2019年11月15日

「不肖・宮嶋 死んでもカメラを離しません」宮嶋茂樹

CIMG3546.JPG

「死んでもカメラを離さない覚悟だが、死んだら写真が撮れないから、生きていたい」というカメラマン、不肖・宮嶋のスクープの数々。
しかしその裏にはバカバカしい涙ぐましい努力と執念があるのでした・・・・。
まず最初に出てくるのが東京拘置所内にいる麻原彰晃のスクープ。
10日間のハリコミで拘置所内を移動する麻原の姿をバッチリと捉えます。
他には、ハマコーの背中にはびっしり刺青があるという情報。
フライデー編集次長の「写真を撮ったやつに1000万円出そう」との言葉を信じ、なんとかハマコーの上半身裸を狙いに行くのですが、さて結果は。
成田闘争にも突撃しておられます。
現場はほとんど戦場です。
乗っていった車は廃車状態。
這々の体で帰ってきて写真を現像したものの、ろくな写真がありませんでした。
人肉を食べた佐川一政を追跡したりもしておられます。
とんでもない修羅場をくぐっておられるのですが、それを大いに笑わせて読ませるのがこの著者のバカな凄いところです。
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『み』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月12日

「すきやばし次郎 鮨を語る」宇佐美伸

CIMG3545.JPG

「すきやばし次郎」。
ミシュラン3ツ星の高級鮨屋です。
職人は小野二郎。
この本の取材時で84歳。
2019年現在でなんと94歳。
ミシュラン3ツ星の最高齢料理長としてギネス世界記録にも認定されているとか。
そんな鮨職人が半生を語ります・・・・。
店については賛否両論ありますが、鮨のレベルに関してはやはり文句なしなようで。
そんな最高峰の鮨職人はどのような修行をし、人生を送ってきたのか。
もちろん鮨そのものについての考えもみっちりと語っておられます。
「すきやばし次郎 旬を握る」という里見真三による名著もありますが、こちらは握りの原寸大のカラー写真やマグロの断面図など多量の画像を掲載し、技術といいますか仕事について多くのページを割いた本です。
この「鮨を語る」のほうはもっとソフト面について取材しているといいますか。
しかし鮨職人としてここまで取り上げられる人物というのは他にはいないですね。
ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『う』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月10日

「ようこそポルトガル食堂へ」馬田草織

CIMG3544.JPG

ある料理本がきっかけとなってポルトガルに料理探訪を決めた著者。
いろんな料理や風景が紹介されている中で、ノックアウトされたのが仔豚の丸焼き(レイタォン)。
「この仔豚を現地で食べたい」とポルトガル料理の取材が始まったそうです・・・・。
こういうのを読みますと、ほんと行動力があるんだなと感心します。
なかなか女性一人で知らない国へ行けるものじゃないですよ。
(“女性一人で”なんて書くと、女をバカにするななんて怒る人も出てきそうですが)
ガイドブック片手に店を訪問するというのではなく、いろんな人の家庭にお邪魔したりしておられます。
出不精で人見知りするビビリの私にはまず無理です。(笑)
まあ私もフランス料理に興味を持って本場の料理を食べたいと何度かパリを訪れ、レストラン巡りをしましたけども。
しかしそれはミーハーな観光客レベルの話ですからね。
この著者のようにとことん料理やその国に惚れ込んで通い詰めるというにはほど遠いものでした。
ポルトガルという国、そしてその料理やワインにたっぷりと愛を込めたエッセイです。
ラベル:グルメ本
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『は』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月08日

