2018年09月12日

「なぜ宇宙人は地球に来ない? 笑う超常現象入門」松尾貴史 著 しりあがり寿 画

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世の中怪しげというか胡散臭いものがいろいろありまして。
そんな中のひとつが宇宙人でしょう。
はたして宇宙人というのは存在するのか。
存在しているとしてなぜ地球に来ないのか。
ということを検証した本です。
といいましても丸々一冊宇宙人についてではなく、いろんな超常現象について書かれています。
第一章、宇宙・UFO・古代文明
第二章、超能力・疑似科学・思い込み
第三章、伝説・迷信・デマ
第四章、占い・呪い・お祓い
第五章、神様・仏様・トリックスター
第六章、印鑑・水・ヒランヤ
第七章、火の玉・幽霊・動物霊
第八章、動物・植物・U.M.A
宇宙人については科学者たちも否定してはいません。
ただそのような知的文明があるとすれば地球から何百光年から何万光年も離れており、光と同じ速さで飛んできてもそれくらいかかるということで、誰が好き好んでそんな時間をかけてまで地球に来るかと。
しかもやって来てなにするのかと言えば、麦畑を踏みつぶしてミステリーサークルなるものを作ってみたり、牛を切って血を抜いてみたり。(笑)
もったいぶってUFOでチラッと姿を見せるだけだったり。
まあそうですよねぇ。
苦労して何千年も何万年もかけてやって来て(来れませんけど)、子供のイタズラみたいなことしてなんになる。
占いなんてのも好きな人いますね。
特に女性。
なぜあんなのを信用する気になれるのか。
風水だのパワーストーンだのもそうですよね。
そういった類を笑い飛ばしてくれる楽しい一冊です。
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2018年07月10日

「風俗ゼミナール お客様編」松沢呉一

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意外とありそうでない風俗のガイドブック。
訊きたいことがあってもなかなかそういう人が周りにいなかったり。
まあ今はネットでいろいろ調べられますけど。
ただデータは調べられても心構えまで教えてくれるものはないと。
というわけで風俗ライターでもある著者が一肌脱いだわけです。
サブタイトルに「お客様編」とあるように、客にとって気になること知りたいことがいろいろと書かれています。
人気嬢と遊ぶには。
ボッタクられない方法。
性感染症になる前に。
いい客になる条件。
などなど。
巻末には歌舞伎町や上野の人気店店長との座談会も収録。
店の裏事情もわかって楽しい一冊となっています。
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2018年06月06日

「パンク侍、斬られて候」町田康

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街道沿いの茶店に腰をかけていた牢人。
その茶店に面した広場の石に腰かけて休憩している巡礼の父娘の姿を認め歩み寄ると、六十歳ほどの父親をいきなり斬り捨てました。
それを見た藩士がなぜそのようなことをしたのかと問いかけます。
牢人は言います。
この者たちはこの土地に恐るべき厄災をもたらす『腹ふり党』であるから、事前にそれを防止するべく斬ったのだと。
それがこの藩にこれから起こるとんでもない騒動の始まりでした・・・・。
時代小説ではありますが、現代言葉や言い回しもバンバン出てきて、真面目なんだかふさけてんだか。
真面目にふざけてるんでしょうね。(笑)
『腹ふり党』なんて馬鹿馬鹿しすぎます。
時代小説の体で現代社会を痛烈に皮肉っているように読めますし、小説そのものをおちょっくっているようにも読めます。
クライマックスの盛り上がりはまさに町田節全開です。
ラストも伏線の効いたちょっとしたどんでん返しですね。
やっぱりすごいわ、町田康。
ラベル:小説
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2018年05月11日

「味をつくる人たちの歌」牧羊子

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著者は詩人であの開高健の奥さんです。
だからかどうかは知りませんが、やはり料理については一家言お持ちのようです。
まず第1章ではは国内各地の味についていろいろと。
米沢の牛であったり東京の鰻屋であったり、京都の茶懐石、下関のフグ・・・・。
第2章は中国料理について。
横浜の中華街はもちろん、本場上海、広州、北京など。
第3章ではフランス料理やワインについて書いておられます。
ただ文章が私にとってはどうも鬱陶しく感じられました。
特に第1章。
箇条書きのようなブツ切りの文章にいまいち馴染めませんでしたね。
しかし内容についてはさすがに幅広い知識と経験を披露しておられ、しっかりと読み応えを感じさせるものでした。
ラベル:グルメ本
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2018年04月23日

「火花」又吉直樹

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徳永はお笑い芸人です。
売れてません。
先輩芸人の神谷と出会い、弟子入りします。
神谷も売れているわけではないのですが。
芸人として、人間として、2人はどのように生きていくのか・・・・。
お笑い芸人の作者が芥川賞を受賞したということで大きな話題になった作品です。
なるほど芸人の立場から書かれたということで、これは専業作家には書けない内容かもしれませんね。
ですが小説としてどうなんでしょう。
なんで徳永が神谷に弟子入りしたのかいまいちよくわかりません。
その徳永に生活感がまるでありませんし、お笑いをとことん追求しているという思い詰めた熱心さも感じられない。
理屈ばっかりこねてなにやってんだかなぁという印象。
かなり作者の観念的な思いが書き綴られ、私的にはついていけませんでした。
「言おうとしていることはわからなくもないが、もうちょっとリラックスしたら? あんまり思い詰めたら知恵熱出るよ」というのが率直な印象ですね。
単行本が250万部ほど売れたようですが、はて、これを読んだどれくらいの人が納得満足したでしょうか。
芥川賞作品がこれほど売れるのはちょっと異常ですし、普段小説を読まない人が殺到したのは明らか。
そんな人たちがどう読んだのか。
私はこの作者の作家としての評価は、今後芸人の世界とはまったく離れた世界の話をどれほど書けるかだと思います。
これはこれとして、今後どんな作品を書かれるのでしょう。
問題はそこですね。
ラベル:小説
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