2019年05月21日

「三匹のおっさん ふたたび」有川浩

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シリーズ第2弾です。
三匹のおっさんは町内の私設自警団。
剣道のキヨ、柔道のシゲ、頭脳派のノリ。
還暦は過ぎたものの、まだまだジジイ扱いされてはたまりません。
さて今回はどのような活躍を見せてくれるのか・・・・。
第一話は清田家(キヨ)の嫁である貴子が主役。
この作品の登場人物ではあるものの、三匹のおっさんの活躍とはほぼ無関係。
第二話は書店での万引き中学生を扱っています。
この被害が書店にとってバカにならないというのは知られた話で、作者としても他人事ではありません。
個人書店が経営に苦しんでおられる昨今、作家としてメッセージを込められました。
第三話ではキヨの孫である祐希とその彼女でノリの娘である早苗の話。
ノリに再婚の話が持ち上がり、受験を控えた早苗が動揺し、祐希との仲が揺らいでしまいます。
第四話はイタズラでごみを不法投棄する中学生をこらしめる話。
第五話は町内の祭りを復活させるという内容ですが、これはシゲから居酒屋を受け継いだ息子の康生が活躍します。
第六話は三匹のおっさんの偽物(?)が登場。
なるほど、こういう話もあってしかるべきですね。
そして最後に「好きだと言えずに初恋は、」というボーナス・トラックが付いています。
「三匹のおっさん」とはまったく無関係な話です。
しかしこれがいい。
タイトルから連想できるでしょうが、甘く切ない話です。
なんだか記憶にあるような気がしつつ読み進めたのですが、これ「植物図鑑」の番外編となっているのですね。
う~ん、こう来たか。
ただ、なんでこの本に収録したのかよくわからないのですが。
単に収録先がなかったんですかね。
これも含めて今回はバラエティがある内容といえます。
主役が貴子さんだったり、祐希と早苗の話だったり、康生が尽力する話だったり。
さすがにそれぞれ独立した話として上手いのですが、三匹のおっさんの話としてはそのぶんちょっと物足りない気もします。
活躍も中学生のガキ相手だったりですし。
今後第3弾はあるのでしょうか。
あれば読んでみたいです。
ラベル:小説
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2019年04月07日

「叙々苑 「焼肉革命」」新井泰道

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著者は高級焼肉店として知られる『叙々苑』の創業者です。
2016年に創業40周年を迎えられたとのこと。
現在(2016年)は全国に直営店60店を構え、正社員数864名、総従業員数2550名、総売り上げ204億円。
立派なものです。
そんな創業者が自身の半生と店の歴史について語ります・・・・。
なんだか自費出版レベルの本ですね。
しょぼい・・・・。(笑)
いや、もちろん著者の経歴がそうだというわけではなく、内容の構成といいますか、作りが。
ただまあ内容も芸能人に支持されているとかなんとか、ちょっと鼻につく部分はありますけども。
読みやすくていいんですけどね。
でもちょっと軽すぎるんじゃないかという気がしました。
ラベル:グルメ本
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2019年04月05日

「エンジョイしなけりゃ意味ないね」朝倉かすみ

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12編収録の短編集です。
表題作の主人公はバブル期にイケイケだった女性です。
現在は二人の子供がいる46歳の主婦。
信託銀行でパートをしています。
同じ職場の若い女の子を眺めつつ自分の過去を振り返り、地味な現在も悪くはないなと思ったりします。
タイトル的には表題作かなとは思いますが、内容は他の作品にいろいろといいのがあると思います。
どれも独立した作品であり連作ではないのですが、最後にするするっと他の作品とのつながりがあったりして。
この作家さんは言葉遣いや文章の言い回しに独特のセンスがあるんですよね。
そしてさりげない細かな描写とか。
この作品集では女性たちの微妙な立場をそのようなセンスで絶妙に描いておられます。
ラベル:小説
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2018年12月09日

「料理ノ御稽古」嵐山光三郎

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「うまいものは自分で作るに限る」という信念のもと、著者が4年間にわたって御稽古してきた料理を披露。
カラー写真をふんだんに使って紹介されています。(写真は脇坂進)
レシピ集というほど細かい作り方が紹介されているわけではなく、ざっくりですね。
この著者、食べ物についての本はいろいろと出しておられるのですが、これが最初の本になるんですかね。
なので(?)出てくる料理はわりとまとも。
せいぜいカクテキのからあげなんてあたりがいかにも的か。
その後の「素人包丁記」シリーズなんて尺八や物干し竿なんかも料理してますから。(笑)
この本ではカマボコを手作りしてみたりラーメンも麺を手打ちしたり、そのあたりけっこう律儀に手作りです。
まさに「うまいものは自分で作るに限る」ですね。
しかし表紙の著者の写真、若いなぁ。(笑)
ラベル:グルメ本
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2018年11月11日

「書店ガール5 ラノベとブンガク」碧野圭

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シリーズ第5弾。
前作で駅中の小さな書店の店長になった宮崎彩加。
しかしどうも売れ行きがよくありません。
自分の理想の棚よりも売れる棚を作るべきなのか。
また若いアルバイトたちとどのようにコミュニケーションしていけばいいのか。
行き詰っている彩加です。
一方、できたばかりのライトノベル編集部で編集長を務める小幡伸光は、第一弾第二弾で活躍した小幡亜紀の夫です。
初めての新人賞選考で二人の受賞者を出すのですが、一人が受賞を辞退し、また編集部員がベテラン作家の原稿に無断で手を入れ、販売が中止になるなどのトラブルが続き、前途多難な様相となります。
そんな彩加と伸光が出会い、話は一気に盛り上がっていきます・・・・。
書店業界を描いたお仕事小説なわけですが、今回は出版界(ライトノベル)の舞台裏も描かれています。
いつもながら読ませられます。
なんやかんやありつつも話はめでたしめでたしに向かって進んでいくので、ベタといえばベタなんですけども。
しかしそうでないと読者のカタルシスが満たされませんしね。
現実の作家名や作品名を登場させ、フィクションの中にも上手くリアルを取り込んでおられるのもいつも通り。
ご本人に許可を取っておられるのかな、などと余計なことを考えてしまいますが。(笑)
あと2巻。
楽しみに読ませていただきましょう。
ラベル:本・書店 小説
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