2019年12月19日

「ニッポンぶらり旅 宇和島の鯛めしは生卵入りだった」太田和彦

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「ニッポンぶらり旅」シリーズ第一弾です。
この著者のエッセイはいろいろと読んでますが、たいがい編集者だとかカメラマンとかと同行なんですよね。
別にそれが悪いわけではないのですが、なんだかなぁと思ってしまうのです。
ええ歳こいた大人が連れ立って行動するなよ、と。
飲み屋くらいひとりで行けよ、と。
もちろんそれは仕事だからしょうがないわけで、プライベートではおひとりで飲み歩いておられるでことしょう。
でも連れ立って飲み歩くのが嫌いな私としてはどうも引っかかっていたのですね。
しかしこのシリーズはひとり旅とのこと。
いいじゃないですか。
男はこうでなくては。(笑)
タイトルにもあるように、ぶらり感が出ていますね。
飲み屋巡りに特化しているわけではなく、ラーメン屋に入ってみたり蕎麦屋にはいってみたりうどん屋に入ってみたり。
このあたりの肩の力の抜け感もいい。
そしてその土地の建物や歴史といった文化も紹介しておられます。
ただ飲み歩いて店を紹介するだけでなく、著者なりの美学があります。
今回の旅は13都市とのこと。
これもまあ仕事ということもあってでしょう、なかなか一般の人がここまではできません。
いくら現役を引退したといえども。
時間的にも経済的にもなかなか。
だから読者は惹かれるんでしょうね。
ラベル:グルメ本
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2019年12月03日

「最悪」奥田英朗

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従業員2人の小さな鉄工所を営む川谷信次郎。
孫請けの細かい仕事でなんとか食いつなぎ、経営はかつかつです。
藤崎みどりは20代の銀行員。
毎日同じことの繰り返しに飽き飽きし、憂鬱な日々です。
野村和也はプータロー。
パチンコとカツアゲでぶらぶらと生活しています。
3人にはそれぞれ悩みがあります。
川谷は騒音による近所とのトラブルや資金繰り、みどりは家庭に問題を抱え、上司からセクハラを受け社内で気まずい立場となります。
和也はトルエンを盗んで売りさばこうとしましたがヤクザとトラブルに。
そんな3人の人生が交差してとんでもない方向に転がっていきます・・・・。
640ページの長編ですが、飽きることなく読ませますね。
ラスト150ページあたりまで3人がどのように交わるのかまったくわかりません。
引っ張ります。
そのあとは一気ですが、極限状況に追い込まれた3人を見ているとまるでコメディのよう。
本人たちは必死なのですが、言動は滑稽です。
しかしこういうのを読みますと、地味でもなんでも毎日まじめにコツコツというのが人生として正解なのかなと思います。
ラベル:小説
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2019年08月07日

「ピカソ 巨匠の作品と生涯」岡村多佳夫

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ピカソ。
子供でも名前を知っている画家ということで、もしかしたら日本ではいちばん有名な画家かもしれません。
ヘンテコな絵を描いた画家というイメージを持っている人も多いでしょう。
この本ではそんなピカソの生涯を追いつつ、次々と作風を変えていった変遷を知ることができます。
作品もカラーでふんだんに紹介。
青の時代やローズの時代(ばら色の時代)、アフリカ彫刻の時代などを経て、分析的キュビズムや総合的キュビズムの時代へ。
「アビニョンの娘たち」が有名ですね。
そして「泣く女」や代表作とも言える「ゲルニカ」。
このあたりが皆がイメージするピカソでしょう。
新古典主義時代の「海辺を走る二人の女」なんかもかなりインパクトありますけども。
しかしこれほど作風が変化していった画家は他にいないんじゃないでしょうか。
まさに天才と呼ばれるにふさわしい画家だなという印象です。
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2019年06月14日

「それでも酔ってません 酒呑みおじさんは今日も行く」大竹聡

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シリーズ第3弾です。
「ぜんぜん酔ってません」「まだまだ酔ってません」ときて「それでも酔ってません」と。
まさしく酔っぱらいの三段活用ですね。(笑)
ま、内容としましては前2作と同様、懲りもせず毎日酔っぱらっている酒飲みのエピソードです。
酔っている人ほど自分は酔っていないと主張する酔っぱらい。
他人に迷惑さえかけなければ微笑ましい・・・・ことはないか。(笑)
ラベル:グルメ本
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2019年06月02日

「残穢」小野不由美

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ある30代の女性が作家である私のもとに手紙を送ってきます。
越したばかりの部屋に何かがいるような気がする、と。
畳をこするような音がするというのです。
過去にこの部屋で何かがあったのか。
女性と作家はこの部屋やマンションの過去について調べ始めます・・・・。
ドキュメンタリータッチで書かれたホラー小説です。
しかしなんなのかこれは。
まずホラー小説としてまったく怖くない。
これは致命的です。
怖いという評価もあるようですが。
怖くなくても話として面白いかといえばまったく退屈です。
人間が描かれているわけでなし、物語に魅力あるわけでなし。
ひたすら部屋やマンション、その土地の過去に遡って出来事を発掘していくだけで、だからどうなのと。
いろんな所有者の名前が出てきてそれが作品としての厚みになっているかといえば、ただややこしいだけ。
結局「穢れ」は感染するのだということのようですが、で、それぞれの人たちが体験した現象はなんだったのと。
なぜ「穢れ」は発生し、なにを目的としているのか。
普段私たちが普通に生活している家や土地にもいろんな過去があるんですよ、というのはわかりますけどね。
掘り下げていくとどこかに「穢れ」があるかもしれない。
そう考えると身近なところに実は恐怖の元が潜んでいるかもしれません。
って、そんなことではビビらんわ。(笑)
ラベル:小説
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