2019年06月18日

「シェフの哲学 食の探求から 三つ星レストランの運営まで」ギィ・マルタン

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ギィ・マルタン。
パリの三つ星レストラン「グラン・ヴェフール」の料理長です。
日本でもミシュランの星がどうこう言われていますけども、フランス版の星とは格が違います。
プロ野球と草野球ほどの違いがあると私は思っていますけどね。
なのでパリで三つ星ともなるとそれはもう相当なものです。
そんな三つ星シェフが語る料理、店の経営、舞台裏。
それはいったいどのようなものなのか・・・・。
料理人が書いた本というのは何冊もありますけども、だいたいパターンが決まっているんですよね。
少年時代、料理との出会い、海外での修行、いよいよ独立、とか。
この本もまたそれらに当てはまりはしますが、もっと料理や経営についてシビアに専門的に語られています。
むしろこれはプロの料理人向けかもしれません。
レシピもびっしり掲載されていますが、ちょっと家庭で再現するのはしんどいですね。
文章はいかにも翻訳調でもうちょっとどうにかならないかとも思いますが、文学ではなく料理の専門書と考えればこれでいいのかもしれません。
ラベル:グルメ本
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2019年05月19日

「キムラ食堂のメニュー」木村衣有子

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著者がいろんなところに書いた食エッセイを集めた一冊です。
食堂巡りだったり喫茶店だったり。
はたまた日頃の料理だったり酒場のことだったり。
ほのぼのとした日常的な雰囲気を感じさせます。
内容の半分ほどは畑日記です。
東京都足立区で「農業体験型農園」というのを3年間やっておられたそうで。
アドバイスを受けながら野菜を育てる日々が綴られています。
やはり虫というのは付き物で、苦労しておられますね。
畑の手入れも。
これを読んでいますと本職の農家の人たちのご苦労はさぞかしと思われます。
しかしこうやって自分で作った野菜を収穫し、食べる喜びはなんともいえないでしょうね。
実際に土をいじって虫を潰して汗もかいて、食べるだけでなくそのような経験も必要だなぁと感じた次第です。
ラベル:グルメ本
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2019年04月13日

「指名ナンバーワン嬢が明かす テレフォンセックス裏物語」菊池美佳子

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元テレフォンセックス嬢だった著者の体験記です。
現在はネットがありますからこのような電話を利用しての性風俗も下火になりましたが。
しかしライブチャットなどと違い相手の姿がわからないぶん妄想は肥大しますし、安心して自分の本来の性癖を晒すことができます。
著者が相手にしてきたこの本に登場する男性たちの性癖といったら。
爆笑ものですね。
といっても本人たちはいたって真剣なんでしょうけど。
保険外交員と客といったシチュエーションに興奮したり、アイドルとマネージャーなんてシチュエーションに萌えてみたり。
絶叫マニアなんてのもいて、女性が色気のある声ではなくオッサンのような声で絶叫することに興奮したり。
死体マニアもいれば男体盛りされたい人もいます。
アイロン台とセックスする人なんてのもいたりして、ほんとに性癖というのは様々ですね。
これも電話という相手の顔が見えないからこそできるプレイでしょう。
この本を読みますと自分の性癖なんてじゅうぶんノーマルだなと思えてきます。(笑)
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2019年02月10日

「藤十郎の恋・恩讐の彼方に」菊池寛

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表題作の2編他8編収録の短編集。
坂田藤十郎は元禄時代の京の歌舞伎役者です。
名人の名を欲しいままにしています。
ある日、江戸から中村七三郎というこれまた名優が上ってきます。
最初はあまり評判の良くなかった七三郎ですが、あっという間に人気となり藤十郎を凌ぐほどとなります。
人々は藤十郎の芸にマンネリ感を持ち始め、藤十郎もまた自分の芸に自信を持ちつつも行き詰まりを感じていました。
藤十郎は現状を打破しようと近松門左衛門に狂言を書いてもらうのですが、その内容というのが命がけの不義の恋です。
女遊びはそれなりにしてきた藤十郎ですが、他人の女房に手を出したことはありません。
そんな自分がこの役を演じることができるのか。
内容は斬新だがいつもの藤十郎と変わらないなどと酷評されるのではないか。
焦燥にかられます。
そんな藤十郎が取った行動は・・・・。(藤十郎の恋)
「恩讐の彼方に」は主人を殺害した若武士市九郎が逃亡し、その後も生きていくために何人もの人間を殺めることを繰り返すのですが、やがて悔恨に苛まれ得度します。
そして了海と法名を呼ばれ諸人救済のため旅に出るですが、旅先で難所に遭遇し、この難所を取り除くことにより千万の命を救うことになるだろうとここに骨を埋める覚悟をします。
村人から狂人扱いされながらも、来る日も来る日もひたすら岩盤を掘り続ける市九郎。
そして20年。
父親の仇を討つために10年近く放浪の旅を続けてきた実之助がようやく市九郎を探し当ててやって来ます。
市九郎に会った実之助は・・・・。
どの話も教訓を含んでいるといいますか。
う~む、と考えさせられますね。
これまで「真珠夫人」「貞操問答」「無憂華夫人」と読んできましたが、それらとはまったく作風が違い幅広さを感じました。
いずれにせよ菊池寛の作品は面白い。
ラベル:時代小説
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2019年01月11日

「新選組 幕末の青嵐」木内昇

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新選組。
どのような存在であったのか、いまさら説明するまでもありませんが。
この作品ではその新選組のいろんな人物にスポットを当てて語られています。
ひとりの人物を主役に据えて書かれるのに比べるとやや散漫な印象はあります。
ですがその分それぞれの人物を主観的に見ることができます。
読んでいまして魅力なのはやはり土方歳三ですね。
小説ですからもちろん脚色もありますし作者の思い入れもあるでしょうが、しかしそれを度外視しても魅力ある人物だといえるでしょう。
そして沖田総司。
この飄々とした純真無垢な人柄もまたいい。
剣客としてあまり活躍できなかったのは残念なことですが。
最初は視点がころころ変わるのに違和感を持ちましたが、慣れればどっふりと浸ることができました。
500ページ以上の長編ですが、最後は読み終えるのが惜しかったくらい。
昔、日本にこのような男たちがいたのだなぁと、しみじみ感慨に耽りました。
ラベル:時代小説
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