2018年11月23日

「丸元淑生のスーパーヘルス 老化を遅らせる食べ物と食事法」丸元淑生

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現代は飽食の時代と言われ毎日大量の食料を廃棄するほど豊かになったわけですが、実はこれほど食べ物があり余るような状況は人類の歴史の中ではつい最近のことなんですね。
何万年ものあいだ人類はずっと飢餓に脅えて日々を過ごしてきたわけです。
今の日本でそのような恐怖に怯えている人などいないでしょう。
さて、その結果どうなったか。
肥満、糖尿病、心臓病、高血圧、ガン・・・・。
生活習慣病などに晒されることになりました。
現在はかつて人類が経験したことのない状況に突入しています。
人間、生きていく上での基本はまず食べること。
現在の食事は栄養補給ではなく娯楽です。
はたしてこんな食生活でいいのか。
というわけで、著者は本書で健康を維持するための食事、長生きするための食事を提案、主張しておられます。
結局は栄養学なんですけどね。
体を正常に維持していくためにはどのような栄養を摂ればいいのか。
そのためには何をどのように食べればいいのか。
また食べるべきではないのか。
著者ほどの信念があれば書かれていることすべて実行できるのでしょうが、たいがいの人にはなかなか。(笑)
皆、頭ではわかっていても諸事情でなかなか実行は難しいものです。
しかし心掛けは必要ですね。
今の若い人たちの食事(栄養バランス)への無頓着さには私も呆れます。
頻繁にファストフードやコンビニ弁当でもなんら抵抗のない人たち、その人たちが親になったときの子供の食事。
考えるとぞっとします。
まあ他人事ですが。(笑)
ラベル:グルメ本
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2018年11月07日

「全国アホ・バカ分布考 はるかなる言葉の旅路」松本修

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大阪はアホ、東京はバカ。
ではアホとバカの境界線はどこにあるのか。
著者は「探偵! ナイトスクープ」のプロデューサーです。
番組に視聴者から寄せられた依頼がきっかけでこの問題の調査に乗り出すのですが、実はとんでもなく奥深いテーマでした。
単純に関西はアホで関東はバカというような問題ではなかったのです。
なぜか北と南に同じような言葉がある。
これはいったいどういうことなのか。
全国の市町村にアンケートを送付し、文献を漁り、専門家の意見を聞きと壮大な広がりを見せていきます。
その結果わかったことは、アホ・バカの類の言葉はすべて京都が発祥であるということ。
京都を中心にして円を描くように全国に広がっていったというのです・・・・。
いやあ、これは力作ですね。
よくもまあこのようなテーマをつきつめて調査されたものだと。
実際、今までこのようなテーマを真剣に研究した例はなかったとのこと。
専門家からもお墨付きをいただいています。
それにしても京都を発祥として円周状に広がっていった(方言周圏論)という検証は素晴らしいですね。
このように書くと簡単ですが、およそ500ページにわたってひたすらコツコツと検証していく描写は圧巻です。
実にお見事な一冊だと思います。
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2018年10月20日

「ルポ 電王戦 人間vs.コンピュータの真実」松本博文

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最近は将棋もいろいろ話題になっています。
藤井七段(2018年10月現在)の活躍もありますし、羽生竜王(2018年10月現在)の永世七冠達成で国民栄誉賞という話題もありました。
これらはあまり将棋に興味のない人たちも目にしたニュースでしょう。
で、将棋ファンにとってはプロ棋士vs.コンピュータというのがあるんですね。
プロ棋士とコンピュータはどちらが強いのか。
というわけで『電王戦』というのが開催されることになったわけですが。
いや、やはりコンピュータは強い。
コンピュータ将棋も最初の頃はまったく話にならないくらい弱かったそうですが、さすがにそこは日進月歩のコンピュータ世界。
初期のプロとの対決ではいきなり米長永世棋聖を負かしてますからね。
将棋界に天才として名を刻む故・升田幸三は「コンピュータが束になっても高段者に勝てるわけがない」というようなことを言っておられたようですが、甘過ぎましたね。
その当時からはまさかコンピュータがここまで進歩するなんて夢にも思わなかったのでしょう。
人間なんてそんなもの。
その当時のレベルでしか判断できないのですから。
ちょんまげ時代の人たちが現在の携帯電話やテレビ、飛行機など想像もつかなかったのと同じようなものでしょう。
しかし大山康晴十五世名人などは「人間が負けるに決まっている」とあっさり認めておられます。
そして時代が進むにつれ、冷静に判断する人も現れます。
羽生善治、森内俊之といった名人たちもそれぞれコンピュータがプロ棋士を上回ることを予想しておられました。
AI(人工知能)なんてことさえ言われている昨今。
ますますコンピュータのレベルが上がっていくことは間違いないでしょう。
この本ではコンピュータ将棋の開発者にスポットを当て、その苦労、変遷、そしてプロ棋士の焦燥をルポしています。
個人的には人間が負けてもいいじゃないかと思いますけどね。
やはり進化したコンピュータには勝てませんよ。
見苦しいのはコンピュータを錯乱させる手をプロ棋士が打つことですね。
普通の対局で指さないような奇抜な手を使ってまで勝ちにいく。
私的にはそれってどうなのと思います。
勝てば官軍なのかもしれませんが。
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2018年10月12日

