2018年10月28日

「鴨川食堂」柏井壽

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京都は東本願寺の近くで食堂を営む鴨川流と娘のこいし。
料理雑誌に掲載された『〈食〉捜します』の1行広告を頼りに、看板もないこの店を客が訪れます。
もう一度食べてみたい料理を再現してもらうために・・・・。
思い出の料理を食べさせるという趣旨は食べ物を扱う小説やマンガとしてはけっこう安直でしょう。
目新しさはありません。
これをどのように読ませるか、ですが。
鴨川食堂は食堂であり食の探偵事務所でもあるわけですが、所長は娘のこいし。
でも彼女はただ客の話を聞くだけでなんの役にも立ってません。(笑)
実際に行動しているのはすべて父親の流です。
父娘で経営というのはありがちでパターンな設定ですが、それならもっと娘を動かしませんと。
客から聞いたヒントを頼りに料理を再現することについては、まあこんなものかなぁと。
セオリー通りの推理という気がします。
作品世界の設定については敢えて余計な説明を省いておられますね。
流の経歴についても具体的には語られていません。
間接的な言い回しで読者が察するように書かれています。
雑誌の広告についても同じく。
具体的にああだこうだという説明はありません。
第三話の客の正体についてもそうです。
これはこれで不親切なようですがいいと思います。
読者も自分で判断しませんとね。
でも流になぜそんなに料理の腕があるのか。
ちょっと苦しい気もします。
小説としては可もなく不可もなくといった印象でした。
posted by たろちゃん at 01:00
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