2018年12月15日

「パルプ」チャールズ・ブコウスキー 柴田元幸 訳

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私立探偵ニック・ビレーン。
いつも酒を飲んで競馬に入れあげ、ろくに仕事ができないのですがそれでも依頼は来ます。
妻の浮気調査だったり、いるのかいないのかよくわからない赤い雀を探してほしいという依頼だったり。
それだけならまだしも“死の貴婦人”という死神が出てくるかと思えば、地球を侵略するためにやってきた宇宙人の美女まで登場します・・・・。
いやもうめちゃくちゃです。(笑)
行き当たりばったりです。
普通こういうのは主人公が飲んだくれだなんだといってもここぞというときはビシッと締めるのですが、そんなのはまったくありません。
死の貴婦人に助けられたり宇宙人の美女に助けられたり。
主人公の刹那的で投げやりな生き方がまさしくストーリーにも表れているようです。
というか、めちゃくちゃな主人公を描くためのこのめちゃくちゃな話の展開なのか。
人生を達観したような世間を鼻で笑ったようなこの内容はさすがにブコウスキーというべきなんでしょうか。
ラベル:海外小説
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2018年07月14日

「男子厨房に愉しむ 50歳からの健康手料理」中央文庫編集部 編

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8人の料理人(丸元淑生、道場六三郎、檀太郎・晴子、村上信夫、山田宏巳、西川治陳建一)が手ほどきする料理入門書。
入門書というのとはちょっと違うか。
まあコンセプトはそういうことなんでしょう。
50歳から始めてみませんか、というような。
若い頃のようにジャンクな物を食べる年齢ではありませんし、ちゃんと体のことを考えた料理を自分で作って食べましょうと。
市販のお惣菜はそれはそれで便利ではありますが、やはり味がしつこい。
添加物もいろいろと入っていますしね。
手作りなら自分好みの味に仕上げられますし、添加物も避けることができます。
この本の内容はすべて80年代~90年代に書かれたものですが、ちゃんとした料理には古いも新しいもありません。
中では道場六三郎氏と檀太郎・晴子夫妻のレシピが実践的ですかね。
ラベル:グルメ本
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2017年06月01日

「神酒クリニックで乾杯を」知念実希人

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エリートコースを歩むはずだった外科医の九十九勝巳は医療事故で患者を死なせてしまいます。
職場を追われ、「神酒クリニック」という病院で働くことになったのですが。
そこは院長の神酒章一郎をはじめ抜群の腕を持つ医師たちがいるのですが、皆一癖も二癖もある者たちばかりです。
そして扱う患者はいわゆるVIPといわれる人たちで、世間に知られることなく経営されている病院です。
九十九はそんな病院でどのような仕事をこなしていくのか・・・・。
かなりラノベっぽいノリの作品ですね。
まず表紙のイラストもそうですし、なによりキャラクターが。
なんじゃこいつらといったような個性的で楽しい面々です。
皆医師であるものの、やっていることといったらまるで探偵のような。
まったく医療に関係のない事件に首を突っ込む神酒クリニックの連中、それに巻き込まれる主人公のあたふた感が笑えます。
作者は現役の医師ということで専門的な知識も披露されており、きっちりと医療的な設定も押さえておられます。
ミステリーとしましてはまあちょっと強引な部分もありますけども、それを言い出したら成り立ちませんしね。
どんでん返しも用意されており、そこはやられたなと。
やはりなんといってもキャラがいいですね。
楽しめました。
続編も出ていますので、ぜひ読みたいと思います。
ラベル:小説
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2016年12月11日

「町でいちばんの美女」チャールズ・ブコウスキー

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30編の作品が収められた短編集。
けっこうお下品ですねぇ。(笑)
内容はどうといって説明のしようがないんですけど。
主人公が作者自身だったりするのですが、だらしなくて、まともに仕事もせず、酔っぱらっていたり、女にだらしなかったり。
ですがどこか憎めない。
人生に対して刹那的といいますか行き当たりばったり的なのですが、別の言い方をすれば自分に正直に生きているともいえます。
一般的な感覚からすればアウトローなわけですが、しかし毎日糞真面目に生きているよりもよほど人生を謳歌しているのではないかという気もしてきます。
いつも酒飲んで酔っぱらって、女の尻を追いかけ、気に入らない仕事はすぐに辞める。
ある意味理想ですよね。(笑)
ただそんなことをやっていて生活が成り立つのかという現実がありますけども。
しかしこの主人公たちの投げやりさ無気力さには人生に対しての達観を感じさせます。
怒り、悲しさ、寂しさ、そのようなものがベースにあるのは間違いない。
それらを突き抜け、生に対してもう何も求めなくなる境地。
そうなるともう何も怖いものはありません。
思うがままにただ毎日を生きるのみです。
ラベル:海外小説
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2015年10月13日

「相続人の憂鬱」知念みづき

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30歳を迎えた二本柳響子、独身。

二本柳の本家として代々受け継いできた屋敷と土地を継ぐため、一人娘の響子は婿を取るようにと言われ続けてきました。

ですがなかなかそのような相手は見つからず。

自身もホテルのブライダル部門で働いていることもあり、結婚の現実を目の当たりにしています。

おかげで結婚に夢見ることもなくなり、恋愛にも積極的になれず。

職場には神楽坂翼という上司がいるのですが、響子にとっては天敵のような存在です。

ある日、職場に母親から電話がかかってきます。

父親が事故にあったと。

パニクる響子を天敵の翼がバイクの後ろに乗せ、都内から響子の実家がある新潟まで真夜中に飛ばします。

幸い父親の命に別状はありませんでした。

集まった親戚たちに翼を恋人と勘違いされ、実家の響子の部屋で翼と一夜を共にすることになってしまうのですが・・・・。

この件で神楽坂に借りを作った響子は、その借りを返すために婚約者のふりをして一緒に実家に行ってくれと翼に頼まれます。

響子は田舎の地主の跡継ぎですが、翼も実は祖父が民間警備会社を経営しており実家は大豪邸でした。

翼には兄と弟がいるのですが、どうやら祖父の会社の相続のことで揉めているようなのです。

それに巻き込まれることになってしまった響子は・・・・。

最初は上司と部下として反発しあっていたものの、いつの間にかいい感じになってというパターン。

そして相手の男はひとり息子ではありませんが御曹司ですか。

しかし響子も実家の跡を継がねばならない立場。

翼はどうするのか。

ここで男気(?)を見せるところに女性はシビレるんですかね。

でも今後の生活はほんとに大丈夫なのかなと老婆心ながら思ったりもしました。

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