2019年12月25日

「はじめての恋ではないけれど」伊東悠香

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相澤奈々はまもなく25歳になる平凡なOL。
ですが同じ職場に彼氏の佐々木涼もいるし誕生日には指輪も買ってもらって、平凡ながらも幸せな日々です。
そんなある日、職場に年下の女子が途中入社してきます。
20歳の江藤マユリ。
最初は後輩としてかわいがっていた奈々ですが、男性社員に気のあるそぶりをして弄ぶタイプの女だということがわかってきて複雑な心境に。
自分とは無関係な男性にちょっかいを出しているうちはよかったのですが、なんと彼氏である涼にも接近していきます。
そしてついには涼を奪われてしまうのです。
精神的にもボロボロになってしまった奈々が逃げ口として求めた相手が、仕事に厳しく冷たい雰囲気の上司、樋口恵介でした。
奈々は恵介と心がない体だけの関係になります・・・・。
若くてキャピキャピした自分より若い女。
しかも男に気があるようなそぶりをするものだから男受けがいい。
同性からして思いっきり嫌な女ですよね。
そんなのに彼氏を取られたら、そりゃ精神的にダウンするでしょう。(笑)
そういう下地を作っておいて、上司と関係を・・・・というのはベタではありますが、作者もまあちゃんと辻褄は考えておられるのだなと。
いや、このエタニティのシリーズ、そんなの考えずにいきあたりばったりの脳内妄想で書いておられるような作家さんもいらっしゃいますので。(笑)
エッチの描写に関しましては、ヒロインがけっこう積極的なのがいいですね。
というのは、現実の男女の付き合いにおいて女性はいつも男性の誘いを待っている、なんてことはないわけですし。
付き合っていれば女性のほうからアプローチすることも当然あるわけで。
そのあたりは積極的というより、むしろ自然だなと思いました。
本編の他、2編の後日譚があります。
「Je te veux」という編にはちょっとホロッとさせられたりもしました。
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2019年11月25日

「性人伝」いその・えいたろう

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“性”について極めた10人の男性へのインタビューです。
本妻、妾、合わせて15人の女性と同時進行で“性活”する男性。
84歳で週2回とか。
女性の汚れ下着を収集し、その数およそ1200枚という人もいらっしゃいます。
といっても決して下着泥棒で集めたのではなく、街中で声を掛けて貰ったといいますから、むしろその交渉術のほうがすごいのでは。(笑)
スワッピング1000回以上のご夫婦なんてのも登場します・・・・。
いやしかし。
どんな世界にも達人といいますか、その道を極めている人というのはいるのですねぇ。
私もスケベにおいては相当なものと自負しておりますが(恥)、こんな人たちを見せられたら。
性欲と双璧である食欲の場合、それを自慢する人は老若男女数多い。
グルメだ食通だと皆誇らしげです。
しかしそんな人たちも“性”に関しては口をつぐみます。
世間では“食”は陽であり“性”は陰という認識でしょう。
“性”について公に語るのははしたないと。
この本に登場する人たちはそんな陰の趣味を堂々と恥じることなく実践しておられる。
いや、趣味ではなくライフワークであり人生そのものですね。
まことにあっぱれです。
着飾って高級なレストランで食事している男女も、いざ密室に二人きりとなると本能むき出しで性欲を堪能しています。
しかし日常ではそんなことしてませんというような顔をし、このような人たちの性癖に顔をしかめたりしてはいないでしょうか。
同じですよ、食を語るのも性を語るのも。
世の中に食通がいるように、性通がいてもいいじゃないか。(笑)
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2019年10月10日

「銀翼のイカロス」池井戸潤

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出向させられていた先から東京中央銀行第二営業部次長に復帰した半沢直樹。
その第二営業部が頭取の意向もあり、ある会社を任されます。
破綻寸前の帝国航空です。
審査部が扱っていたはずの帝国航空をなぜ第二営業部が。
しかも頭取が直々に半沢を指名です。
政権交代した新政権はタスクフォースという再建機関を立ち上げ、帝国航空再建のため東京中央銀行に500億円もの借金を棒引きにしろと要求してきます。
そんな無茶な話を飲めるわけがありません。
半沢は拒否しますが、銀行内上層部にはこれを受け入れるよう圧力をかけてくる人物がいます。
常務の紀本です。
半沢はこの窮地をどのように凌ぐのか。
そしていったいこの件にはどのような裏があるのか・・・・。
半沢直樹シリーズ第4弾。
銀行に復帰した半沢にいきなりの試練です。
まあパターンはいつも一緒なんですけどね。
半沢が煮え湯を飲まされた顧客や上司に起死回生の一発をかまして留飲を下げるという。
ですがそれをどう読ませるかが話なわけで、そこをぐいぐい読ませるのがこの半沢直樹シリーズであり池井戸潤という作家なわけです。
一気に読ませますね。
半沢を始め、それぞれのキャラがいい。
脇を固める渡真利や近藤といった同期の友人たち。
今回半沢の片腕となる部下の田島。
上層部と半沢の間に立ち、苦渋しつつも半沢を見守る上司の内藤部長。
そして銀行のトップである中野渡の心情にも今回は触れられています。
で、あのオネエキャラ金融庁の黒崎も登場し、半沢との対決があります。
でも、あの嫌味な黒崎が実はちょっといいヤツだったりして。
やっぱりこのシリーズは面白い。
もう5年も新作が出ていませんが、これで最終なのかなぁ。
ラベル:小説
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2019年08月21日

「この本、おもしろいよ!」岩波書店編集部 編

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各界のいろんな人がお薦めの本を紹介しておられます。
岩波ジュニア新書ということで、対象は中学・高校生あたりですね。
執筆しておられるのは、作家ではあさのあつこ、豊島ミホ
タレントでは中江有里、音楽家では五嶋龍など。
紹介されている本も青春小説やライトノベル、海外小説、純文学や古典などいろいろ。
ジュニア向けとは言えども本好きな大人にもじゅうぶん参考になる内容です。
書評というような大げさなものではなく、堅苦しくなく読みやすいのもいいですね。
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2019年07月20日

「天才シェフの絶対温度 「HAJIME」米田肇の物語」石川拓治

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開店から1年5か月の史上最速でミシュラン三ツ星を獲得したというレストラン、「HAJIME」。
シェフは米田肇。
米田はどのように料理と出会い、そして最高峰にたどり着いたのか。
天才シェフの経歴を辿るノンフィクションです。
私も今までいろんな料理人について書かれた本を読んできましたけど、このシェフの経歴というのはそれらとは全く異質ですね。
大卒でサラリーマンをやり、それを辞めて料理学校に進んでおられます。
その後はもちろん各店で修行となりますが、先輩たちはみな年下。
そんな中でやってこられたのですね。
また料理一筋というわけではなく、正道会館で空手もやっておられ、かなりの腕前だったようです。
そんな武闘派ではありますが、料理に関してのこだわりは病的なほど。
まあ本場フランスでも三ツ星シェフとなればそれも当然なのですが。
私もこの店がある大阪在住ですが、訪問したことはありません。
というか、もうここ何年もフランス料理とは遠ざかっております。(笑)
写真などで料理を見た印象ではミシェル・ブラスの影響を感じましたけども。
とにかく料理に渾身の思いを込めておられるというのはこの本を読んでひしひしと伝わりました。
機会があればこの天才シェフの料理、ぜひ味わってみたいものです。
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