2019年11月05日

「迷惑メール、返事をしたらこうなった。 詐欺&悪徳商法「実体験」ルポ」多田文明

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迷惑メールっておそらく誰もが経験しているんじゃないかと思います。
アダルト、出会い、金儲け、たいがいそんなところでしょう。
どこでアドレスを調べたんだか、と思うことも多々ありますよね。
ほとんどの人は無視して削除していると思うのですが、さて、この迷惑メールに返事をするとどうなるのか。
著者が実験してみました・・・・。
この著者はルポライターであり、このようなことを実体験してルポすることを生業としておられる人です。
以前にキャッチセールについての著書を読みました。
今回は迷惑メール。
ただちょっとツッコミが甘いんですよね。
いい加減な業者であることが判明したので調査はここで打ち切った、みたいな。
いや、いい加減な業者なのはわかってやっているわけですから、そこで止めずにもっとツッコんでくださいよ、と。
で、各章の最後に『撃退3カ条』なんてのを書いておられる。
いやいや、これはそういう被害を受けないための指南書じゃなく、あなたがどこまで深く潜入するかが読ませどころでしょ、と。
イマイ記者とまでは言いませんが、やはりもっとシビアにツッコんで結果を提示していただきたかった。
なんて書くと、じゃあおまえはできるのかと反論されそうですが、もちろん著者ほどには関われません。
しかし私も実はこの手の類は好きでして、昔はよく返信したものです。
なぜ今でなく昔かといいますと、今は面白いメールがこなくなったから。
昔は出会い系もアルバイトのサクラ嬢がせっせと対応していまして、私もそれに対してのらりくらりと返信していたのですね。
そしたらサクラ嬢、私のそんな煮え切らない態度に「その気がないのなら返信しないでください!」と最後はブチ切れました。(笑)
知らない間に会員登録されていたサイトもありました。
そこから送られてくるメールに内容は書かずひたすら返信ボタンをクリックしてそのままブーメラン返信。
何度も繰り返していましたら『退会の手続きが完了しました』とのメール。
爆笑しましたね。
メールに書かれたアドレスをクリックしたらパソコンからピーピー音が鳴ったこともありました。
画面はど派手な色とフォントで何十万だかをすぐに払えと。
払わないと法的措置を講じると。
なんとも下品なセンスでした。
そしてこの画面が消えない。
ここですよね。
これでビビッてしまい、お金を振り込んでしまう人が多い。
もし会社のパソコンでこんなことになったらそりゃパニくるでしょう。
で、そんなのをどうにかこうにか削除し無視しておりましたら、またメール。
開いてみますと半額にするので払ってくれと。
もうアホかと。(笑)
もちろんこんなの無視でOKです。
というか、とにかく無視、削除、これでなんら問題ありません。
これはもうまったく著者のおっしゃる通りです。
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2019年09月20日

「ヨーロッパ横丁たべあるき」田辺聖子

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作家・田辺聖子がヨーロッパの都市5か所をめぐった食べ歩き紀行です。
単行本として出たのが昭和54年。
今から40年も前になりますか。
訪問した先はローマ、ヴェニス、マドリッド、バルセロナ、パリ。
当時の海外旅行事情はどうだったのでしょう。
記憶にありませんが、今ほど気楽に行ける環境ではなかったでしょう。
あちこちの国を巡っての食べ歩きですが、しかしタイトルにもありますように目的は横町にある屋台のような店。
決して名だたるレストランを食べ歩く美食訪問ではありません。
高級なもちらりと入っていますけども。
やはり海外に行って食べ歩きとなりますとガイドブックに紹介されているような有名店ではなく、地元の人たちで賑わうような店に行きたいですよね。
実はこういう店のほうが高級店より敷居が高いんですけども。
マドリッドの小エビの鉄板焼きの店なんてたまりませんね。
新鮮なエビを激安でワイングビグビ。
こちらでいえば大阪は西成の立ち飲みホルモン屋みたいな感覚でしょうか。
やはり海外に行くからには地元の人たちが普段使いしている店に行きたいものです。
それを実行しておられるあたり、さすがのお聖どんですね。(笑)
ラベル:グルメ本
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2019年09月16日

