2019年02月22日

「読むのが怖い! 帰ってきた書評漫才~激闘編」北上次郎×大森望

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北上次郎大森望という書評界を代表する2人の書評対談です。
シリーズ第2弾となります。
編集部、北上氏、大森氏が毎回3作品を推薦し、それについてあーだこーだと意見を述べ合うという形式。
これが面白いのなんの。
サブタイトルに「帰ってきた書評漫才」とあるように、まさにお二人のやりとりは漫才です。
巨匠北上次郎がボケる、博学の大森望がツッコむ、北上次郎が拗ねる。(笑)
このパターンは第一弾から踏襲されています。
感想は前作と変わりません。
やはり大森氏の幅広い知識に圧倒されます。
いろんな本の紹介や分析が楽しく、いつまでも読み続けたい気分になりました。
このあと第3弾が出ていますがそれで終了。
ずっと続けていただきたかったですね。
ラベル:書評・作家
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2018年11月25日

「つるかめ助産院」小川糸

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夫の小野寺君が失踪してしまったまりあは傷心した気持ちを抱え、婚前に2人で旅行した思い出の南の島を訪れます。
そこで出会ったのがつるかめ助産院の院長をしている鶴田亀子。
夕方には島を出るつもりでしたが台風のため船が欠航になり、つるかめ助産院にお世話になります。
亀子に妊娠していることを告げられ、つるかめ助産院で出産することを決意するまりあ。
助産院で働くパクチー嬢やエミリー、サミーや長老といった島の人たちに囲まれ、まりあの新しい生活が始まります。
都会とは違って南の島の生活がなんとのんびりと優雅なことか。
しかし島で出会った人たちは皆他人にはわからないなんらかの痛みを抱えているのですね。
つらい思いをしているのは自分だけじゃない。
自分以上に皆それぞれつらい過去を背負っているのです。
そんな人たちとの生活に過去の人間関係を振り返って自分の至らなさに気付きながら、人の温かさや島の自然に触れてまりあの心は癒されていきます・・・・。
南の島という舞台がいいですね。
そして傷を抱えながらも一生懸命生活している人たち。
読んでいてほのぼのと心が温まります。
ただこのラストはどうでしょうか。
私はいただけませんでした
小野寺君ちょっと自分勝手で調子よすぎじゃないですかね。
まりあがそれでいいんだからいいのでしょうけど。(笑)
ラベル:小説
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2018年11月09日

「居酒屋おくのほそ道」太田和彦 画=村松誠

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松尾芭蕉「おくのほそ道」に倣って著者こと七星、イラストレーターの村松誠こと亀次の二人が旅に出ます。
目的はもちろん俳句? それとも居酒屋?・・・・。
以前に「東海道 居酒屋五十三次」という本で東海道を飲み歩いたお二人ですが、今回はおくのほそ道。
行く先々でいい風景、いい居酒屋に出会っておられます。
最初は真面目に俳句に取り組んでおられたお二人ですが、なんだか旅が進むにつれ俳句そっちのけで飲むほうに精を出しておられるような。(笑)
でも漠然とあちこち飲み歩くよりも、このようなテーマに沿って巡る旅というのは味わい深くていいですね。
俳句と居酒屋、なんだかしっくりくるじゃありませんか。
そういえば私も一時期俳句の専門誌に投稿していました。
最近はご無沙汰で、やはりこういうのは日頃から心掛けていないと咄嗟には出てきませんね。
飲むほうはせっせと皆勤賞なんですが。(笑)
さて、この本はいい紀行であり、いい居酒屋のガイドであり、そしてちょっと自分も俳句をやってみようかなと思わせる手引書でもあります。
東日本を巡ったこの旅の連載が終わったのは2010年3月。
東日本大震災が2011年3月。
心を痛めた著者はかつての地を訪ねられ、各店の店主と再会しておられます。
その様子は最後の「希望の光 あとがきにかえて」に書いておられます。
居酒屋という立場から復興を担い、それを支持するのはもちろんありです。
こういう日常からじわじわと立ち上がっていく。
ほんと、がんばれ東日本! ですね。
ラベル:グルメ本
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2018年05月25日

「「噂の眞相」イズム 反権力スキャンダリズムの思想と行動」岡留安則

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25年にわたって「噂の眞相」の発行編集人を務めてきた著者。
2004年3月に惜しまれながら黒字休刊しました。
その後「『噂の真相』25年戦記」を出版し、本作が休刊後2作目の著書となるんですかね。
内容としましては、斎藤貴男氏との対談、休刊に至る5年間の編集長日誌、東スポに連載していたコラム、鈴木邦男氏との対談が収められています。
ボリューム的には編集長日誌がメインで、内容もやはりこれがいちばん面白い。
左ページにはあの名物“一行情報”も掲載されており、なんとも懐かしい。
毎月あの情報が楽しみで。(笑)
もうこのような雑誌は今後出てきませんかねぇ。
再刊してください、岡留さん。
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2018年04月11日

「穴」小山田浩子

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夫の転勤で田舎の夫の実家が経営する借家に引っ越してきた私。
ある夏の暑い日に見たことのない黒い獣に遭遇し、後をつけて土手の穴に落ちてしまいます。
穴から引き揚げてくれたのは近所に住む世羅さん。
ひたすら携帯をいじる夫、キャリアウーマンの姑、毎日いつ見ても黙々と庭に水播きしている舅、家の裏に住んでいるという義兄を名乗る男。
これは現実か夏の白昼夢なのか・・・・。
シュールな作品です。
専業主婦の日常を描いているわけですが、周りの人物たちはどこか非現実的で実は全く日常的ではなかったりします。
表題作の他2編収録。
「いたちなく」と「ゆきの宿」は連作です。
農村に越して新婚生活を始めた友達夫婦と主人公夫婦の交友が描かれています。
何がどうという話でもないのですが、これもまたどこか奇妙な雰囲気のある作品です。
ラベル:小説
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