「英国一家、ますます日本を食べる」マイケル・ブース

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「英国一家、日本を食べる」の続編です。
2冊目ということでさほど目新しさもなくインパクトもなく。
ま、相変わらずだなといったところ。
今回は前回に比べてさほどガキ(二人の息子)が出てこなかったようにも思いますが、どんなもんでしょう。
しかし築地市場でターレに急ブレーキをかけさせ、積んであったエビの箱が落ちて中のエビが石畳にぶちまけられたと書いてあります。
ガキをそんなところに連れていくなよ。
それが本当の話だとしたら正直に書いているのには感心しますが、まったく悪びれた様子もない。
外人って奴は。
味の素社も訪問しておられます。
MSGを批判してやろうと乗り込むも、取材した結果は「塩ほどは毒じゃない」。
「アメリカ食品医薬品局はMSGには問題がないと認めているし、国連もEUも同じだ」。
このあたり素直です。(笑)
認めるべきところは認める。
あっけらかんとしています。
築地でガキのせいでエビがぶちまけられたのにしゃあしゃあとしているのと同じようなあっけらかんぶりです。
ぜひこの調子で捕鯨問題についても書いていただきたい。
日本の主張する捕鯨はまったく問題ないと。
鯨を食べるのは日本の伝統的な食文化なのだと。
たのんまっせ、マイケルはん。
ラベル:グルメ本
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2018年10月08日

「鹿男あをによし」万城目学

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大学の研究室でヘマをして居られなくなり、教授の勧めで奈良の女子高に赴任することになった“おれ”。
担任したクラスの生徒達にはなかなか馴染んでもらえず、翌日の教室の黒板には昨日の自分の行動が書かれている始末です。
『パンツ3枚千円也』
『靴下四足千円也』
『鹿せんべい、そんなにうまいか』
いったいなんなんだ、こいつらは。
そんなある日、鹿が人間の言葉で話しかけてきました。
「さあ、神無月だ 出番だよ、先生」
これからいったいなにが起こるのか・・・・。
出だしはまさしく夏目漱石の「坊っちゃん」であり、キャラ設定もまさに。
しかし話はどんどんと奇妙な方向に進んでいきます。
フィクションに上手くリアルを溶け込ませてしっかりと土台を作り、その上で壮大な法螺を吹くのが万城目作品なんですよね。
「鴨川ホルモー」「プリンセス・トヨトミ」もまさにそう。
しっかりとその土地を舞台にして存分にその設定を活かす技は心憎いほど。
ちなみに「鴨川ホルモー」は京都、「プリンセス・トヨトミ」は大阪、この作品は奈良です。
いろんなキーワードが散りばめられ、邪馬台国だの卑弥呼だのといった歴史も絡み、かと思えば剣道の対抗戦のシーンなどはこれはもう立派な青春剣道小説です。
ラストはほのかに恋愛小説の味付けもあったりして。
そしてミステリーでありファンタジー。
「鴨川ホルモー」では上手く京都という土地を活かしているなと思いましたが、今回もまた同じく古都である奈良を舞台にして風情と味わいのある作品に仕上げています。
私が関西の人間であるせいかそのあたりも身近に感じました。
一級のエンターテイメント小説だと思います。
ラベル:小説
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