2016年01月06日

「かっこ悪くていいじゃない」森奈津子

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28歳の金子美里はバイセクシュアル。

プロ作家を目指すためのカルチャーセンターに通っています。

講師はミステリ作家の神野英一郎。

美里とは不倫の関係です。

体の相性が抜群で、彼に代わる男はもう見つけられないだろうと思うほど。

しかしある日、いきつけのゲイ・バーでナナという年上の女性と知り合います。

昔の恋人によく似ている彼女を美里は気に入り、やがてセックスすることになるのですが・・・・。

バイセクシュアルの作者らしく男と女どちらに対してもの恋愛を描いています。

もちろん精神的なことだけではなく肉体的なことも含めて。

美里を中心に神野とナナの三角関係なわけですが、ナナが何者かというのがミソなわけで。

そして修羅場が読ませどころですか。

ゲイ・バーのマスター、カズがとぼけた味わいで重さを緩和しています。

でも小説に出てくるゲイのマスターってこういう役割が多いですね。(笑)

男でも女でもなく客観的に主人公の相談役になってあげてるみたいな。

それはともかくとしまして、この作品は中編ということでほどよいボリームと内容だったと思います。

ラベル:小説
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2015年03月16日

「森枝卓士のカレー・ノート」森枝卓士

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著者はカレー大王と呼ばれているそうです。

そんな著者がインドはもちろん、東南アジアにも足を伸ばし、各国のカレーを取材し、紹介しておられます。

まずカラー写真がふんだんに掲載されているのがいいですね。

やはり料理の紹介には文章は当然として、写真の掲載は実にありがたい。

そしてレシピの紹介。

スパイス・調味料辞典というページも割いておられ、カレーマニアには参考になる本ではないかと。

ラベル:グルメ本
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2014年11月28日

「にくいあんちくしょう 異端カリスマ列伝」本橋信宏

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異端と呼ばれるようないろんな人たちが世の中にはいるわけで。

とんでもない事件を起こしたりパフォーマンスをやらかしたり。

そんな人たちを取材したノンフィクションです。

登場する人物は17人。

まずこの著者といえばやはり村西とおるでしょう。

著者の人生ににいちばん大きな影響を与えた異端児ではないでしょうか。

そうなると黒木香も出てきます。

他にはテリー伊東や梶原一騎、北公次。

宅八郎、蛭子能収、田中康夫

まさしく異端ということでは杉本治夫、佐川一政でしょうか。

杉本氏は取り立ての追い込みや腎臓売買で財を成し、札束をばらまくパフォーマンスで有名でした。

レポーターのミッキー安川氏やフジテレビの須田アナが煽ってましたね。(笑)

私は豚のレバーをビーカーに入れて見せびらかすというのは知らなかったのですが。

佐川氏はパリ人肉食殺人事件の人です。

パリ留学中に恋人のオランダ人留学生を殺害し、その肉を食べたと。

これもずいぶんと話題になりました。

それにしても見事にいろんな異端の人を取り上げておられます。

章によっては枚数が少なく、ちょっと突っ込みが浅く物足りないのもありますが。

宅八郎なんてもっと欲しかったなぁ。

しかし著者ならではの立ち位置で書かれたいいノンフィクションだと思います。

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2014年11月12日

「江利子と絶対 本谷有希子文学大全集」本谷有希子

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表題のデビュー作を含む3編収録。

主人公の家に居候する妹江利子は引きこもりです。

ある日ニュースで地元の電車が大事故を起こしているのを見、なぜか前向きに生きることを決心します。

そして拾ってきた犬に絶対に自分の味方になるよう“絶対”と名付け飼い始めます。

2ヶ月ぶりに姉と“絶対”と出かけることになり電車に乗るのですが、事故現場を見た帰りに車内でヤンキーのバカップルと遭遇し・・・・。

「生垣の女」は男にふられて頭がちょっとイッてしまっている女に関わってしまう男の話。

ドタバタ調です。

最後の「暗狩」はホラー。

「江利子と絶対」は青春もの(?)、「生垣の女」はコメディ、そしてこれはシリアスです。

この本の3分の2のページを占めていますので読み応えとしてはこれがいちばん。

しっかりと怖いです。

サブタイトルに「文学大全集」と謳っているだけあって(笑)、バラエティに富んだ内容です。

どれもなかなかいいじゃないですか。

初めて読んだ作家ですが、どのジャンルもいいと思います。

すでにいろんな文学賞の候補になり受賞もしておられるわけですが、他の作品はまだ未読。

この作品集を読んだ限りではやはり表題作の感性がいちばんいいのかな。

ただどの作品にも心の傷のようなものはありますね。

今後、順を追って読んでいきたい作家さんです。

ラベル:小説
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2014年06月27日

「ノンセクシュアル」森奈津子

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小説家の詠子はバイセクシュアルです。

男性も女性もいけるというやつですね。

透と秀美という恋人がいたのですが、どちらとも別れることになります。

しかし透は詠子に未練があり、自宅の前で待ち伏せして無理やり車に押し込もうとします。

それを救ったのが通りすがりの絵里花。

お嬢様風の美しい外見に詠子は惹かれ、友達としての付き合いが始まります。

詠子はもちろん体のお付き合いもOKなのですが、絵里花はそのようなものを異様に嫌う潔癖なノンセクシュアル。

男にも女にも興味がなく、恋愛感情を持たない人物なのです。

詠子にもそのような潔癖さを求め、だんだんと関わりが常軌を逸してきます・・・・。

ホラーにも心霊現象やらゾンビやらスプラッタやらいろいろとありますが、これはルナティックホラーです。

日常生活が精神異常者によって侵されていくという類ですね。

リアリティということではこれがいちばんでしょう。

ゾンビなんてのは完全にフィクションとしてうっちゃれますからね。

ちょっとアブナイ人物というのは現実に存在しますし、ストーカーなんてまさにその類です。

最近はそれがエスカレートした殺人事件なんてのもしょっちゅうです。

この作品も怖い話ではあるのですが、主人公のキャラが非常に軽い。

これがなんとも緊迫感の中に脱力系な味を効かせています。

なので詠子がかなりのところまで追い込まれるのですが、読後感はさほど重くありません。

夕子という詠子の友人がとぼけた味わいでその手伝いをしています。

しかしこのようなルナティックホラー、相手は男性よりも女性のほうが恐怖感が増します。

やはり女は怖いということでよろしいでしょうか。(笑)

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 03:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 『も』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする