2015年09月05日

「夜歩く」横溝正史

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屋代寅太は三文探偵小説家。

酔っぱらっている友人の仙石直記から愚痴のような話を聞かされます。

キャバレーである女が佝僂の画家を拳銃で撃つという事件がありました。

その女とは直記の妹である八千代だというのです。

画家の名前は蜂屋小市。

八千代とはなんの面識もありませんでした。

なぜ八千代は蜂屋を撃ったのか。

ところがその八千代が蜂屋と結婚するというのです。

いったい二人のあいだになにがあったのか。

それが首なし殺人事件の始まりでした・・・・。

いつものごとく探偵の金田一耕助が登場するのですが、相変わらずあまり役に立っていません。(笑)

さんざん人が殺されたあとで最後に事件のタネあかしをするだけで、犯罪の抑止力とはなっていないんですね。

もっと早く犯人を推理して犯罪を止めろよと。

ところでこの作品には最後に大きなどんでん返しが仕掛けられています。

でもこれって夢オチの変形バージョンみたいなもので、ちょっとどうかなと思ってしまいました。

たしかにこれだと読者が犯人に気付くのは困難でしょうけど。

私はどうも釈然としませんでしたね。

ラベル:小説
posted by たろちゃん at 01:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 『よ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月06日

「犬神家の一族」横溝正史

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暑い毎日が続きますので冷んやりしたものでも読もうと横溝正史です。

「犬神家の一族」。

信州財界の大物、犬神佐兵衛。

巨大な財を残して他界しました。

佐兵衛には腹違いの3人の娘がいます。

松子、竹子、梅子。

それぞれに息子がいます。

佐清、佐武、佐智。

娘たちの関心は佐兵衛の遺産です。

しかし遺言状には骨肉の争いを誘うかのような内容が書き記されていました。

佐兵衛の恩人であった野々宮大弐の孫娘である珠世に全財産を譲ると。

但し珠世は、佐清、佐武、佐智の3人の中から婿を選ばなければならないと。

しかし松子の息子である佐清に関しては、復員してきたものの戦争中に顔に怪我を負ったとのことで不気味なマスクを被っており、本人かどうかわかりません。

互いを牽制しあう雰囲気、そして珠世の動向。

やがて佐武が殺され、そして佐智・・・・連続殺人が始まります・・・・。

ざっくりいうとそういう内容ですが、事件を解決するのはお馴染み金田一耕助。

そして定番の連続殺人事件であります。

『斧・琴・菊』というキーワードがあるのもお約束といっていいでしょう。

んでまあ結局は犯人は誰か、そのトリックやアリバイはどうかという、古典的な推理小説です。

ラストはもちろん探偵(金田一耕助)の長演説。(笑)

水戸黄門とかが好きな人には「待ってました!」的なパターンかもしれませんが、私にとっては「はいはいはい・・・・」と。

まあこれもお約束ですのでケチつけてもなぁとは思うのですが。

でもそれはそれとして、今まで何冊か読んだ横溝作品の中ではいちばんわかりやすかったという感想です。

ただ犯人がなぁ。

無理あるんじゃないですかね。

ラベル:小説
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2014年06月09日

「セブン-イレブンおでん部会 ヒット商品開発の裏側」吉岡秀子

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『セブン-イレブン』。

日本のコンビニの元祖ですね。

私の住んでいる大阪でもあちこちで見かけるようになってきました。

大阪はやはりローソンですからね。

最近はファミリーマートの出店がすごいですけど。

さて、日本のコンビニで店舗数1位を誇る『セブン-イレブン』の商品開発の舞台裏を取材したのがこの本です。

おにぎりにしてもおでんにしても、たかがコンビニと侮ってはいけませんね。

すごいこだわりと努力があります。

おでんの出汁に使うかつお節にしても「全国の老舗のそば屋から引き合いがくる」という「近藤水産」の本枯節。

近藤社長も「コンビニさんがねえ」というほどの品を使っておられるとか。

その他サンドイッチ、カップめん、デザートなど。

今後はコンビニの食べ物も心して味わわなければと思った次第です。(笑)

ラベル:グルメ本
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2014年06月01日

「横道世之介」吉田修一

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東京の大学に入学することになり田舎から上京してきた横道世之介。

素朴な人間です。

なんだか成り行きでいろいろと友達もでき、サンバサークルにも入会し、高級ホテルで夜間のルームサービスのバイトをすることにもなり。

祥子という彼女もでき。

そんな世之介の青春物語です。

なんといいますか、ちょっと不思議な読み心地の小説です。

主人公の世之介は特に個性が際立っているというわけではありません。

カッコイイわけでもなく、優れた才能を持っているわけでもなく。

大きなドラマがあるわけでもありません。

でも読まされてしまうのはなんなんでしょう。

なんだかやんわりと磁気を放出するような存在なんですね。

知らず知らず魅力に引き込まれてしまう。

それは作中の登場人物にしろ読み手にしろ。

世之介の大学生生活を現在にして、いくつか突然に十数年後の話が挿入されます。

最初はなんなんだろうこの構成はと思ったのですが、なるほどこういうことかと納得。

ネタバレになるので書けませんが、こういう話もありなんだなぁと。

そのために作者はこのような構成にされたのだなぁと。

派手さはありませんが、じわじわっと染み入るようないい小説です。

ラベル:小説
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2013年09月07日

「作家の放課後」yom yom編集部編

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作家がいろんなことにチャレンジ。

それを自らレポートしておられます。

「yom yom」という「小説新潮」の別冊となる文芸誌に企画連載されていたものです。

さてさて、皆さんどのようなことにチャレンジし、その結果はいかがだったのか。

そりゃもういろいろです。

西加奈子氏は占いめぐりをしておられます。

万城目学氏はロッククライミングに挑戦。

森見登美彦氏は富士山登頂。

角田光代氏はボーイスカウトに参加・・・・。

という具合に、それぞれいろんなジャンルを体験されるのですが。

登場するのは22名。

作家以外にもデザイナー、書評家、翻訳家など。

執筆者を列挙しておきましょうか。

畠中恵、酒井順子西加奈子万城目学、辛酸なめ子、有吉玉青山本文緒中島京子、谷村志穂、角田光代森絵都森見登美彦、斎藤由香、及川賢治、小池昌代大森望、辻村深月、豊崎由美乃南アサ青山七恵朝井リョウ、岸本佐知子。

錚々たるメンバーですね。

posted by たろちゃん at 04:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 『よ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする