2019年06月08日

「涼宮ハルヒの陰謀」谷川流

CIMG3469.JPG

ハルヒの様子がどうもおかしい。
やけにおとなしいのです。
何かよくないことが起こるんじゃないかと思っていた矢先、キョンの前に8日後の未来からやって来た朝比奈さんが掃除用具入れから現れます。
キョンに8日前に行けと言われたとのこと。
まったく事情も聞かされずやってきた朝比奈さん。
なんのために8日後の自分はそんなことを言ったのかわけがわからないキョン。
ちょっと待てよ。
ということは現在に2人の朝比奈さんが存在するわけで。
現在の朝比奈さんはそんなこと知らないわけで、だとしたら知られるわけにはいかないわけで、知られたら未来と辻褄が合わなくなるわけで。
未来の朝比奈さんを必死に匿うキョン。
さてこれからなにが始まるのか・・・・。
シリーズ第7弾です。
現在と未来の辻褄がどうのこうのあってけっこうややこしい。
あ、私の頭が悪いだけですかね。
でもキョンもこんがらがってるし。(笑)
今回は朝比奈さんや長門、古泉たちの“組織”を説明するためのお話だったのでしょうか。
それだとハルヒが絡みにくいので、様子のおかしいハルヒに企みを持たせています。
その企みというのがなかなか健気で。(笑)
長門にもなんだか人間らしさというか、感情が出てきましたね。
作者もこの作品についていろいろと考えておられるようですが、持て余しておられるような気がしないでもない。
ま、次作も楽しみに読ませていただきましょう。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月15日

「水曜日の恋人」龍田よしの

CIMG3441.JPG

柚池彩芽はごくごく普通の派遣社員OL。
4年付き合った彼氏と別れてしまい、落ち込んでいた日々。
それを見かねた職場の先輩が気晴らしにとホストクラブに誘ってくれます。
そこで知り合ったのがホストのユウ。
彩芽はユウにゲームに誘われます。
これから3か月間、毎週水曜日にユウを指名できる。
開店から閉店までタダで遊んで、閉店後翌日の開店前までは恋人でいられる。
その3ヶ月のあいだにどちらが相手に惚れるか。
相手に「好き」と言わせれば勝ち、というゲームです。
ただし彩芽が負ければ貯金の600万円を没収されます。
どうせ別れた彼との結婚資金のために貯めたお金です。
やけくそでゲームに応じる彩芽ですが・・・・。
ホストクラブを舞台にした小説ですが、経験のない私にはリアルなのかどうかわかりかねますが。
いやしかし、読んでいてなるほどふむふむとは思わされましたね。
何人も登場するホストのそれぞれのキャラがちゃんと書き分けられており、それに応じた役割が与えられているあたり、きっちりと押さえておられます。
ちょっと個性が浅いですけどね。
キングというオーナーの存在感もいい。
最後の『イミテーションナイト』というイベントもいいですね。
構成としてお見事です。
ただ主人公の彩芽がホスト達に好かれるというからには、もう少し持ち味の天然っぷりが欲しかったように思います。
ここが大事なとこなんで。
でもけっこう夢中になって読みました。
実力のある作家さんだと思います。
この作品のパート2も出ているようで。
他の作品もすでに購入済み。
ぜひ今後も読ませていただきたいと思います。
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月26日

「諸国空想料理店」高山なおみ

CIMG3431.JPG

著者初のエッセイ集です。
『諸国空想料理店KuuKuu』という店で料理長をしていた著者。
そこで発行していた店内フリーペーパーをまとめたのがこの本だとのこと。
なので書かれていることはすべて食べることに関する内容です。
そしてそれぞれのあとにはレシピも掲載。
紹介されている料理はほとんどがアジアやインドの料理。
まあ創作エスニック料理といったところでしょうか。
調味料の紹介などもあります。
へたに小洒落たイタリアンやフレンチを紹介されるよりも、このような料理のほうが身近に感じられます。
ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月10日

「お江戸の姫君 右京之介助太刀始末」高橋三千綱

CIMG3422.JPG

ある夜、女が浪人に追われる現場に出会った右京之介の手下の弥太。
捕らえられた女を助けようとした弥太ですが、逆に浪人に斬られそうになります。
しかしその浪人を別の浪人が斬り捨て、助かったかと思いきや、これまたその浪人に斬られそうになります。
「殺られてしまうのネ」と念仏を唱える弥太を助けてくれたのが我らが若様こと右京之介です。
その隙を突いて右京之介を腕の立つ黒装束の女が襲います。
寸前で攻撃をかわした右京之介は、女を捕らえて吉原の遊郭に閉じ込めます。
実はこの女は屋敷から逃げ出してきたお姫様でした。
さて、これから右京之介の周りでなにが始まるのか・・・・。
えっと、シリーズ第4弾になりますか。
なんだか前作あたりから内容が複雑になりまして。
今回もお姫様の父親の兄弟がどうこうという話があり、これがまあ事件のきっかけとなっているわけですが、そこにお女中やその旦那がどうという話も加わり、右京之介に惚れる問屋の娘が現れたり、とにかくややこしい。(笑)
私の頭が悪いだけなのかもしれませんが。
もうすこしすっきりしていただければありがたいんですけどね。
でも単純すぎても今回のような話は成り立たず深みもないわけですが。
それはともかく、やはりこの作品は右京之介のキャラでしょう。
いかにも高橋作品らしい飄々とした主人公。
実に魅力的です。
地の文やセリフの言い回しなども時代小説としては軽薄と受け止められるかもしれません。
ですが、何より登場人物に魅力があり小説として面白い。
若様がお江戸に新風を吹き込むがごとく、この作品も時代小説に爽やかでユーモラスな風を吹き込んでおられるのではないでしょうか。
次作も楽しみに読ませていただきます。
ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月27日

「デウスの棄て児」嶽本野ばら

CIMG3403_LI.jpg

裕福な葡萄牙(ポルトガル)人に売られた日本人妻とのあいだに生まれた四郎。
母は阿片中毒となり、父には疎まれ、周りには異国人だ妾腹の子供だとしていじめられ、神父には性欲のはけ口にされ。
周りはろくな連中ではありません。
薄汚く穢れと欲にまみれたこのような世界を創った天主(デウス)を四郎は憎みます。
そして天主に復讐することを誓うのです。
そのような世界の全ての人間を皆殺しに・・・・。
四郎というのはもちろん天草四郎です。
しかしなぜ嶽本野ばらが天草四郎をモチーフに選んだのか。
わかるようなわからないような。
作風はハマってますけどね。
天草四郎を天主を憎んで世界に復讐しようとする悪のヒーローに設定したのが大胆ですね。
庄屋や浪人たちに総大将として祭り上げられ、しかしまた四郎もその立場を利用し、何万人もの農民たちを率いて一揆をおこします。
敵も味方も皆死ねばいい。
四郎の考えは冷淡です。
しかし神も人間も信じなかった四郎が最後に気づいたことは・・・・。
ラストはちょっと泣けましたね。
ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする