2019年05月07日

「耽美なわしら1」森奈津子

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身長192センチ、鎧のような筋肉に覆われた矢野俊彦。
見た目は超兄貴ですが、心は可憐な白薔薇のごときナイーブなゲイです。
年齢は19歳、大学生であり小説家です。
世界一美しい百合小説家、相原千里(ペンネーム愛原ちさと・男性)に片思い中。
その千里を女性と思い込み、付け狙うレズ漫画家の田中彩子(ペンネーム田中サイコ・女性)がまた強烈なキャラで。
そして売れっ子漫画家のクールで気難しいバイセクシュアルの志木昴(男性)、そのアシスタントでレズの美穂(女性)らが絡んでなにがなんやら。(笑)
俊彦の恋は成就するのか・・・・。
正直言いまして小説としてはオタク同人誌に素人が好き放題書いたというレベルかと。
しかしまあそのめちゃくちゃぶりが面白いのは確かで。
苦笑しながら楽しむべき作品でしょうか。
初出は1995年ということですから、まだボーイズラブなんて言葉がなかったか、ようやく一部で使われ始めたくらいの時代ですよね。
それまでは「やおい」なんて言われていましたっけ。
今でこそこのジャンルは立派に市民権を得ていますけど、当時はかなりオタクな受け止め方をされたんじゃないでしょうか。
「JUNE」という雑誌もありましたが、決してメジャーとはいえませんでしたし。
この作品は角川書店の「小説あすか」に連載されていたとのこと。
マンガの「月刊Asuka」は読んでいましたけど、「小説あすか」というのは記憶にないです。
どのような位置付けだったんでしょうか。
この作品、パート2もありますのでまた近々読んでみます。
ラベル:小説
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2018年10月26日

「いとしいたべもの」森下典子

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23編すべてにカラーのイラストが添えられた食エッセイ。
紹介されているのは身近で庶民的で懐かしいような食べ物ばかり。
オムライス、くさや、サッポロ一番みそラーメン・・・・。
高級な料理も思い出に残るでしょうけど、でもやっぱりこのような食べ物はずっと付いて回りますよね。
くさやは食べたことないんですけども。
私の地元大阪では見かけませんしね。
まあネットで買うこともできますので、いずれはと思っているのですが。
インスタントラーメンでサッポロ一番というのは私も大いに賛同します。
いろんなメーカーのいろんな商品がある中でサッポロ一番。
しかも何種類かある中でみそラーメン。
私の思いとドンピシャです。(笑)
インスタントラーメンといえばこれが直球ど真ん中です。
などといろんなことを思いながら読みました。
ちなみにイラストも著者がお描きになったとか。
あとがきによるとイラストを描くのははじめてとのことですが、いや実にお上手です。
味わい深く美しい。
内容にぴったりだと思います。
ラベル:グルメ本
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2018年07月26日

「アジア ラーメン紀行」森枝卓士

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いまやラーメンといえば立派な国民食です。
元々は日本の食べ物ではないのですが、そこはやはり日本人。
見事に日本食としてアレンジし進化させました。
この本では著者がアジア各地を巡り、各国の麺事情を調査しておられます。
ラーメンというのはもちろん日本にしかないわけですから、この本に出てくるのは日本のラーメンのようなものではありません。
小麦粉ではなく米粉を使ったものであったり、魚のすり身を麺状にしたものであったり。
また具や味付けにしても実に様々です。
それらをカラー写真で豊富に紹介してあるのもありがたい。
最後の章では日本ラーメンについてですが、これもやはり流行りのラーメンではなく沖縄そばについて考察しておられます。
なぜ沖縄のそれはラーメンとは言わずにそばなのか。
ラーメン好きを自負する人であっても流行りの店は追いかけておられるものの、意外と沖縄そばについてはノーチェックだったりしますしね。
やはりこういうところも押さえておかなければならないでしょう。
ラベル:グルメ本
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2018年02月18日

「姫百合たちの放課後」森奈津子

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タイトルからもわかりますように“百合”たちを描いたコメディ短編集です。
まあなんとも馬鹿馬鹿しい内容ではあります。
しかしそれは作者の狙い通り。
例えば「花と指」はいかに美しく独創的なオナニーをするかという競技で『自慰道』と名付けられ、柔道のようにいまやオリンピックの正式種目となっています。
馬鹿馬鹿しさはいいのですが、出てくる曲が山口百恵の『ひと夏の経験』とか『横須賀ストーリー』とか、なんでこうも古臭いのか。(笑)
私が面白く思ったのは「お面の告白」ですかね。
主人公は芸能人のゴーストライター。
編集者が美人女優にインタビューしたテープからエッセイを仕上げるのですが、テープにはなにも入っていませんでした。
いい加減な編集者は「適当にでっちあげておいて」なんて言います。
それならばと主人公は女優の17歳の女子高時代を書くことにします。
内容はもちろんレズビアン。
お姉さまと下級生の秘めやかな愛。
悪ノリが過ぎてほとんどポルノ小説です。
書かれた女優はたまったものではないですね・・・・。(笑)
全部で9編。
まあどれもプロ作家としてはどうなんだろうと思うレベルですが、面白ければ勝ちです。
「花と指」は団鬼六の「花と蝶」、「お面の告白」は三島由紀夫の「仮面の告白」、「2001年宇宙の足袋」はアーサー・C・クラークの「2001年宇宙の旅」
それぞれタイトルをパロディにしたお遊びもあります。
ラベル:小説
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2017年07月05日

「カレーライスと日本人」森枝卓士

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日本人ってカレーライスが好きですよね。
カレーライスが嫌いなんて人はほとんどいないんじゃないでしょうか。
いや、その貴重な一人が私なんですけどね。(笑)
今でも子供の好きな食べ物ベスト3にランキングされているんじゃないかと思うのですが、私は子供時代カレーライスが嫌で嫌で。
学校とか地域のキャンプなんか行ったら絶対に夜はカレーライスなんですね。
みんな喜んで食べるんですけど、私一人うんざりした顔でまったく箸(スプーン)が進まない。
「おい○○、ぜんぜん食べてへんやないか。残さんと食べろよ」なんて、ほとんど拷問です。
アホのひとつ覚えみたいにカレーなんか作ってんなよと思ってましたね。
家でも母親が「今日はカレーやで」なんていうと、がっくりと肩を落としたものです。
さすがに今はそんなことないですが、それでもいまだに積極的には食べないですね。
でもカレーうどんやカレーラーメンは好きですし、料理にカレー粉を使ったりもします。
つまり私はカレーが嫌なのではなく、カレーライスという料理が好きではないということに大人になってから気付きました。(笑)
さて前置きが長くなりましたが、この本はタイトル通りカレーライスが日本人とどのように出会い、受け入れられ、今日のように国民食とまでなったのか。
インドはもちろん、カレー文化の各国を巡り、食文化としてのカレーを語っておられます。
カレーといえばインドですが、しかしインドのカレーは日本のカレーとはまったく違う。
その他東南アジアのカレーも。
これはいまや知られたことだと思います。
カレーはイギリス経由で日本に来て独自の進化を遂げ、洋食として日本に根付き、いまや日本食とさえいえるほどに普及しています。
一般にカレーが好きという人は、ほとんどこの日本式カレーのことを言っているんですよね。
とろみがあって肉やジャガイモやニンジンがごろごろ入ったの。
それを粘り気のある日本米にかけたもの。
これこそが本式のカレーで、スパイスの効いたシャブシャブのインド式のカレーを「あんなのはカレーじゃない」とまで言い出す人がいるほどです。
それって江戸前寿司を知らないアメリカ人がカリフォルニアロールを「これこそがスシだ!」と言っているのと同じだと思うんですけども。
そんなことにさえ気付かないほど、カレーライスは日本人の食生活に馴染みまくってます。
えっと、とにかくこの本、非常に楽しくカレーについて幅広く深く学ぶことができました。
ラベル:グルメ本
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