2020年08月04日

「ズボラ人間の料理術」奥薗壽子


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過去にもこの著者の本は紹介させていただいています。
自称『ナマクラ流ズボラ派家庭料理研究家』であると。
ズボラなんて名乗っておられますが、出汁はインスタントなんて使わずきっちり昆布やかつおを使われますし、冷凍食品なんて使われませんよと。
今回もまったく同じ紹介になるんですけども。
手抜きじゃないんですよね、この人の料理。
必要ない手間は省きましょうということなんです。
で、昔から言われている「このようにしなければならない」なんてのに疑問を持たれます。
実はしなくてもたいして変わらないことが多かったりする。
これは確か小林カツ代さんも書いておられました。
そんなの省いていいんですと。
これは私もまったく賛成です。
それなりの店で出す料理ならこだわらなければならないかもしれない。
でも家庭の主婦が日常の料理でなんでそこまでこだわらなあかんのかと。
出汁に使うかつお節は絞ってもいいんですよ。
昆布は煮込んでいいんです。
それが家庭料理です。
私も他の料理研究家や料理人のレシピはいろいろなるほどと参考にさせていただいています。
でも毎日の家庭料理にありがたいのは本書のようなレシピなんですよね。
ラベル:グルメ本
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2020年08月02日

「週刊誌風雲録」高橋呉郎

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週刊誌って現在どれくらいあるんでしょうね。
それぞれ部数を競い合っています。
で、テレビのワイドショーなんかもこれをネタ元にしている場合が多いです。
昨日発売の週刊〇〇の記事によると・・・・なんて。
政治だったり社会だったり芸能界だったり。
あらゆるジャンルを網羅しています。
さて、この週刊誌、どのように発足したのか。
そしてどういう変遷があったのか。
週刊誌勃興期を知る著者が語ります・・・・。
週刊誌と聞いてどれを思い浮かべますかね?
「週刊文春」、「週刊新潮」、「週刊現代」・・・・。
それらはすべて出版社系の週刊誌です。
もともとは朝日新聞が出した「週刊朝日」が最初なんですね。
つまり新聞社系です。
当然最初はノウハウなんかないわけですから、それをどう売るか。
記事を書くライターが重要なカギとなります。
そして当時は連載小説なんかが売り上げに大きなウェイトを占めていたようです。
今は小説目当てに週刊誌を買う人なんかいないでしょうけど。(笑)
編集者、ライター、作家。
週刊誌というメディアからいろんな人たちが名を馳せました。
だんだんと昔を知る人がいなくなってきます。
こういう歴史を文献として残しておくのは実に貴重なことだと思います。
ラベル:本・書店
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2020年07月31日

7月の一冊

今月の読書は14冊でした。
その中で小説を8冊読めたのは嬉しい。

・「紙婚式」山本文緒
・「「あまカラ」抄1」高田宏 編
・「爆心」青来有一
・「ビターシュガー 虹色天気雨2」大島真寿美
・「剣客商売番外編 ないしょ ないしょ」池波正太郎
・「セラピスト」最相葉月
・「圏外同士」冨士本由紀
・「〈美少女〉の現代史 「萌え」とキャラクター」ササキバラ・ゴウ
・「世界のインスタント食品」森枝卓士
・「輝ける闇」開高健
・「アイビー・ハウス」原田ひ香
・「フレンチの王道 シェ・イノの流儀」井上旭 聞き手神山典士
・「厭世フレーバー」三羽省吾
・「力道山がいた」村松友視

