2018年02月26日

「素人包丁記・海賊の宴会」嵐山光三郎

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食エッセイです。
シリーズ第3弾。
サブタイトルは「海賊の宴会」。
表題作を読みますと、著者が学生時代、早朝に自転車で出かけ、通りがかりの家から牛乳を盗んでゴクゴク飲んだと。
これには盗み食い(飲み)の秘かな愉しみがあり、略奪した食べ物で宴会する海賊たちの宴会食と共通しているというのですね。
そして移動しながら(著者は自転車、海賊は船)飲食するということでも共通していると。
そんな強引な。(笑)
その他いろいろと過去の体験を書いておられます。
近所の大火事で母親が自分たち子供をリヤカーに積んで逃げ出したとき。
そのリヤカーの上で食べた夕食にワクワクしたとか。
社員旅行のバスの中の宴会状態とか。
そういわれれば移動の車内での飲食というのはまた格別なものがあります。
電車なら駅弁なんてその代表的な物でしょうし。
その他食べることについていろいろ。
基本B級グルメなのですが、他の食エッセイに比べるとやや意表をついておりちょっとゲテっぽいところもあり。(笑)
東海林さだおよりもまだもっと庶民的といいますか。
ラベル:グルメ本
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2018年01月27日

「Love me more!」麻生ミカリ

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商社の秘書課に勤める川嶋美晴はこの春大学を卒業したばかり。
上司でありビジネス推進事業部の部長である会社の御曹司、長嶺純希とお見合い結婚して3ヶ月です。
2人が結婚していることは会社の人たちには秘密。
ある日秘書課に林原秋乃という美晴より3歳年上の女性が異動してきます。
海外事業部にいた本社のエリートです。
見た目も美しく仕事もできる秋乃と、美晴はすぐに仲良くなります。
ですが秋乃はどうやら純希のことが好きなようで、美晴は気が気ではありません。
また美晴にも神野来都という社内随一の女好きが接近してきて・・・・。
美晴と純希の視点で交互に語られていきます。
ま、この作品もエタニティお決まりのパターンを踏襲しています。
お互い愛し合っているにもかかわらず、相手は自分のことを愛していないのではないか。
相手が好きなのは実はあの人ではないのか。
そんなことを思いながら悶々と悩むわけですね。
結婚しているといえどもそれぞれにライバルらしき相手が登場することによって、毎日がラブラブなだけの平和な新婚生活ではないというわけです。(笑)
また会社の帳簿に不正があるということでちょっとミステリーっぽい風味も効かせてあるあたり、作者の工夫でしょうか。
巻末にはおまけ(?)で子供が生まれてからの話もあります。
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2018年01月19日

「喰らう読書術 一番おもしろい本の読み方」荒俣宏

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読書についての本っていっぱいありますよね。
私も読書が好きなのでそういう類の本を見れば購入しています。
この本では読書は『精神の食事』であり『栄養』であると書いておられます。
なるほどと思います。
そして著者の読書の経歴を紹介しつつ具体的に本も紹介しておられるのですが、そのラインナップはほぼノンフィクションで結構マニアック。(笑)
なのでこのあたりでベストセラー小説好きな読書家たちは振るい落とされるかもしれません。
またいろんな人が『読書術』なんて書いておられるのですが、でもそんなの人によってさまざまなわけで。
その人の読み方が他の人にも通用するかといえば決してそんなことはない。
著者が共感したからといってその本に皆も共感するわけでもない。
ということで客観的な視点で読むべきですね。
読み物としては面白いですが、あくまで参考程度に。
やはり読書なんてのは自分の好みでマイペースで読むべきでしょう。
ラベル:本・書店
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2017年12月08日

「味 天皇の料理番が語る昭和」秋山徳蔵

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天皇の料理番として半世紀以上を務めた料理人の食エッセイです。
16歳から西洋料理の世界に入り、20歳でパリへ。
明治42年のことです。
もちろん現在のように誰もが簡単に海外に行ける時代ではありません。
本場で修業した著者は、大正天皇の御大礼に伴い日本に呼び戻されます。
そして昭和47年に辞任するまで天皇の料理番を務めてこられました。
この本ではそんな料理人としての半生について、また宮中でのいろんなエピソードについて書かれています。
しかし普段の食事から宮中での公式行事の料理まで、40年以上もよく続けてこられたなと。
相当神経を使われたことだろうなと察します。
この本が最初に出版されたのは1955年。
最後に食卓の作法が載っているのですが、さすがにこれは時代を感じさせますね。
ちなみにこの著者の経歴は杉森久英によって「天皇の料理番」として小説化され、また何度もテレビドラマ化もされています。
最新は2015年でした。
サブタイトルにもあるように、昭和という時代の食事情を語った内容でもあります。
ラベル:グルメ本
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2017年11月18日

「ハンドモデルの恋人」綾瀬麻結

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6歳のとき両親を事故で亡くした紗羅は、樫井家というジュエリー会社を経営している裕福な家に引き取られます。
そこには唯人という6歳年上の男の子がいました。
兄と妹のような2人でしたが、唯人は紗羅の初恋の相手となります。
しかし唯人はアメリカの大学に留学してしまいます。
離れ離れになって胸が張り裂けそうなほどつらい思いをしましたが、それから8年後、ついに唯人が帰ってきます。
お互い見違えるような魅力ある大人になり2人は男と女として惹かれあうのですが、お互いに誤解があり行き違いを繰り返してしまいます。
唯人しか考えられない紗羅ですが、唯人は紗羅には好きな男がいると思い込み別の女性に目を向けようとします。
そんなある日、ジュエリーのパンフレットに掲載されている美しい『手』の持ち主に唯人は惹かれるのですが・・・・。
ま、なんといいますか、非常に芝居じみていて回りくどく歯がゆい展開です。(笑)
子供やあるまいしお互いの気持ちくらいわかるやろと。
「やっぱりわたしのことなんか・・・・」、「俺は嫌われてるのか・・・・」という自虐的ナルシズムはお約束。
エタニティの定番ですね。
だからこそのラストのカタルシスなのかもしれませんが。
この作者の本は2冊目ですかね。
ふと「ん?」と思うようなことがあったりする。
舞台は神戸なんですがなぜか皆標準語とか。
前作もそうでした。
他、再会する前はお互い相手の記憶は数年前に離れたままで現在は見た目がどうなっているかわからないなんて設定ですが、メールのやり取りはしていたんだから普通写真のやりとりもするでしょ。
あと夜中に蝉が鳴いていたりとか。
(最近は熱帯夜の影響かそういう例もあるようですけど)
あまりこんなことにこだわると小姑のようですが。(笑)
この作品は3部構成。
最後の「永遠の囁きをずっと」というのがなかなかよかったです。
紗羅の祖母の半生です。
最後に締まりましたね。
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