2020年03月16日

「過剰な二人」林真理子 見城徹

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野心の作家林真理子と熱狂的な編集者見城徹とのリレーエッセイ。
巻頭に対談がありまして、そのあとは交互に文章を書いておられます。
どちらかというと林氏の書いた文章を受けて見城氏が書いているという感じですかね。
このお二人いろいろ噂もありまして、蜜月な時期のあと16年間の絶縁状態がありました。
その後の対談であり共著ですから、なかなか興味深い一冊です。
内容としましては仕事論、人生論といったところでしょうか。
私はこのような人生論とか仕事論とか自己啓発的な内容の本は大嫌いなのですが、それはまあ著者によります。
政財界の大御所が書いたような人生訓、経営訓、社会人としての心得みたいなのはまったく読む気がしません。
だから小物な庶民なんでしょうけど。(笑)
この本は私にとって気になる作家と編集者であり、興味ある業界でもありますので読んでみました。
タイトルに「過剰」という言葉が使われていますけども、たしかにこのお二人の上昇志向というのは熱すぎますね。
がむしゃらに仕事をしてきたからこそ今の立場がある。
どちらも本音をぶつける人です。
なのでお二人を好きではないという人も結構多い。
でも私はあくまで読者としてですが、この人たちは実に刺激的で面白いと思っています。
なのでこの本も楽しく読ませていただきました。
ラベル:エッセイ
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2020年02月23日

「ベスト珍書 このヘンな本がすごい!」ハマザキカク

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世の中にはヘンな本というのがあるようで。
でもそんな本ってたいがいマイナーな出版社から出されていて、ベストセラー本のようにそこらの本屋で見かけるというものではありません。
本は年間8万冊ぐらい刊行されているとのことですが、なんと本書の著者はその新刊すべてをチェックしておられるとのこと。
もちろんすべての内容を読んでいるというわけではありません。
どのような新刊が出ているのかをチェックしているということです。
ジャンルは医学書、料理本、写真集など、とにかくすべての新刊。
頭が痛くなりそうです。(笑)
そんな中から選び抜かれた珍書100冊。
ただ正直言いまして、さほどインパクトはなかったです。
もっと奇抜な本が羅列されているのかと思ってましたから。
例えば図鑑では、『日本のロープウェイ・ゴンドラ 全ガイド』という本。
たしかに他にはないでしょうね。
でもロープウェイ・ゴンドラを網羅したカタログとして見れば、「そりゃあるんじゃない?」なんて思ってしまいます。
子供用の本で『ゆかいな幼稚園バス大集合!』というのは、トーマスだのピカチュウだののキャラクターが象られた幼稚園バスが収録されているそうです。
これも珍書というのとは違うんじゃないかと。
ある意味子供用図鑑のジャンルとしてはあって当たり前な感さえあります。
ただ『背脂番付』なるラーメンの背脂だけに着目して番付しているという本などは「ちょっとキテるな」と思いますけどね。
理工書では「π」というただひたすら円周率の数字を100万ケタ載せただけの本とか、だれが購入するんだと。(笑)
『歯車損傷図鑑』というのはその名の通りひたすら歯車の損傷状態を収集した本です。
運転前欠損、正常摩耗、損傷の兆候、摩耗、スカッフィング・・・・などなど、章分けされているそうです。
一般人が見てもなんら面白くない(私は個人的にぜひ見てみたい 笑)本だと思いますが、エンジニアの人たちにとっては非常に参考になる本なのかもしれません。
語学書では『クリーム・パン式単語暗記法』という本があり、“大志”を意味する“aspiration”を暗記するのに「アー! 酢っぱ! 冷酒 うん 飲んで大志について語ろうか? やはり向上心は人間に必要だよ」と紹介されているとか。
おまけにマヌケなイラストも添えられているそうです。
ストレートに暗記したほうがラクだと思いますが。
やはり一般人にとっては専門書に珍書と感じる本が多いのかなと思えます。
その専門家にすればまったく珍書でもなんでもなかったりするんでしょうけど。
そんなこんな、いろんな本が紹介されていますが、まあ実物を手にせずともこの本の紹介でじゅうぶんではないかと。(笑)
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2020年02月05日

「ミート・ザ・ビート」羽田圭介

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新興開発地の工事現場で交通整理係をしている“彼”。
皆からはベイダーと呼ばれています。
ケン、ブヨ、ザキさん、レイラといった仲間たちがいます。
レイラは昼は現場で働き、夜はホストをしています。
そんなレイラにデリヘルを紹介してもらうブヨ。
皆がいるところにやってきたユナというデリヘル嬢にときめいた“彼”。
こんな美人がデリヘルをしているなんて。
お金を出せば“彼”もユナと相手をできます。
しかし意識しつつもそれをできない“彼”。
毎日自転車で現場に通っていた“彼”ですが、レイラから『ビート』という車を譲ってもらいます。
それにより“彼”の日常はどのように変化したのか・・・・。
ん~、さっぱりわかりませんでした。(笑)
いや、地方の工事現場で働いている若者の青春なんでしょう。
デリヘル嬢という立場の女性にちょっと恋をして。
ビートという車を手に入れて。
それはそれでいい。
で、なにが「ミート・ザ・ビート」なのか。
タイトルや表紙の写真のイメージによる疾走感があるわけでなし。
結局なんなのか。
短編集の中のひとつとして読むぶんにはさらりと流せますが、これをメインとして出されますと戸惑ってしまいます。
なんとも歯痒い中途半端な小説でした。
ラベル:小説
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2019年11月10日

「ようこそポルトガル食堂へ」馬田草織

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ある料理本がきっかけとなってポルトガルに料理探訪を決めた著者。
いろんな料理や風景が紹介されている中で、ノックアウトされたのが仔豚の丸焼き(レイタォン)。
「この仔豚を現地で食べたい」とポルトガル料理の取材が始まったそうです・・・・。
こういうのを読みますと、ほんと行動力があるんだなと感心します。
なかなか女性一人で知らない国へ行けるものじゃないですよ。
(“女性一人で”なんて書くと、女をバカにするななんて怒る人も出てきそうですが)
ガイドブック片手に店を訪問するというのではなく、いろんな人の家庭にお邪魔したりしておられます。
出不精で人見知りするビビリの私にはまず無理です。(笑)
まあ私もフランス料理に興味を持って本場の料理を食べたいと何度かパリを訪れ、レストラン巡りをしましたけども。
しかしそれはミーハーな観光客レベルの話ですからね。
この著者のようにとことん料理やその国に惚れ込んで通い詰めるというにはほど遠いものでした。
ポルトガルという国、そしてその料理やワインにたっぷりと愛を込めたエッセイです。
ラベル:グルメ本
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2019年07月12日

「ムボガ」原宏一

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田舎の中年アマチュアバンド、コレステローラーズ。
夏祭りで演奏した録音テープをムボガというアフリカ人労働者が祖国トポフィ共和国に送ったところ大ヒット。
トポフィ共和国に招待されたコレステローラーズはリムジンで出迎えられ、記者会見では驚くほどのマスコミの数。
大スターとなります。
この調子で日本でもメジャーデビューを目指そうと張り切るのですが・・・・。
原宏一らしい意表を突いた設定の作品です。
オヤジの青春小説といいますか。
コメディではあるのですが、外国人労働者に対しての差別問題、農業問題、家族や親子の問題など、重いテーマが含まれています。
タイトルの「ムボガ」ですが、なんだろうと思わせるインパクトはあるものの、内容からするとタイトルに持ってくるべきかどうか。
作戦としては成功していると思いますが。(笑)
ラベル:小説
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