「紙婚式」、短編集なのですが、どれにも怖さが潜んでいます。
ホラーという意味じゃなくて、この作家が書く日常は怖いです。
「「あまカラ」抄1」、大阪発の伝説の食雑誌から抜粋した食エッセイ集。
執筆者の豪華さといったらまた。
「爆心」、世界唯一の被爆国としてそれをどのように小説にするのか。
直接被爆を知らない世代はこのような小説にしました。
「ビターシュガー 虹色天気雨2」、テレビドラマにしたらいいんでしょうね。
そっち向けの小説だなと思いました。
「剣客商売番外編 ないしょ ないしょ」、剣客商売の番外編であり、最終編です。
剣客商売としては秋山小兵衛の影が薄いですが、物語としてはそこそこ楽しめました。
「セラピスト」、精神医学、心理学、私はあまり信用していないのですが。(笑)
しかしこの著者の取材は徹底していますねぇ。
「圏外同士」、シビアな内容なんですけどコミカル。
社会からドロップアウト(?)しそうになりつつも、しがみつく若い女と初老の男。
「〈美少女〉の現代史 「萌え」とキャラクター」、リアルで恋愛できない男性が増えています。
マンガやアニメからそれを分析できそうですね。
「世界のインスタント食品」、日本を始めとして世界各国にあるインスタント料理。
さて、海外にはどのようなインスタント食品があるのか?
「輝ける闇」、ベトナム戦争を自分の眼と身体で体験した開高健。
彼は何を見、どのように小説に昇華したのか。
「アイビー・ハウス」、2組の夫婦が2世帯住宅で同居生活。
その結果どのようになったのか、というお話。
「フレンチの王道 シェ・イノの流儀」、ベテランシェフのフランス修行時代の話はまあよくあること。
しかしトロワグロに影響を受け、ひたすらソースにこだわるクラシックを追及する姿勢には感銘を受けました。
「厭世フレーバー」、家族小説であり、日本の歴史も透かして見えるような構成です。
ただちょっと印象が弱かったか。
「力道山がいた」、昭和のヒーロー力道山を取り上げた一冊。
ただ著者の思い入れが強すぎて、青臭い匂いがプンプン。

いやあ、この中から今月の一冊ですか。
厳しいなぁ。(笑)
では「輝ける闇」開高健で。
やはりこの現実(?)、描写には圧倒されます。

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2020年07月29日

「力道山がいた」村松友視

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戦後のヒーロー、力道山。
プロレスラーです。
今の若い人たちにとっては「誰それ?」かもしれませんね。(笑)
リング上でアメリカ人レスラーをめちゃくちゃにやっつけて、一躍ヒーローとなりました。
日本プロレス界の創始者ですね。
ジャイアント馬場やアントニオ猪木も彼の弟子です。
大人気のヒーローであった光の部分と、出生などのプライベートについての闇の部分。
ファンであった著者がいろいろな資料や自身の体験をもとに語っておられます・・・・。
う~ん、かなり著者のプロレスや力道山についての思い入れが強すぎて、読んでいてウザくなってきます。(笑)
けっこう著者の推測で断言しておられる部分も多いですしね。
この著者は「私、プロレスの味方です」という本で物書きとしてデビューした人ですから、その思い入れをわかった上で読まなくてはならないんでしょうけど。
なのでノンフィクションというよりはエッセイとして読んだほうがいいのかもしれません。
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2020年07月27日

「厭世フレーバー」三羽省吾

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父親が失踪した家族。
残されたのは14歳の次男、17歳の長女、27歳の長男、42歳の母親、73歳の祖父。
次男は熱中していた陸上部を辞めて高校にも進学しないと言い出すし、長女は夜遅くまで帰ってこない。
長男は父親代わりに家計を支えるため必死に働きます。
母は酒浸りのアル中状態、祖父はボケ進行中。
家族バラバラといいますか、崩壊に向かっています。
家庭の大黒柱に家出された家庭はどのようになっていくのか・・・・。
求心力(?)を失った家庭のその後を、各人物の視点で描いています。
つまりそれぞれはそれぞれの事情を抱えているんだということですが。
これは書き方としてはありふれていますね。
ですがこの小説はただ家族を描いているだけでなく、それぞれの世代を描くことによって戦中戦後、バブル時代、その後、現在を描いておられます。
ここに作者のメッセージがあるように思えます。
大げさに言えば一家族を描きながら日本の歴史や価値観を描いている。
でもいまいち読み終えてぐっとくるものがありませんでした。
デビュー作がインパクトあったので、よけいにそう思ったのかもしれません。
ラベル:小説
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