2020年06月28日

「割ばしの旅」おおば比呂司

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北は北海道から南は沖縄まで。
各地を訪れ味わい、イラストを添えて紹介した食エッセイです。
タイトルの割ばしの旅というのは、著者がいつしか割ばしの袋を持ち帰り、スクラップブックに収集するようになったのに由来するとか。
なるほど。
その店のオリジナルなデザインなら収集したのを眺めるのも楽しいでしょうね。
そのときの料理も脳裡によみがえるというものです。
ただどうなんでしょう、オリジナルの箸袋を使っている店って現在どれくらいあるのか。
高級店となりますと箸袋に入った割ばしなんて出さないでしょうし(?)、大衆的な店だと裸のまんまの割りばしが箸立てに刺してあったり。
袋に入っていても市販の「おてもと」なんて書かれた平凡なやつだったりします。
高級店未満、大衆店以上といったあたりが層でしょうか。
各章に料理のイラストが添えられています。
さすが漫画家。
ただ料理に関しては見づらく詳細はよくわかりません。(笑)
文字で説明は添えられていますけども。
このイラストの画材はなんでしょう。
目の粗い紙に4Bくらいの柔らかい鉛筆で描かれているような感じ。
これがまた味わいなんですけどね。
あ、おおば比呂司なんて漫画家なんか知らないという人も多いと思います。
では『ほていのやきとり』のイラストの人といえばどうでしょう。
けっこう皆ご存じなのでは。
ラベル:グルメ本
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2020年03月12日

「サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ」大崎梢

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書店を舞台にしたミステリーです。
連作短編集。
表題作はタイトルにもなっている「サイン会はいかが?」。
駅ビル6階にある成風堂書店。
そこには社員の杏子と推理が得意のアルバイト店員多絵がいます。
コンビは過去にもいろんな事件を解決した実績あり。
人気ミステリー作家がそんな成風堂でサイン会を開くことになります。
作家にはストーカーがつきまとっています。
そのストーカーの正体を突き止めてほしいということで、あえて成風堂でサイン会を開催することになったのです。
それまでに作家に対していろいろと脅迫的な手紙を送っていたストーカー。
サイン会を開くリスクは大です。
さて、杏子と多絵たちはストーカーの正体を暴くことができるのか・・・・。
シリーズ第3弾。
前の2作については内容は忘れていましたが(失礼)、過去記事を読み返してみますと、ああそうだったかなと。
どちらもミステリーとして出来が甘いという感想でした。
でも今回はさほどそのような印象はなかったです。
最後に収録されている「ヤギさんの忘れもの」なんかは、ちょっと強引な作りかなと思いましたけど。
まずまず読後に不満はない内容でした。
ラベル:小説 本・書店
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2019年12月19日

「ニッポンぶらり旅 宇和島の鯛めしは生卵入りだった」太田和彦

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「ニッポンぶらり旅」シリーズ第一弾です。
この著者のエッセイはいろいろと読んでますが、たいがい編集者だとかカメラマンとかと同行なんですよね。
別にそれが悪いわけではないのですが、なんだかなぁと思ってしまうのです。
ええ歳こいた大人が連れ立って行動するなよ、と。
飲み屋くらいひとりで行けよ、と。
もちろんそれは仕事だからしょうがないわけで、プライベートではおひとりで飲み歩いておられるでことしょう。
でも連れ立って飲み歩くのが嫌いな私としてはどうも引っかかっていたのですね。
しかしこのシリーズはひとり旅とのこと。
いいじゃないですか。
男はこうでなくては。(笑)
タイトルにもあるように、ぶらり感が出ていますね。
飲み屋巡りに特化しているわけではなく、ラーメン屋に入ってみたり蕎麦屋にはいってみたりうどん屋に入ってみたり。
このあたりの肩の力の抜け感もいい。
そしてその土地の建物や歴史といった文化も紹介しておられます。
ただ飲み歩いて店を紹介するだけでなく、著者なりの美学があります。
今回の旅は13都市とのこと。
これもまあ仕事ということもあってでしょう、なかなか一般の人がここまではできません。
いくら現役を引退したといえども。
時間的にも経済的にもなかなか。
だから読者は惹かれるんでしょうね。
ラベル:グルメ本
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2019年12月03日

「最悪」奥田英朗

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従業員2人の小さな鉄工所を営む川谷信次郎。
孫請けの細かい仕事でなんとか食いつなぎ、経営はかつかつです。
藤崎みどりは20代の銀行員。
毎日同じことの繰り返しに飽き飽きし、憂鬱な日々です。
野村和也はプータロー。
パチンコとカツアゲでぶらぶらと生活しています。
3人にはそれぞれ悩みがあります。
川谷は騒音による近所とのトラブルや資金繰り、みどりは家庭に問題を抱え、上司からセクハラを受け社内で気まずい立場となります。
和也はトルエンを盗んで売りさばこうとしましたがヤクザとトラブルに。
そんな3人の人生が交差してとんでもない方向に転がっていきます・・・・。
640ページの長編ですが、飽きることなく読ませますね。
ラスト150ページあたりまで3人がどのように交わるのかまったくわかりません。
引っ張ります。
そのあとは一気ですが、極限状況に追い込まれた3人を見ているとまるでコメディのよう。
本人たちは必死なのですが、言動は滑稽です。
しかしこういうのを読みますと、地味でもなんでも毎日まじめにコツコツというのが人生として正解なのかなと思います。
ラベル:小説
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2019年08月07日

「ピカソ 巨匠の作品と生涯」岡村多佳夫

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ピカソ。
子供でも名前を知っている画家ということで、もしかしたら日本ではいちばん有名な画家かもしれません。
ヘンテコな絵を描いた画家というイメージを持っている人も多いでしょう。
この本ではそんなピカソの生涯を追いつつ、次々と作風を変えていった変遷を知ることができます。
作品もカラーでふんだんに紹介。
青の時代やローズの時代(ばら色の時代)、アフリカ彫刻の時代などを経て、分析的キュビズムや総合的キュビズムの時代へ。
「アビニョンの娘たち」が有名ですね。
そして「泣く女」や代表作とも言える「ゲルニカ」。
このあたりが皆がイメージするピカソでしょう。
新古典主義時代の「海辺を走る二人の女」なんかもかなりインパクトありますけども。
しかしこれほど作風が変化していった画家は他にいないんじゃないでしょうか。
まさに天才と呼ばれるにふさわしい画家だなという印象です。
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