「恋歌」朝井まかて

CIMG3543.JPG

師の中島歌子が病に臥せ、留守宅の書類の整理を依頼された三宅花圃。
そこで花圃は歌子の手記を見つけます。
手記には歌子の壮絶な知られざる過去が記されていました・・・・。
中島歌子という人は樋口一葉の師として知られた歌人です。
花圃はその弟子で小説家。
物語はただ歌子が過去を語るのではなく、弟子が師の半生を読むという形式です。
時代は幕末の江戸。
商家の娘として育った歌子ですが、水戸藩士である林忠左衛門以徳の家に嫁ぎます。
尊王攘夷を掲げて活動する以徳ですが、やがて水戸藩で内乱が起き、歌子も投獄されてしまいます。
それでもひたすら行方の知れない以徳を思い続ける歌子。
波乱の人生です。
明治生まれのちゃらちゃらした若い娘たちに自分たちがどれだけ苦労してきたか、今の時代を作ってきたのは誰なのかというのを語って聞かせるという、いつの時代にもあるテーマでもあります。
この国をよくしようと命を賭けた男たちがいたのだと。
それを支え耐え忍んできた女たちがいたのだと。
静かに、しかし力強く訴えます。
弟子の樋口一葉に比べるとさほど一般に名前の知られていない中島歌子。
そんな人物に光を当てた佳作です。
ラベル:時代小説
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『あ』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月05日

「迷惑メール、返事をしたらこうなった。 詐欺&悪徳商法「実体験」ルポ」多田文明

CIMG3542.JPG

迷惑メールっておそらく誰もが経験しているんじゃないかと思います。
アダルト、出会い、金儲け、たいがいそんなところでしょう。
どこでアドレスを調べたんだか、と思うことも多々ありますよね。
ほとんどの人は無視して削除していると思うのですが、さて、この迷惑メールに返事をするとどうなるのか。
著者が実験してみました・・・・。
この著者はルポライターであり、このようなことを実体験してルポすることを生業としておられる人です。
以前にキャッチセールについての著書を読みました。
今回は迷惑メール。
ただちょっとツッコミが甘いんですよね。
いい加減な業者であることが判明したので調査はここで打ち切った、みたいな。
いや、いい加減な業者なのはわかってやっているわけですから、そこで止めずにもっとツッコんでくださいよ、と。
で、各章の最後に『撃退3カ条』なんてのを書いておられる。
いやいや、これはそういう被害を受けないための指南書じゃなく、あなたがどこまで深く潜入するかが読ませどころでしょ、と。
イマイ記者とまでは言いませんが、やはりもっとシビアにツッコんで結果を提示していただきたかった。
なんて書くと、じゃあおまえはできるのかと反論されそうですが、もちろん著者ほどには関われません。
しかし私も実はこの手の類は好きでして、昔はよく返信したものです。
なぜ今でなく昔かといいますと、今は面白いメールがこなくなったから。
昔は出会い系もアルバイトのサクラ嬢がせっせと対応していまして、私もそれに対してのらりくらりと返信していたのですね。
そしたらサクラ嬢、私のそんな煮え切らない態度に「その気がないのなら返信しないでください!」と最後はブチ切れました。(笑)
知らない間に会員登録されていたサイトもありました。
そこから送られてくるメールに内容は書かずひたすら返信ボタンをクリックしてそのままブーメラン返信。
何度も繰り返していましたら『退会の手続きが完了しました』とのメール。
爆笑しましたね。
メールに書かれたアドレスをクリックしたらパソコンからピーピー音が鳴ったこともありました。
画面はど派手な色とフォントで何十万だかをすぐに払えと。
払わないと法的措置を講じると。
なんとも下品なセンスでした。
そしてこの画面が消えない。
ここですよね。
これでビビッてしまい、お金を振り込んでしまう人が多い。
もし会社のパソコンでこんなことになったらそりゃパニくるでしょう。
で、そんなのをどうにかこうにか削除し無視しておりましたら、またメール。
開いてみますと半額にするので払ってくれと。
もうアホかと。(笑)
もちろんこんなの無視でOKです。
というか、とにかく無視、削除、これでなんら問題ありません。
これはもうまったく著者のおっしゃる通りです。
posted by たろちゃん at 01:00| Comment(0) | 『た』の著者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする