2019年07月10日

「グレイシー一族に柔術を教えた男 不敗の格闘王 前田光世伝」神山典士

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柔術というと格闘技ファンならグレイシー柔術を思い浮かべるのではないかと思います。
もちろん元々は日本の武道ですが、いまや日本よりもあちらのほうが本家という感もあります。
そのグレイシー一族たちに柔術を伝えたのが前田光世という柔道家です。
この本ではそんな前田の半生が書かれています。
世界を転戦し、最終的にはブラジルのアマゾンこそが自分の後半生を賭ける地だと63歳で亡くなるまでこの地で過ごしました。
前田が世界を渡り歩いたのはもちろん柔道を広げるためですが、後半生ではブラジルに移民する日本人のために全力を注ぎました。
むしろこの本では格闘家としての前田よりも、移民たちの私設領事としての前田の印象のほうが強い気がします。
なので格闘技本として読むとやや肩透かしかもしれません。
もちろん世界各地での異種格闘技戦について書かれてはいますが、試合の内容を詳しく描写しているわけではありません。
しかし前田が柔道の普及のために残した功績や、海外に移民した日本人たちに与えた勇気や希望といったものがよく伝わる内容です。
格闘家としてだけではなく、人間としてもスケールの大きな人だったんですね。
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2019年05月03日

「自分史上最多ごはん」小石原はるか

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今までの人生の中でいちばん多く食べたごはんはなにか。
ただし自宅ではなく、特定の店の特定のメニューということで。
75人のさまざまなジャンルの人たちがそれに答えておられます。
すべてカラー写真でその料理を紹介。
何十年も通って100回以上は食べているという回答もザラです。
よく食べ歩いた軒数を自慢している人がいますけども、それってどうなんだろうと思いますね。
そりゃ最初はいろんな店を食べ歩かないと自分好みの店というのは見つからないでしょうけど、1軒とは言いませんが数軒のお気に入りの店を見つけたらあとはひたすらそこに通うほうがいいと思います。
1000軒の店を食べ歩いたというよりも同じ店に1000回は通っているというほうがよほどカッコイイ。
その店のメニューはいろいろと食べているけども、やはりこの店といえばこれみたいなのをひたすら食べ込む。
ガイドブックに紹介されている店や料理を追いかけるよりもよほど通じゃないですか。
飲食店でやたら料理や店内の写真をパシャパシャ撮る下品な人がよくいますけども、それはあちこち初めての店に行くからであって、同じ店にひたすら通っていたらそんなことはしないはずです。
そういう人は本当に食べることが好きなのではなく、いろんな店に行くのが目的であり、写真をネットで公開するのが目的の人なのでしょう。
この本で紹介されている人や店や料理をここですべては紹介できませんが、意外といいますか当然といいますか、ミシュラン三ツ星のような高級店を自慢げに語っている人はいません。
そりゃそういう店に何百回も通ってられないというのもあるでしょうし、またそういう類の店ではないでしょう。
やはり店も料理も自分にとって日常の範囲でないと何十年も何百回も通えませんよね。
ラベル:グルメ本
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2019年03月22日

「キアズマ」近藤史恵

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大学に入ったばかりの岸田正樹。
自転車部のメンバーとトラブルを起こしてしまったのをきっかけに、自転車部に入部することになってしまいます。
最初は興味もなく仕方なしにだったのですが、すぐにロードレースの魅力に惹かれのめり込んでいきます。
ですがみるみる頭角を現した正樹とエースで1年先輩の櫻井がやや険悪な雰囲気になり・・・・。
この作者には「サクリファイス」「エデン」「サヴァイヴ」というロードレース3部作があるのですが、それらはプロの世界を描いています。
こちらは大学の自転車部というアマチュアの世界です。
(3部作と繋がりはありませんが、途中にちょこっと3部作に登場するチーム・オッジの赤城が出てきます)
ロードバイクにはまったく縁も興味もなかった正樹がその魅力に目覚めていく過程がとてもいい。
そしてレースの描写は相変わらず迫真です。
しかしただ単にロードレースの小説というだけではなく、正樹や櫻井にはそれぞれ重い過去があり、それを背負っていかなければならない宿命のようなものを持っています。
これがドラマに厚みを加えているんですね。
この作者によるロードレース作品をもっと読みたい。
と思っていたらシリーズ最新作「スティグマータ」が出ていたんですね。
ぜひ読ませていただきます。
ラベル:小説
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2019年03月14日

「定食ニッポン」今柊二

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体のおよそ98%が定食でできているという著者が、全国各地の定食を食べ歩いた記録です。
第一章では山手線ぐるり一周定食巡り。
第二章では北から南へ日本全国地元食食べ歩きです。
といっても食べておられる内容はさほど地元色が強くないように思いますが。
大阪のお好み焼き、宇都宮のギョーザはまあ定番ですけどね。
別に札幌で焼肉やらカレーライスを食べなくてもと思いますが。
地元食というよりは地元の定食屋ということなのでしょう。
第三章は全国立ちそば紀行。
いいですね、立ち食いそば。
どこも似たようでありながらちゃんと個性を発揮していたりして。
この本で紹介されているのはタイトル通り定食なので、何千円もするような料理は紹介されていません。
まあB級グルメともいえるでしょうが、でもやはりこういうのがいいですね。
気取らずざっくばらんな店で、ン百円でしっかりとお腹いっぱいになる。
私も定食大好きです。
ラベル:グルメ本
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2018年11月27日

「〈超〉読書法」小林信彦

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シリーズ(?)第2弾となるようで。
第1弾はこちら
本は寝て読むという著者。
今回のタイトルは「〈超〉読書法」。
といってもなにが〈超〉読書法なのかよくわかりませんが。
著者が本を読むときはこのようにしているというだけのことで。
そもそも読書に方法なんてないですからね。
各自が好きなように読めばいい。
ただ読書好きを自認するものとしましては、他人がどのように読んでいるのかというよりもどのような本を読んでいるのかということに興味があります。
なので紹介されている本は今後の読書の参考になりますね。
映画の話題も多く、そちら方面に興味がある人にもいいと思います。
ラベル:書評・作家
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