「犬と鴉」田中慎弥

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時代はいつでしょうか。
近未来な気もします。
戦争が起こり、各家の傍には避難壕が掘られ、人々は壕に閉じこもっています。
主人公の父は戦争へ行き、それを追っていった母は戻ってきません。
野犬が闊歩する町中。
父は丘の上の図書館に籠城していると聞きます。
主人公は父に会うため図書館に通うのですが・・・・。
う~ん、シュールといいますか、難解な小説ですね。
私にはよくわからなかったのですが、しかし解説の平野啓一郎、さすがですね。
なるほど、ここまで読み解かなくてはいけないのかと。
さすがに純文学は奥が深いなぁ。(笑)
表題作他2編収録ですが、最後の「聖書の煙草」が私には面白く読めました。
意味はあまりよくわかりませんでしたけども。(笑)
ま、なんにせよ、親子の対立というのはありますよね。
特に父と子。
この家系の繋がりといいますか葛藤といいますか、こういうのは作者の追求するテーマなんでしょう。
ラベル:小説
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2019年09月08日

「味覚旬月」辰巳芳子

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重鎮の料理研究家によるエッセイです。
重鎮と書きましたけども、これはお世辞でも比喩でもない。
現在料理研究家を名乗る人は多数いらっしゃいます。
もちろんそれぞれご活躍なさっておられます。
でもほとんどの人が創作料理紹介家じゃないですかね。
昔ながらの日本の家庭料理をきっちり伝えようとしておられる人なんてほとんどいませんよ。
もちろん研究した結果の創作を披露しておられるんでしょうけど。
時代により料理も変わりますけど。
でも私はそんな創作料理よりも、昔の仕事を知りたい。
昔のごく普通の家庭料理です。
季節に応じた素材を使った料理。
旬を意識した料理ですよね。
意識したといいますか、昔は意識なんてしていなかったはずです。
その季節になればこの素材が出回る、なのでそれを使ってこのような料理を作る。
当たり前のことだったはずです。
特に和食というのは旬を取り入れた非常に理にかなった料理です。
でもなんで日本人の食事はこんなボロボロになってしまったのでしょう。
この本で著者はごく普通に食材の旬を語っておられます。
その素材の魅力、それを生かした料理法。
昔から伝えられた味。
こういうことをきっちりと後世に伝えようとしておられるから重鎮なんです。
食というのは突き詰めますと命ということになります。
自分の命をつなぐために食べる。
食べるというのは他の命をいただくということ。
だから「いただきます」という言葉がある。
武田鉄矢のウンチクみたいですね。(笑)
それはともかく。
でも、そこまで伝えようと仕事しておられる料理研究家さんなんてどれだけいます?
料理人にしても、それを伝えるマスコミにしても。
ましてや食べ手においてはミーハーなネットのグルメ連中。
昔、バブルと呼ばれた時代がありました。
当時は誰もそんな自覚はありませんでした。
今からすればなんで気付かなかったのと思います。
その真っただ中にいれば気付かないんですよね。
食に関しては今がそうです。
グルメとかなんとか、もうだめですって。
いいかげん、昔の価値に気付きましょうよ。
この本を読んで心を洗ってください。
ラベル:グルメ本
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2019年08月27日

「東京都大学の人びと」谷俊彦

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表題作はカンニングに情熱を燃やす大学生と、それを見破ることに生きがいを感じているような助教授の攻防。
さて、軍配はどちらに上がるのか。
学生は様々な罠を仕掛け、試験に挑みます・・・・。
タイトルは「とうきょうとだいがく」ではなく、「ひがしきょうとだいがく」と読みます。
別にどちらでもいいんですけどね。(笑)
カンニングのテクニック的なことだけでなく、助教授にいろんな罠を仕掛けるあたりが読ませどころでしょうか。
「駱駝市役所の人びと」はバカミスですね。
誰が犯人だとかどうやって殺しただとか、私にとっていちばんつまらない内容です。
勤務規定をずる賢く利用する設定は面白いのに、なんで殺人とか取り入れたんだか。
「木村家の人びと」は、ひたすら金を儲ける家族の話。
とにかくあらゆることを金儲けのタネにします。
「東京都大学の人びと」では大学、「駱駝市役所の人びと」は役所、「木村家の人びと」は民間企業が舞台となっていますが、それぞれの組織を思いっきり馬鹿にしているような主人公たちです。
それぞれの組織のルールを逆手に取り、自分の利益に結びつけて世渡りする人たち。
世の中の常識や良識を嘲笑したような作品集ですね。
ラベル:小説
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