2019年07月12日

「ムボガ」原宏一

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田舎の中年アマチュアバンド、コレステローラーズ。
夏祭りで演奏した録音テープをムボガというアフリカ人労働者が祖国トポフィ共和国に送ったところ大ヒット。
トポフィ共和国に招待されたコレステローラーズはリムジンで出迎えられ、記者会見では驚くほどのマスコミの数。
大スターとなります。
この調子で日本でもメジャーデビューを目指そうと張り切るのですが・・・・。
原宏一らしい意表を突いた設定の作品です。
オヤジの青春小説といいますか。
コメディではあるのですが、外国人労働者に対しての差別問題、農業問題、家族や親子の問題など、重いテーマが含まれています。
タイトルの「ムボガ」ですが、なんだろうと思わせるインパクトはあるものの、内容からするとタイトルに持ってくるべきかどうか。
作戦としては成功していると思いますが。(笑)
ラベル:小説
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2019年04月25日

「まだある。 今でも買える“懐かしの昭和”カタログ ~駄菓子編 改訂版~ 」初見健一

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昔懐かしい商品を紹介する「まだある。」シリーズ。
主に60年代~70年代に発売され最近は見かけなくなって絶滅したかと思いきや、「まだあったのか!」といまだ生き残っている商品を紹介するというコンセプトです。
食品編その1食品編その2と読んできまして、今回は駄菓子編です。
過去に読んだ2冊も駄菓子を多数紹介しておられましたが、本作では特化しています。
知っている商品もあれば初めて見る商品もあり。
『ココアシガレット』なんて今の子供たちは喜ばんだろうなぁ。
私も好きではなかったですけどね。
『耕生のフルーツ引き』なんて散々楽しみましたが、初めて正式名を知りました。
糸の先に砂糖をまぶしたフルーツの形をした飴が付いていて、その何十本もの糸の束を紙の筒で真ん中を縛ってあるんですね。
なのでどの糸を引けばどの飴を取れるのかわからない。
まあ真ん中を隠したあみだくじのようなものです。
基本はイチゴ型の小さな飴ですが、当たればオレンジの形をしたのだとか大きなのが取れたりする。
チロルチョコレートも今のような正方形1個単位ではなく、あれが3個連なっていました。
金色の包装がレトロで懐かしい。
この初代はもう発売されていませんが。
粉ジュースもよく飲みました。
今にして思えばチープな味でしたね。
着色料でメロン味なら緑色、イチゴ味なら赤色に舌が染まりました。
現在の子供が大人になったとき今のお菓子を振り返って懐かしい気持ちになることはあるでしょうが、現在の大人が60年代~70年代の駄菓子を振り返るようなしみじみ感はないんじゃないかという気がします。
ちなみにこのシリーズ、食べ物だけではなくキャラクター編だとか玩具編なども出ています。
それらもぼちぼち読んでいきたいと思います。
ラベル:グルメ本
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2019年04月23日

「女の庭」花房観音

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大学時代の恩師の告別式で12年ぶりに再会した5人の女たち。
喫茶店でお茶を飲みながら、その後その中のひとりの家で送り火を見ながら、女たちは近況を語り合います。
学生だったあの頃から変わったお互いの姿を見、それぞれの家庭、仕事、恋愛、日々の生活を聞き。
自分の現状と比べて相手はどうなのか。
羨望、嫉妬。
そのような感情が入り混じります・・・・。
章ごとに一人ずつスポットが当てられています。
当然それぞれの人物には友人たちの知らない生活があるわけで。
この作品で特に描かれているのは性です。
セックスですね。
ただエロいシーンだけを書いていては単なるエロ小説です。
しかしさすがに花房観音、女の上辺と本性といいますか、表裏が見事に描かれています。
しっかりとドラマがあります。
他人の庭の芝生は青く見えるというような言葉があるように、外からだけでは決してわからないものを抱えてるんですよね、皆。
幸せそうな充実してそうな生活をしているように見えても、裏の姿はドロドロです。
とくにセックスといいますか性癖に関してですから、まさしく欲望の核に触れているような生々しさというかエグさがあります。
舞台はこの作者らしくやはり京都です。
他人には本音を見せない街ということで、この京都という舞台がまたこの作品の内容に非常にマッチしています。
しかし花房観音作品はいつもながら下半身を刺激するなぁ。(笑)
ラベル:小説
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2019年01月19日

「読む餃子」パラダイス山元

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餃子を愛し、会員制の「蔓餃苑」という店まで始めてしまった著者。
市販の餃子をひたすら調査し、旅に出れば餃子の店に飛び込み、ひたすら新餃子の開発にも励んでおられます。
パリで餃子の講習会まで開いたとのこと。
しかしここまで餃子を追求した本を出しておられる人はいないでしょう。
ラーメンやカレーの本はありますけども。
いろんな角度から餃子を考察しておられます。
なぜ餃子丼がないのかという疑問には私もなるほどと。
ありそでなさそな餃子丼。(笑)
餃子定食はどこにでもあるのに。
東京ディズニーシーにはギョウザドッグなんてあるそうです。
それなら丼があってもいいではないですか。
この本はまさしく読む餃子。
たっぷりと餃子への餡、いや、愛が詰まっています。
ラベル:グルメ本
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2018年12月27日

「海の見える街」畑野智美

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海の見える街にある図書館で働いている司書の本田。
ある日その図書館に春香という一年契約の若い女の子がやってきます。
本も読まず常識もなく、いかにも最近の若者といった感じの彼女に本田や同僚の日野さんも振り回され持て余し気味。
しかし徐々に彼らの心情に変化が訪れます・・・・。
各章ごとに語り手を変えて話が進みます。
視点が変わることによって主観も変わるわけで。
それぞれの登場人物の心情が分かりやすく語られます。
当たり前のことですが人それぞれに生活があり、それまでの過去があり、そして今があるわけで。
それらの糸が編まれてお互いに影響し合い、1本の紐となりストーリーになるんですよね。
人とのつながりが話を生むんだなぁと思わせられます。
ほのぼのと心に染み入るような小説でした。
ちなみに「海の見える街」というタイトルはどうなんでしょう。
以前に読んだ「国道沿いのファミレス」もそうなんですけど、そのまんま過ぎてあっけない。
もうひとひねり欲しい気がするのですが。
ラベル:小説
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