「サービスの達人たち」に続いてシリーズ第2弾です。
前作ではサービスという仕事にその“才能”を発揮した人たちを取り上げておられましたが、本作では裏方ということでその活躍は地味ではあります。
ありますが、しかしさすがにプロフェッショナル。
まさに縁の下の力持ち的な仕事でその力量を発揮しておられる人たちです。
たとえば「学習院初等科の伝統を支える給食のおばさん」。
有名料理店のシェフや料理研究家などという人たちが芸能人のように注目される中、子供たちに安全でおいしいものをと毎日地道に何百人分もの給食を作っておられる人もいるんです。
「戦後腹を満たした魚肉ソーセージの父」では、チビた下駄を履いて遊んでいる痩せた子供においしいものを食べさせたかったと、魚肉ソーセージの開発に没頭する男性の話。
しかもその魚肉ソーセージの父は、特許を取っていません。
儲けることなど考えていなかったのです。
その後いろんな会社がこの食品を販売します。
「絶景の特等席に座る女性クレーンオペーレーター」。
地上数十メートル(ベテランになると100メートル以上)のわずか二畳ほどの空間でクレーンを扱い1日を過ごす女性。
わかっていたようで改めてこのような仕事もあるんだなぁと読みました。
男性社会の中で女性の活躍です。
その他、高倉健やクレイジーケンバンドの横山剣といった人たちも登場しています。
実にいい一冊でした。