今月の読書は14冊。
そのうち小説は4冊。
せめて半分の7冊は読みたかったところですが。
谷崎と中上に手こずったか。(笑)
・「もたない男」中崎タツヤ
・「何者」朝井リョウ
・「AERACOMIC ニッポンのマンガ 手塚治虫文化賞10周年記念」
・「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる」石井好子
・「深夜食堂の勝手口」堀井憲一郎 協力◎安部夜郎
・「鍵・瘋癲老人日記」谷崎潤一郎
・「真相はこれだ! 「昭和」8大事件を撃つ」祝康成
・「活字のサーカス -面白本大追跡-」椎名誠
・「ショコラティエの勲章」上田早夕里
・「平松洋子の台所」平松洋子
・「料理を作る仕事につきたい」宮葉子
・「あのころの未来 星新一の預言」最相葉月
・「千年の愉楽」中上健次
・「なぜ人妻はそそるのか? 「よろめき」の現代史」本橋信宏
「もたない男」、とにかく徹底的に余計なものを排除するという著者。
しかしいくらなんでもここまでくるとちょっと異常。
「何者」、自分は何者であり他人とどう違うのだろうか。
誰もが思うことでしょうが、たいがいの場合何程の者でもなくその他大勢エキストラです。(笑)
「AERACOMIC ニッポンのマンガ 手塚治虫文化賞10周年記念」、手塚治虫文化賞10周年を記念したムック本。
マンガファンには保存版の一冊でしょう。
「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる」、猫も杓子も外国に出かける今とは違った時代。
まさに巴里という字が当てはまる雰囲気です。
「深夜食堂の勝手口」、人気グルメマンガの内容をネタにしつつ、あまり関係のない無駄話的なエッセイ。
レシピ付きなので実用にもなります。
「鍵・瘋癲老人日記」、年配の男たちの倒錯した性癖が綴られた日記形式の作品。
谷崎らしいフェティシズムとマゾヒズムが滑稽にも思えます。
「真相はこれだ! 「昭和」8大事件を撃つ」、昭和という時代に起きた8つの事件のルポタージュ。
ま、裏話的な内容ですね。
「活字のサーカス -面白本大追跡-」、本を紹介したエッセイです。
こういうのは今後の本選びの参考になります。
「ショコラティエの勲章」、シリーズの番外編的な作品。
ミステリーとしてはあまり出来が・・・・。
「平松洋子の台所」、料理にまつわる道具を取り上げたエッセイです。
ブランドとかではなく“ゆとり”や“味わい”で選びたいものです。
「料理を作る仕事につきたい」、現在料理人として活躍しておられる人たちへのインタビューなど。
タイトルどおりそのような仕事を目指している人の参考になる一冊。
「あのころの未来 星新一の預言」、数多くのショートショートを残した星新一。
現在を預言していたような作品も多数ありました。
「千年の愉楽」、路地、血、生、死・・・・。
オリュウノオバが見続けた男たちの物語。
「なぜ人妻はそそるのか? 「よろめき」の現代史」、熟女ブームの昨今。
それに乗じて人妻もお求めやすくなりました。(笑)
ということで今月の一冊。
読み応えということでは「鍵・瘋癲老人日記」と「千年の愉楽」。
テーマ自体は新鮮ではないものの上手く突いてきたなと感じたのは「何者」。
頭を使わず楽しめたのは「深夜食堂の勝手口」ですか。
何を基準にとなりますが、やはりどしっと手応えのあった「千年の愉楽」でいきましょうか。
今月の一冊はこれです。