2017年03月25日

「サービスの達人たち 日本一の秘書」野地秩嘉

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「サーピスの達人たち」の第2弾です。
他にも「サービスの天才たち」「サービスの裏方たち」などサービスマンを取材した本を書いておられ、著者がシリーズとして長年追いかけているテーマでもあります。
表題は「日本一の秘書」としてカレーチェーン店『CoCo壱番屋』の社長秘書を紹介しておられます。
彼女は他の秘書といったいなにがどう違うのか。
他には「四万人を知る名物ドアマン」として『ホテルニューグランド』のドアマンを紹介。
四万人の顔と名前を覚えるなんてすごいですよね。
「似顔絵刑事」では警察で犯人の捜査用似顔絵を描いていた警察官が登場。
その卓越した技術ゆえに指導官まで務めたという人物です。
それの何がサービスかということになりますと、著者曰く、お金をもらった人に対して技術を提供するのがサービスであると。
そういう意味では警察官も国民からお金をもらい技術を提供しているということになります。
接客業だけがサービスを提供しているわけではないということですね。
「超神ネイガー」は子供たちのため、秋田の町おこしのためにヒーローを演じる男性です。
ショーに登場するのはそれぞれ本業を持った人たち。
仮面や衣装も手作りです。
それがテレビ化されるほどのキャラクターになりました。
自分の夢を追いかけつつ子供にも夢を与え、地元秋田の活性化にも貢献しています。
その他クリーニングの天才や名物焼き鳥店の店主、富山の売薬さんたちが紹介されています。
やはり人に喜んでもらう仕事をしている人たちというのは生き生きとしていいですね。
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2017年02月07日

「漁師だけが食べている直伝浜料理」野村祐三

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料理と言いましてもいろいろとありまして、例えば和洋中というジャンル分けができます。
高級店の料理と庶民店の料理という分け方もできます。
プロの料理と素人の料理なんてのも。
で、本書は漁師が作る(食べている)浜料理の紹介です。
漁師ですからもちろん料理に関してはプロではありません。
しかし魚については知り尽くしているわけで、素人というわけでもない。
魚の鮮度に関してはケチの付けようがありません。
それをその場でしか食べられないような料理法で食べたりするわけですから、高級店でも味わえないほどの美味だったりします。
そんな漁師だけが食べている直伝の浜料理を日本全国食べ歩き、紹介したのがこの本です。
北海道から沖縄まで46もの漁師料理が紹介されており、すべてレシピ付き。
どれも実に美味しそうです。
但しこの本で取り上げられている料理というのは飲食店を紹介したグルメガイドの料理とは違い、各地に昔から伝わる伝統料理だということを認識せねばなりません。
昔ながらの料理が姿を消していく昨今、食文化の伝承という思いも著者は込めておられます。
特に和食から洋風な食事への移行、そして魚料理は敬遠される傾向にあります。
ぜひ魚を使った和食というものを見直したいものです。
本書で紹介されている料理の魚はけっこうどこでも購入できる物がほとんどです。
地元のように捕れたばかりの物をその場でというわけにはいきませんが、自宅での再現は可能。
試してみたいですね。
ラベル:グルメ本
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2016年06月12日

「【映】アムリタ」野崎まど

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大学の映画学科の華、画素はこび。

そんな彼女に呼び出された二見遭一。

自主制作映画の出演依頼です。

監督は天才といわれる1学年下の最原最早。

彼女が書いたコンテをもらい家に帰って読み始めると、2日ものあいだ取り憑かれたように読み続けてしまいます。

この魔力のようなものはいったいなんなのか。

二見は撮影に参加するのですが・・・・。

う~ん。

最原の天才ぶりっていうのがどうしても文章では伝わってこないんですよねぇ。

それは私の感性とか読解力のなさとかのせいかもしれませんけど。

まずコンテに時間どころか日も忘れて没頭するほどの力があるというのがわからない。

最原の撮った映画が実に巧妙に計算されているのはわかります。

『アムリタ』と『月の海』の関係にしても。

でも彼女の演技のすごさがわからない。

映像を文章で表現する難しさといいますか限界といいますか。

そして最原が『アムリタ』を撮った理由というのも、どうもなぁ。

二見の人格を変えるほどの力が映像にあるというのもいくらなんでも。

ですがそういう理屈をこねて読んではいけないんでしょうね、たぶん。

でもなんとなく・・・・まばゆい青春小説ではありました。

ラベル:小説
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2015年11月19日

「独創短編シリーズ 野崎まど劇場」野崎まど

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いやもう。

おバカ。

これしかないですね。(笑)

よくもまあこのような小説を思いつき、書いたなと。

思いついても普通は書きませんし、編集者も採用しないでしょう。

なのでよくぞこのような本を出してくれたものだと思います。

文字に限らず記号やイラスト、なんでも取り入れて表現しておられます。

ネット世代、ゲーム世代、マンガ世代の感性でしょうね。

こんなのは小説ではないという意見もあるでしょう。

それならば別に“小説”と名乗らなければいい。

新しい表現形式だと胸を張ればいいのです。

とにかく面白ければいいという観点においては実にけっこう。

芥川賞や直木賞といった文学賞らの小説たちと対極をなす作品群です。

私は支持します。

筒井康隆の評価を聞いてみたい。(笑)

ラベル:小説
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2015年08月04日

「TOKYOオリンピック物語」野地秩嘉

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2020年に2度目の東京オリンピックを控えていますが、この本は1964年に開催された最初の東京オリンピックの物語です。

といいましても各競技の選手たちがどうのこうのな内容ではありません。

オリンピックを支えた裏方の人たちの物語です。

ポスターやシンボルマークを作ったデザイナー、リアルタイムシステムを作ったシステムエンジニア、選手村で1万人の食事を作った料理人、警備を受け持った民間初の警備会社、記録映画としてフィルムに収めた監督やキャメラマン、ピクトグラム(施設案内の絵文字)を作ったグラフィックデザイナー・・・・。

そんな人たちのオリンピック成功にかける意気込みがひしひしと伝わってくるエピソードです。

現在2020年東京オリンピックのシンボルマークがどうこうと問題になっていますが、このオリンピックのシンボルマークというのは1964年の東京オリンピックが最初なのだとか。

リアルタイムシステムにしても瞬時に着順やタイムや選手名などが各会場に送られる。

これも東京オリンピックが初。

現在はこのノウハウがあらゆるところで活かされています。

選手村の食事にしても冷凍食品を導入。

でないと1万人の食事は賄えません。

臭くてまずいといわれていた冷凍食品を飛躍的に改善させます。

今では普通に見かける民間の警備会社もこのオリンピックで注目され、大きな業界へと成長します。

記録映画も市川崑監督をはじめとして、錚々たるキャメラマンが集結。

大ヒットを記録します。

ピクトグラムは世界各国から集まる人たちを絵で案内しなくてはなりません。

現在このジャンルがいちばん発達しているのは日本だそうですね。

インターネットの絵文字を見てもそれは伺えます。

漫画という突出した文化を持つ日本ならではでしょうか。

さすがだと思います。

オリンピックというとまず活躍した選手や記録が取り上げられますが、このような人たちの努力も大いに評価されなければなりません。

著者らしい一冊だと思います。

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