む人たちの閉塞感やアイデンティティといったようなものが描かれています。
「はたらくわたし」、エッセイストの日常が綴られています。
生真面目な人だなぁと思いました。
「世界のへんな肉」、世界を旅してその土地のいろんな肉料理を食べ歩いておられます。
珍しい肉を食べることよりも、言葉も通じないいろんな国を訪問することのほうが大変ではないかと。
「柳生薔薇剣」、なんとも話が大げさに展開していくのが醍醐味。
そのあたり西村寿行に影響を受けられたとか。
「英国一家、フランスを食べる」、今回は食べ歩きというより料理修行ですね。
料理学校を卒業し、実際にレストランで働いておられます。
「ロマンス小説の七日間」、翻訳家の主人公が私生活の影響もあり、現在訳している小説のストーリーをどんどん変えてしまうというお話。
思っていたほどの展開ではありませんでした。
「バカにつける薬」、評論家による世の中のバカどもを批判した一冊。
けっこう硬い内容だったりもしますが。
「シャーロック・ホームズ傑作選」、「まだらの紐」など有名な作品も収められていますが。
私にはどれも・・・・。
「食は広州に在り」、食については世界一ともいえる中国料理。
そんな中でも広州の料理についての蘊蓄が詰まった一冊。
「隣人を愛せよ!」、幼馴染みの男子がいきなり彼氏になって。
戸惑いつつもラブラブなお話でした。
「満願」、粒のそろった短編集です。
どの話にもひと捻りありました。

え~、今月はまあそこそこの読後感でした。
頭ひとつ抜きんでていたのが「柳生薔薇剣」。
以前から気になっていた作家さんで、ずっと以前に購入していたのをやっとこさ読んでみたのですが。
いや、もっと早くに読むべきでした。(笑)
読み終えて他の作品もまとめて数冊購入。
というわけで、今月の一冊は「柳生薔薇剣」に決定。

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