2020年06月08日

「世界ぶらり安うま紀行 もっとも安い食べ物が、もっともうまい」西川治

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著者は写真家です。
と同時に料理研究家という顔もお持ちです。
この本では世界中を巡り歩き、いろんな現地の食を紹介しておられます。
タイトルからわかるように、安くてうまい料理を求めておられるわけです。
そうですね、高級な料理もいいでしょうが、やはり地元の人たちが普段食べているようなのが私も興味あります。
昔からその土地で食べられてきた料理というのは地元でとれる素材でしょうし、食べ飽きない料理でしょう。
こういうのを食べてこそ、その国に溶け込めるような気がします。
いやしかし、あちこちよく行かれてますねぇ。
まさに世界各国という感じです。
写真がすべてカラーであればよかった。
やはり料理の写真は白黒では味気ない。(笑)
ラベル:グルメ本
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2020年05月09日

「本で床は抜けるのか」西牟田靖

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著者はノンフィクション作家。
職業柄、大量の本を所持しておられます。
木造2階建てのアパートの部屋は自分の足元が見えないほどの本で埋め尽くされています。
もしかしてこれは床が抜けるんじゃないか。
不安に襲われた著者は解決策を求め、井上ひさしや草森紳一らの事例を調べたり、いろんな人たちに取材を開始します・・・・。
いやもう、ずばりストレートなタイトルですね。
これ、本好きにとってはけっこうシビアな問題なんですよ。
他人事じゃないんです。(笑)
実は私もちょっと怯えています。
私の場合、別に作家のように資料として購入しているわけではなく、ただの趣味です。
なので読み終わった本はある程度溜まったらまとめて処分しています。(一部保存)
じゃあ問題ないのではと思われるかもしれませんが、実際家を占拠しているのは私の場合積ん読本なんですね。
読んでいない本が四方八方山積みになっています。
未読の本を処分するわけにはいきません。
なんでそれだけ積ん読本が増えるのかといえば、単純に読むペースよりも購入するペースのほうが数倍で上回っているからです。
じゃあこれ以上本を買わなければいいではないか。
ごもっとも。
しかし本書の解説にこう書かれています。
「本というのは買って読まずにいるのは耐えられるけど、買わずにいるのは耐えられないものなのである」
これ名言ですね。(笑)
いやいや、そんなことに感心している場合ではなく、ほんとに冷や汗かいています。
まあ私のことはともかくとしまして。
(でも本好きは皆同じだと思いますが)
で、著者は蔵書の電子化、処分された本はどうなるのかなど、単純に床抜け問題だけではなく、多方面に取材を拡げておられます。
タイトルの「本で床は抜けるのか」、ある意味これは読書家といいますか蔵書家にとって大問題であるのですが、一般の人にとっては「アホか」のひとことで済んでしまう話かもしれません。
もし心当たりのある人は、ぜひご一読を。
表紙のデザインもシンプルですが実にいい。
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2020年04月03日

「人もいない春」西村賢太

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短編集です。
6編収録。
主人公はおなじみ北町貫多。
名前からもわかるように作者の分身ですね。
表題作では貫多は製本所に勤めています。
中学を出て2年ほど。
日払い週払いの仕事で凌ぐその日暮らし。
ろくでもないくせにプライドだけは高い貫多は、仕事でミスを注意された職工に恨みを持ちます。
ある日の昼休みに気の短い貫多は、その職工に「能なし」などの啖呵を切ります。
その結果はもちろん仕事の契約打ち切りで。
こんな調子で、しかし自分を正当化して日々暮らしていく貫多です・・・・。
いつものごとく作者をモデルとした北町貫多のシリーズです。
小心者のくせにプライドだけは高くキレやすい。
なのでモテないくせに奇蹟的に同棲してくれている秋恵にはボロクソです。
毎度同じパターンなんですけどね。
マンネリといえばそうなんですけど、でも読ませられてしまいます。
今回、「悪夢 ― 或いは「閉鎖されたレストランの話」」というのがありまして、これは擬人化したネズミを主人公とした話です。
いつもの私小説とは違い、なんでこんなのを書かれたのかわかりませんけど。
寓話的な雰囲気の話ですね。
まあいつまでも北町貫多というわけにはいかないでしょうから、このような試みもいいかと思います。
あまりらしくないですけどね。(笑)
ラベル:小説
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2019年09月26日

「あおい」西加奈子

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カザマ君という3歳年下の大学生と付き合っている『あたし』は27歳。
スナックでアルバイトをしています。
スナックのママ、常連客の森さん、近くの書店で働いているみいちゃん。
そんな人たちと日々接しつつ、ある日、妊娠していることが判明します。
もちろんカザマ君の子です。
動揺するあたし。
スナックのママとは喧嘩別れのような形で店を辞め、その原因となった森さんはアフリカへ行くという。
では自分も旅に出ようと長野のペンションで働くことにするのですが、到着したその日のうちに脱走。
足を怪我し、ガラガラ付きの鞄も壊れ、途方に暮れたあたしは真夜中の山中でごろりと横になるのですが・・・・。
「あおい」というタイトルをこういう形で持ってきたのかと、まず思いました。
なるほど。
手法としてはまあ定型ですね。
話に関しましては、なんでそこまでカザマ君なんだろうと思ったのですが。
それほど一生のパートナーとして魅力ある人物なのでしょうか、カザマ君。
まあ他人の恋に口は挟めませんが。
って、これ小説ですから、口を挟みますけど。(笑)
合わせて収録されている「サムのこと」や「空心町24時」を読みますと、ああこういう系統なのかと。
他の作品も順を追って読んでみたいと思います。
ラベル:小説
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2019年04月17日

「イタリア半島「食」の彷徨」西川治

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毎年のようにイタリアを旅し、また住んでいたこともある著者がふんだんなカラー写真で現地の料理とレシピを紹介した一冊です。
日本のイタリア料理はまずい、と著者は言います。
日本のイタリア料理、そんなにまずいですかね。
フランス料理にしてもむしろ現地より美味しいのではないかと私は思うのですが。
もし日本人の味覚に合わせた料理という意味ならたしかにそうでしょうね。
著者は「食べ物は現地主義」だと言います。
これはまったくおっしゃる通り。
やはりその国、その土地の素材を使い、その空気の中で食べるのが本物の味と言えるでしょう。
たしかに日本のイタリア料理というのは小じんまりとして見た目は美しいものの、野趣に欠けます。
コトレッタ・アッラ・ミラネーゼなんて日本で現地サイズを出す店なんてなかなかないのでは。
まああちらの人たちとは胃袋のサイズが違いますけども。
気取らず飾らずボリューム満点がイタリア料理の魅力であるのは確かで、そういう意味では本場の料理に慣れた人にとっては日本のイタリア料理に満足できないというのはあるでしょうね。
ラベル:グルメ本
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